会計検査院はこんな役所④ 〜ノンキャリアでも出世できる〜
何だかんだ気になる話ですよね。最近では出世したくないなんて人が増えているようですが、5ちゃんねるの公務員板を見ると相変わらず鼻息の荒い書き込みが散見されますし、筆者の記事の中でも出世に関するものはPVが多いです。
ということで、ノンキャリアが霞ヶ関で出世するなら断然会計検査院が有利ということをデータでもって立証したいと思います。
管理職の任用状況
昨年末に採用区分(キャリア・ノンキャリア)別の室長級・課長級の人数が各府省のHPで公表されています。これを横並びで見てみました。これらの管理職に占めるノンキャリアの人数及び占有率は以下のとおりです。なお、各府省ともデータは2020年10月1日時点のもので、ノンキャリアはII種試験等のみを抜粋しました(高卒区分は無視)。
会計検査院
室長級 49人 83.1% 断トツ
課長級 20人 37.0% 断トツ
https://www.jbaudit.go.jp/pr/jinji/pdf/jinji_r21224_01.pdf
内閣府
室長級 12人 15.4%
課長級 3人 2.0%
https://www.cao.go.jp/others/jinji/saiyoutoukihonhousin/kanrir2.pdf
総務省
室長級 40人 26.5%
課長級 5人 4.5%
https://www.soumu.go.jp/main_content/000725880.pdf
財務省
室長級 35人 20.3%
課長級 3人 3.6%
厚生労働省
室長級 29人 16.3%
課長級 4人 3.1%
https://www.mhlw.go.jp/topics/2020/12/dl/tp20201224-1.pdf
法務省
室長級 6人 13.0%
課長級 8人 9.0%
http://www.moj.go.jp/content/001243239.pdf
人事院
室長級 6人 19.4%
課長級 4人 12.5%
https://www.jinji.go.jp/jinjika/200316kanrisyokuninyou.pdf
環境省
室長級 0人 0.0%
課長級 0人 0.0%
https://www.env.go.jp/other/ninyo/kanrishoku-jokyo_r02.pdf
金融庁
室長級 10人 19.6%
課長級 1人 4.5%
https://www.fsa.go.jp/common/about/sonota/kanrisyoku-ninyou/R2.pdf
文部科学省
室長級 5人 4.3%
課長級 0人 0.0%
https://www.mext.go.jp/content/20201224-mxt_jinjisou01-000011868-1.pdf
防衛省
室長級 47人 28.5%
課長級 6人 8.8%
https://www.mod.go.jp/j/profile/syogu/kanri_ninyo/pdf/r02_tokubetsu.pdf
経済産業省
室長級 59人 33.5%
課長級 8人 7.1%
https://www.meti.go.jp/intro/data/pdf/hishyokakanrishoku_fyr2.pdf
農林水産省
室長級 10人 5.1%
課長級 3人 2.9%
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/hisyo/kanri_shoku/attach/pdf/index-9.pdf
警察庁
室長級 15人 34.1%
課長級 1人 2.6% あれ?準キャリア?
https://www.npa.go.jp/bureau/soumu/jinji/R02_kanrishokuninyoujoukyou.pdf
外務省
室長級 37人 38.5%
課長級 4人 5.1%
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100130528.pdf
公正取引委員会
室長級 6人 20.7%
課長級 0人 0.0%
https://www.jftc.go.jp/soshiki/kyotsukoukai/heiyoujyoukyou_files/heiyoujyoukyou2.pdf
国土交通省
室長級 33人 7.8%
課長級 2人 0.9%
https://www.mlit.go.jp/common/001333451.pdf
(国交省のみ2019年10月のデータ)
補足説明
府省によっては、ノンキャリアは高卒区分からしか採用していなかった時期があると思われますので、極端に低い府省についてはリンク先もご覧ください。また、一部の府省では、事務次官級の審議官や局長にノンキャリアが就任している事例もあります。
とはいえ、全体的な傾向として、ノンキャリアが本省課長級を目指すなら会計検査院が断然有利なことに変わりはないでしょう。
次回の記事
最後までお読みいただきありがとうございます😊少しでもお役に立ったらスキ(❤️)していただけると嬉しいです。note会員でなくても押せます。