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「赤字続きから黒字転換しました」その秘訣は?

「最初は赤字続きで嫌になりましたが、kakei+カケイプラスの予算設定のおかげで黒字転換しました」と話すのは、クラウド家計簿kakei+を使い始めて4年目になる山上武さん(男性・69歳)。徹底した予算管理の秘訣をkakei+スタッフが取材しました。

――山上さんが家計簿をつけようと思ったきっかけは?

 東京で40年間働いていたのですが、15年前、55歳のときに両親の介護のため、家族と別れて広島に帰ってきました。実家は山の中の、まあ、かなりの田舎です。1年くらい米を作ってみたのですが、失敗しました。やはり、時間をかけて親から教えてもらわないと百姓(農業)はできないと気づきました。庭の草刈りも大変で、田舎ゆえに地元のしきたりも多く、父を見送った後、母が街中の介護施設に入ったのをきっかけに、私も施設に近いアパートを借り、会社勤めをしながら猫と暮らしています。
 東京にいたときは夫婦共働きで、お金もバンバン使っていましたよ。でも今は、田舎ですから給料が低い。節約しないとやっていけません。これも百姓(農業)と同じで、相当の覚悟が必要です。それで、家計簿をつけて乗り切ろうと考えたわけです。
 今年で70歳になりますけど、そろそろ今の会社勤めにも区切りをつけたいと考えています。30代の頃から積み立ててきた個人年金がありまして、70歳になると月5万円ずつ受け取れて、今のアパートの家賃4万2835円と光熱費がそれで支払える計算です。この個人年金を元手に10年間は今のアパートで家賃を払いながら暮らして、80歳になったら古いですが山奥の実家に戻って最期を迎えようと思っているのですが、今からの10年間はアパートで頑張りたいから、会社を辞めた後の家計を今から練習しているわけです。

――そこで、家計簿を探したのですね。

 インターネットでいろいろ探しました。昔、経理をやっていたので出納帳のような簡単なものではダメだと思いまして、『生活家計簿』(婦人之友社のWindows版家計簿で、2021年で販売とサポートを終了)を見つけて購入しました。
 その中に書かれていた羽仁もと子さんの言葉が心に響きました。きちっとやらないといけない、現預金としっかりあわせないといけない、それがいいなと思ったんです。はじめは分からないこともあったけど、とにかく、費目も住居家具費とか保健衛生費とか、そのままでやってみました。 

――クラウド家計簿kakei+は何で知りましたか?

 ユーザー登録をしていたからか、婦人之友社さんから「生活家計簿ユーザーの皆様へ」というようなメールがきて、kakei+カケイプラスができることを知りました。クラウドサービスが巷ではやり出しているし、クラウドは便利と考えていたし、サービス開始の2020年5月に申し込んだら3カ月も無料で使えるとあったのですぐに申し込みましたよ(※)。
 サービス開始と同時に申し込んだものの、しばらくは間があいて、2021年1月から年間利用料を支払って使っています。Windows版『生活家計簿』より格段に便利で使いやすいです。インターネットだし、工夫次第で面白いことができる。スマホは持っていないから、入力はパソコンです。年間2,640円はいろいろな家計簿サービスの中では安いですよ。非常に便利に使わせてもらっています。
 ※ 2020年当時のキャンペーンです

――「赤字続きから黒字転換した」そうですね。

 最初は、赤字続きで嫌になりましたよ。家賃やクレジットカードの引落しは、20日とか月末が多いでしょ。予算を見て暮らしていても、月初めについ安心してしまって、スーパーで気が緩んでいらないものを買って月末に苦しくなる。だから、支出を月初めに全部「見える化」することにしました。月初めに今月出ていく予定のお金を全部のせてしまうと、「残りの使えるお金はこれだけかあ」と苦しく感じるけど、苦しいなりにやっていかないといけないんじゃないかと羽仁もと子さんの言葉でわかったんです。

――黒字化のコツを教えていただけますか?具体的にどのような記帳の工夫をされているのでしょうか?

 kakei+カケイプラスの「口座の追加」機能で「未払金」口座を作っています。毎月1日に、家賃、分割で買った健康器具、車の任意保険を記帳しますが、そのときの出金元は「未払金」口座を選択します。家賃はひと月分、健康器具はその月に引き落とされる額。車の任意保険は年一括年払いを12で割った金額を毎月1日に記帳しています。
 実際に20日に家賃が銀行から引き落とされたら、20日の家計簿に、引落しの銀行口座から「未払金」口座へお金を振り替えたように記帳します。家計簿には月初に支出を計上し、実際にお金が引き落とされた日に銀行残高が動くというわけです。

――なるほど。確実に出ていくお金を、支払日ではなくて毎月1日に記帳し、今月の予算残をしっかり把握するわけですね。出金元には仮の口座を用意することで、kakei+カケイプラスの口座の残高が、実際の銀行の預金残高とずれないようにされている。

 もう一つ、「前払金」口座も作っています。これは2カ月に一度の通信販売の青汁などの代金の支払い用で、たとえば8月に届く商品代金が7月に引き落とされるのですが、7月1日と8月1日に半分ずつ支出に記帳します。
 kakei+カケイプラスを便利に使わせてもらってます。より一層、予算管理に努力しています。 月初めに「これだけかー」と思うと、無駄遣いがなくなって、これを始めてから月末に赤字になることがなくなりました。 

――収入はいつに記帳しますか?

 給料は、銀行に振り込まれる日に記帳します。大事なのは、支出(純生活費)の予算管理。月集計の画面で予算差引を見て、毎日家計簿とにらめっこですよ。あと、年集計の画面で年間予算に対して支出がどうなっているかもよく見ます。

――「赤字を見ると嫌になる」と言って記帳がつづかない人が多くいます。山上さんはどうして家計簿記帳がつづいているのでしょうか?

 黒字化のコツは、何といっても我慢です。家計簿をはじめて最初に赤字が続いたとしても、諦めない気持ちが大事と思います。私も今年は5月ぐらいまで予想外の支出が続き、くじけそうになりましたが、2、3回考えて買わなくても大丈夫そうなものは買わないで、年の後半から少しづつ赤字を減らしていき、そして年末に何とか予算と帳尻を合わせられるように頑張ることと思います。
 それと、あまり厳密にやろうとすると挫折しやすいと思います。私は、今はまだ、消費税とか肉を買ったのか魚かとか、費目の内訳までは手が出ません。まずは、収入に見合った生活をすることを心がけています。
 偉そうなことを言ってますが、なかなか思うようにはいきません。でも、これからもkakei+カケイプラスで、辛抱強く頑張っていきたいと思います。

――お話を聞かせて頂きまして、ありがとうございました。


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