カカオ

ブロガー。小説書き(主にラノベ)。アニメ、プラモ作り、温泉、写真が好き。ガルパンはいい…

カカオ

ブロガー。小説書き(主にラノベ)。アニメ、プラモ作り、温泉、写真が好き。ガルパンはいいぞ。ブログ:https://kakaoblog.com/

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  • 清掃員は見た!

    僕の5年半におよぶマンション清掃員としての経験を、無理やり砕いて楽しく語ります。

  • カカオの短編集

    カカオが書いた短編小説を収録しています。コメディからSFまで幅広くカバー。お好みの小説があれば幸いです。

最近の記事

辛いこともあるけれど、僕は元気です。

お久しぶりです、カカオでございます。 noteでは淡々と短編小説をアップしていたんですけど、ここのところパタリと更新が止まってしまっています。 というのも、ここ最近は長編小説の執筆を本格的に始めたからです。久々に新人賞に投稿する予定なのです。 不思議なもので、僕は長編に力を割くと短編って書けなくなるんです。 一日に使える「執筆エネルギー」を使い果たしてしまうのかもしれません。 執筆エネルギーなんてモノがあるのかは分かりませんけどw しばらくの間、noteの更新はエッセ

    • 閃きが欲しくて…。短編小説『白い空に助けを求めた結果』

      ※有料記事ですが最後まで読めます。  青空は嫌いだ。  あの無遠慮な態度がいけ好かない。  僕を干し肉にでもするつもりか。曇れ。  白い空スバラシイ。  あの控え目かつ癒してあげるといわんばかりのカラーは白しかあるまい。        *  首より下は灼熱だけれど、頭部さえ涼しければ頭も冴える。  僕の脳細胞は今まさに活性化され、回転速度の限界を超える。  閃け、閃け。  次の展開へ。  導いて……くれ! 「さて、どうしたものか」 「まーたそんな阿呆なこと

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      • 夢中になるのはいいことだけれど。短編小説『真夜中の道具屋』

        ※有料記事ですが最後まで読めます。 「ううむ……」  売り上げが芳しくない。  私はもう三度目になる金勘定に臨むかどうか思案していた。  いや、何度数えたところでこの道具屋の売り上げが下がっていることに変わりはないのだが……。  表に出て、道を挟んで向かい側に最近できた道具屋の様子をうかがう。 「安いよ安いよ~! やくそうが5つで30ゴールドでどうだぁ!」  やたらと響く声で店員の青年がやくそうを安売りしていた。  ろくに魔法を扱えない戦士たちがこぞってやってきている

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        • 留年確定した俺が敗者だと思ったら…。短編小説『ルーザーは誰なのか』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。 「ハァッ、ハッ、ハ!」  腕を速く振ると速く走れると、小学校の時に教わった記憶がある。  先生は十中八九、速く走れるようになるために俺にそう教えてくれたんだろうな。  けどさ、先生は 「どうして速く走らなければならないのか」  までは教えてくれなかった。  それはきっと、もっと成長してから自分で気付くことなんだろう。  俺は今、そう確信している。  先生、俺、高校生になってみてわかったよ。  なんで速く走らなきゃいけないのかって

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          なぜ彼女は赤色の絵の具を使う僕を否定するのか。短編小説『カラス空』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  どす黒い、と彼女は言った。  僕は赤い絵の具を使って絵を描いている。  筆に浸した赤色が、僕にはとても眩しく見える。  でも、彼女は僕の色選びがまちがっていると言いたいようだ。 「だって、アナタの体から流れてる血はもう赤くないわ。時間が経ちすぎてる」 「わかってる。ただ、血の色ぐらい活き活きとした赤で表現させてよ」 「それに何か意味があるの?」 「抵抗、かな」 「死んでから抵抗しても意味ないと思うけど」 「それも、わかってる

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          悪魔たちを倒して世界は平和になったが…。短編小説『小悪魔との夕餉』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  朝、ベッドから身を起こし、伸びをした。  カーテンの隙間から差し込む朝日が、シーツにできた皺の陰影を濃くしている。妻が起きたときにつけた皺だろう。  シーツに触れてみると、まだ彼女のぬくもりが残っていた。  僕は何気なくその皺を伸ばした。  掌にすーっと優しい触り心地を残しながら、シーツはきれいに整えられた。  今日という日を始める土台が整ったような気分になった。  よし。  起きるかー。  顔を洗い、妻が作った朝食を食べる。  それ

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          トーチャンがおれを山に置き去りにした。短編小説『アナタ博物館』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。 「ったく、トーチャンめぇ、何も置いてくことないじゃんかよ~」  おれは地面に転がってる石ころを思いきり蹴り飛ばした。  石は木に当たった後にコロコロ転がって見えなくなった。  山の中ってどこも同じに見えるなぁ。 「……どこだろ、ここ」  まわりは背の高い木ばっか。  葉っぱばっか。  土ばっか。  あぁ、ゲームやりてぇ。  くっそー、トーチャンが 「言うことを聞かないヤツは置いていく!」 なんてブチ切れておれを山道に置いてって

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          妻の体は弾丸でも貫けない。短編小説『今年も、来年も、ずっとよろしく』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  ごー。  よーん。  さーん。  にー。  いーちっ。  明けましておめでとうざいますっ!        *  ネットで渋谷の様子が生放送されているのを、私は炬燵に入って温まりながら眺めていた。  年越しカウントダウンをするために、若者たちが集まってワイワイとはしゃいでいる。私は苦笑いを浮かべた。 『どうしたの?』  妻が私の様子を怪訝に思ったのか訊いてきた。 「いや、もし私みたいな年寄りがあの中にいたら、彼らは受け

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          路上喫煙するとオートマトンに射殺されます。短編小説『喫煙所が全国で一箇所だけになった結果』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  日本国内の喫煙所が一箇所だけになった。  路上で歩き煙草などしようものなら、煙をかぎつけたオートマトンがやってきて、腕に内臓された機関銃で蜂の巣にされる。  それは事実上の喫煙者への死の宣告とも受け取れる事態で、嫌煙家にしてみれば「これでようやく平和が訪れる」とホッと胸を撫で下ろしていたことだろう。  だが甘かった。  全国唯一の喫煙所がある都内某所の喫煙所には、全国から愛煙家が殺到していた。  穴の無いところてん突きのように人が

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          鋭さのベクトルが違う…。短編小説『仕事をしたことのない暗殺者』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  勘の鋭さにかけては天下一品と呼ばれている暗殺者がいる。  彼の勘はもはや予知、未来視、いやタイムトラベラーなのではなかろうか、とまで噂されるほどである。  だが。  彼に仕事を依頼する者はほとんどいない。  なぜなら、彼の勘が鋭すぎるからだ。  今日は、彼にまつわるひとつのエピソードを紹介しよう。        *  噂の『タイムトラベラー』と仕事ができるということもあって、俺は朝から興奮しっぱなしだった。いったいどんな仕事ぶり

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          語り手が変わると途端に印象が変わってしまうお話。

          日本酒ってどうにも苦手だったんですよねぇ。 大学時代にどこぞの安居酒屋でテキトーな日本酒を注文して 「うわ、なにこれマズ!」 となってから、ずっと。 両親は日本酒が好きで、よく僕に オトン「呑んでみろよぉ。うめぇぞー」 などとオススメしてくるんですけど、 僕「ほーん」 と流しています。 やはり「マズ!」の経験があってどうにもねぇ。 あと両親は酒を飲み過ぎてるきらいがあり、幼い頃から僕はそれがどうにも好きになれなかったんです。 ヘラヘラしてなんだかなぁ、と。 僕も

          語り手が変わると途端に印象が変わってしまうお話。

          気付いてすらもらえない…。短編小説『地味過ぎる能力』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。 「次の方、どうぞ」  僕が呼ぶと、 「失礼します……」  と何ともか細い声とともに一人の少女がドアを開けて入室した。17歳ぐらいだろうか。  面接とあって緊張してるようだな。  彼女の手は震えてる。  少女が椅子に腰掛けたのを確認し、僕は能力者試験の面接を始める。 「ではまず、あなたの能力を見せてください」  そう、能力者の能力を見せてもらわなければ話は進まない。  テレポートなのか。  火を操るのか。  はたまた空を飛べるのか

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          気付いてすらもらえない…。短編小説『地味過ぎる能力』

          どうしてそんなことを訊くんだ?短編小説『水が水である理由。ボクが男である理由』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。 「これ、なんだと思う?」 「何って、水だろ」  テーブルの上にはガラスのコップに入った一杯の水がある。  どこからどう見てもただの水だ。  けど俺の友達はそこになぜか疑問を持たせようとする。 「本当にそう思う? 日本酒かもしれないよ」 「あ、確かに」 「でも水かもしれない」 「どっちだよ」 「飲んで確かめてみればいい」 「いやムリだろ」 「どうして」 「だって日本酒かもしれないんだぞ。俺は未成年だ。もし日本酒だったヤベ

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          どうしてそんなことを訊くんだ?短編小説『水が水である理…

          世界が平和になるとご飯が食べられなく人もいる。短編小説『平和に仕事を奪われましたが何か』

          ※有料記事ですが最後まで読めます。  俺は最後のカップラーメンを食べ終え、ごろりと横になった。 「あぁ……」  意味の無い呻き声をあげ、床に転がっているリモコンを手に取りテレビを付けようとするも、電源が入らない。ああん? 「あ、そういや電気止められてたんだったな。……くそっ」  リモコンを放り投げ、不貞寝をすることにした。  昼間だから窓から入る自然光でいいけど、夜はどうっすかなぁ……。 「せんぱーい」 「んあぁ?」  ゆさゆさと肩を揺らされて目が覚めた。  

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          コンパクト思考が止まらない

          出かけるときに携帯する物に限っての話なんですけど、 大きな物を持ちたくない。 小さくて軽い物だけがイイ。 そう思う傾向が、時が経つにつれて強くなっています。 例えばカメラ。 以下は僕のカメラ遍歴です。 最初に買ったNIKONのF80。 2番目に買ったオリンパスのOM-1。 3番目に買ったLOMO LC-A。 こんな具合に、どんどん小型化していきました。 カメラの性能だけ見たら断然F80に分があるんです。 けれど、重いんですよF80…。 いつも持ち歩いてましたけ

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          八人のお兄ちゃんがわたしの邪魔をするんだけど!短編小説『八人の使えないボディガード』

           ※有料記事ですが最後まで読めます。  わたしにはボディガードが八人いる。  もとい、八人のお兄ちゃんがいる。  ボディガードのようなものだけど……。        * 「趣味は?」 「家族構成を述べよ」 「交際に至った経緯について聞かせてくれ」 「つかさー、コイツのどこがよかったん?」 「料理できると助かるねぇ。うちの妹、てんで料理ダメでさ」 「高校二年とのことだが、進路はどう考えている。早いうちに決めとけ。進学か、それとも就職か」 「履歴書は持ってきてな

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