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ITエンジニアが北マケドニアで海外就職を叶えた話

「北マケドニア?アフリカ?」いえいえ、西ヨーロッパに位置するバルカン半島にある国です。そんなあまり知られていない国で、一度は海外で働くことを諦めた私がどういう経緯で働くことになったのかお話ししていきたいと思います。
海外駐在を夢見て新卒で入った専門商社を辞め、IT未経験からプログラマーになった話は前回の記事をお読みください。

ノマドになりたい一心で行動した結果奇跡の出会いに恵まれる

IT未経験で入った会社を辞める

プログラマに転職する前から「いつかフリーランスになってノマドワークをしたい」とぼんやりと考えていました。というのも、前回記事で書いた通り給料がガクッと下がってしまったのでフリーランスになるか転職をして収入を上げるしかなかったのです。
「経験を積んだらさっさと辞めてやるんだ!」と思って会社で暇な時間はいつも転職サイトやノマドに関する情報をひたすら集めていました(コラ🙃)。

大阪での生活は楽しく、職場の人もみんないい人でしたし、プライベートでも充実していました。それでも1年9ヶ月ほど働いた後、ある日ふと「そろそろ次のステップ考えてもいいかも」とその「瞬間」がやってきました。
人それぞれ物事に対するタイミングってあると思うんですが、それを一番感じたのはこの時でした。心の準備ができたのか、「ストン」と自分のお腹に落ちてきたみたいな不思議な感覚だったのを覚えています。

東京のゲストハウスで今の会社のオーナーに出会う

フリーランスになりたいならまず環境を変えようと思い、起業家シェアハウスやフリーランスシェアハウスの下見に出向きました。
フリーランスシェアハウスは神奈川県にあったので泊まりがけでいかなければならず、東京のゲストハウスに泊まることにしました。

その日の夜に、共有スペースでコードを書いていました。すると向かい側に座っていた男性が急に「エンジニアですか?」と話しかけてきたので「そうです。今は転職活動の一環で東京に来ています。」と答えそこから会話が盛り上がっていきました。そのまま居酒屋へもう一人の泊まっていた女性と3人で飲みにいくことになり、私の大学で勉強してきたことや今やろうとしていることをお話ししました。ここで、この方が世界の各地に会社を持っていることがわかり、北マケドニアで「ブリッジSE」をやらないか?と誘われました。

最初はと驚きと疑心暗鬼の気持ちでいっぱいでした。

「そもそも北マケドニアってどこよ?w」
「初対面だし、怪しい人なのではないか?」
「何か変な団体の勧誘なんじゃないか?」

エンジニアらしくその方から得た情報を全てググりました。w
そして色々話を聞くうちにこの人は怪しい人ではない上、クリアだとわかったので転職活動と並行してこの北マケドニアの会社にも応募することにしました(この方は社長ではなく会長ポジションだった)。

まさかシェアハウスの下見で泊まっていたゲストハウスでこんな出会いがあるなんて思いもしませんでした。
本当に偶然の出会いだったとは思いますがやはりひとつ言えるのは、
行動することでこういった「ご縁」にも恵まれるんだろうなとは思います。
行動をせずに待っていてはチャンスも巡ってきません。運は自分で引き寄せるものです。

海外で働くという夢を諦めきれなかった自分。
やらない後悔よりやる後悔。

2回目の転職活動は新卒の時とは全然違い、面接に余裕をもって臨むことができましたし、人手不足と言われているIT業界だからか内定も何社かいただきました。フリーランスの案件もなくはなかったのですが、開発経験が2年しかなかったのでこの時は年収アップした状態でもう一回だけ会社員して次辞める時にフリーランスになろうと決めました。

最後に結果を待っていたのがこのマケドニアの会社で、この会長さんに会ってから1ヶ月ほど経っていましたが最後までかなり悩んでいました。
実は結果の前にそこそこ条件のよかった会社から内定をいただいていたので、オファー内容次第ではそちらに行こうと考えていたのです。

ただ、大学でアメリカに交換留学へ行ってからもう一度海外へ出て生活したいという気持ちがどうしても強く残っていて、何度も頭をよぎった自分への問いかけ、、、

--- 今行かなければ次行くのか?

このままズルズル日本に残って気が付けばやっぱり行っておけばよかったなんて大人になってから後悔するのではないかと思いました。
当時25歳の私。周りでは長年付き合った彼氏がいる友達がいたり、すでに結婚している友達がいたり。次いつ日本に帰ってくるかわからないけど、結婚や出産を考えたら今しかないと思いました。
今までずっとモットーにしてきたことは「やらない後悔よりやる後悔」。
やらなかったら一生わからないままでモヤモヤして終わりますが、やった後は「少なくとも挑戦して、勉強になった」と言えるのでずっといいと思います。

ということで、誰にも相談せず自分の心の中である程度は答えが決まっている中で、社長から面談でオファー内容を聞いて「どうですか?」と聞かれた瞬間即答で「行きます」と言いました。
こうして私の転職活動は終了し、北マケドニア行きが決定しました。

【オマケ】転職活動で条件交渉するコツ

★ 内定をもらっている会社の条件を使う

2回目の転職活動では色んなことを学びましたが、新卒とやっぱり違うのは中途採用になるので採用時の条件は交渉がとても大事だということ!

北マケドニアの会社には正直あまりいい条件を期待していませんでした。なぜなら日本での採用ではなく現地採用になるからと聞いたからです。途上国の現地採用の待遇はあまりいいイメージがなかったので、他に内定をもらっている会社があり、内容次第ではそちらに行くことを考えていることをオファーをもらう前に伝えました。
その結果、なんとそれと同じぐらいのオファー内容を打診してくださり、なんでも言ってみるもんだなとしみじみ感じました。
他の会社のオファーの時も、同じことをしましたが希望通りではなくても「いつかそれ以上の待遇は期待できるよ」とあったので少なくともその条件を考慮してくれたんだなというのは伝わりました。

正直希望を言うのって勇気が必要だと思いますが、自分が気持ちよく入社して働くためにもこちらの希望を主張しましょう。
(ある会社ではそれは無理みたいな感じで鼻であしらわれたときもありましたが🙃w)

ブリッジSEとは?

さて、ブリッジSEとはなんぞや、と気になっている人もいるかもしれません。確かにあまり馴染みのない職種だとは思いますが、簡単にいうとプロジェクトマネージャーに近い仕事ですね。
オフショア開発という言葉は聞いたことありますでしょうか?
人件費削減のために、コストの安い海外の会社に開発を委託することです。その海外で行われるプロジェクトを円滑に行うためにタスク管理や顧客との調整を行う人、つまり架け橋(ブリッジ)がブリッジSEです。

元々開発をやっていた上にマネジメント経験がなかったのでかなり不安でしたが、自分の性格似合っていると思います。

海外のエンジニアとやりとりする時は当然全て英語なので自分が今まで培ってきた英語のスキルも活かせるのでやりがいを感じています。
ただ、このオフショア開発自体には色々思うところがあるのでそれはまた今度、、、


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