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AIがソフトウェアを飲み込む時代|IT企業ですらDisrupt対象となる時代における生存戦略

歴史的な転換点が急速に訪れている

ChatGPTは史上最速でMAU1億人を突破したToCサービスとなり、一般ユーザーが生成AIサービスを使うのは当たり前の状態となった。

さらに、ビル・ゲイツは最新のエッセイの中で「自分が生きている間に革命的だと感じた技術のデモはたった2回で、最初は1980年にGUIを見たとき。そして2回目は2022年の時点のOpenAIのAIを見たときだ。」とまで語っている。

それくらい今回のAIのブレークスルーは歴史的な転換点である。


ソフトウェアサービスもAIにDisruptされる時代

いままでは有名な「Software is eating the world」という言葉にもある通りソフトウェアサービスが従来のサービスをDisruptする立場だった。

しかし、現在は「AI is eating software」と言われており、ソフトウェアサービスがDisruptされる側に回っている。

世界最大のインターネット企業であるGoogleですら社内で非常事態宣言を出す状況になっており、このAIシフトを活かせるか、乗り遅れるかは企業にとって死活問題になる。

実際にDisruptは起き始めている

実際にDisruptはすでに起き始めており、最新のGPT4では手書きのスケッチから実際に動くウェブサイトを生成できたり、既存の医薬品の情報を送ると他社の特許を侵害しないように新薬を開発するなどの高レベルなタスク処理が可能になっている。


さらにはChatGPT Pluginが発表され、ChatGPT上に様々な事業者がGPTの性能と外部データを組み合わせたサービスを提供することが可能になり、様々な領域で既存サービスを上回るAIサービス・機能が多く生まれている。


ただしこれはチャンスである

ただし、この変化にしっかり対応できれば企業にとって大きなチャンスである。

次々と新しいモデルがリリースされる生成AI領域において、機能単体での競合優位性やMOATは築きづらいため、これまで積み上げてきたサービスのユーザーベースやデータ、オペレーションプロセスなどを生成AIと組み合わせて価値を拡大することができれば企業にとっては、自社サービスを比較的低い開発コストで別次元に進化させられる好機である。

▼ 生成AI領域で競合優位性を築く方法については下記記事にまとめましたのでご参照下さい。



まずやるべきこと

まずこの数ヶ月で企業が必ずやるべきことは以下の3つだ。

  1. 経営者・従業員ともに生成AI領域を必死で学ぶ

  2. 自社サービスに補助的な機能から生成AI機能を組み込む

  3. オペレーションプロセスに生成AIを組み込む

この3つのアクションをしっかり実行した企業とそうでない企業では半年後にえげつない差がつくことだと思う。

インターネットシフト、スマホシフトの二の舞にならないように、日本の経営者はこの変化に大きな危機感とチャンスを感じて事業戦略の書き直しも伴う本気の取り組みが必要だ。

さいごに

生成AI領域を自社事業に活用したい企業の顧問・コンサルティングの仕事もいま少しお受けしているので、ご興味がある企業の方はお気軽にTwitterなどでご連絡頂けますと幸いです。


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