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【他職種連携】その支援は誰が望んでいるのか??
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「その支援は誰が望んでいるのか??」をテーマに書いてみたいと思います。
私はケアマネジャー(以下:ケアマネ)として様々なサービス事業所と連携を取りながらご利用者様(以下:利用者)を支援させて頂いています。
連携を取る上で毎日のようにサービス事業所(訪問看護・訪問リハビリ・訪問介護・通所介護(リハビリ)・福祉用具事業所など)と連絡を取り合っていますが、そこそこの頻度で「それって誰が望んでいること?」と思う調整の相談が来たりもします。
ここからは私の独断なのですが「報告」は事実とそれに対する専門職の意見だけで良くて、そこから先はケアマネの専門領域だと思っています。
要するに報告から得た「情報」をどのように調整するかはケアマネの力量に任せて欲しい。個人的にはそう思います。
もちろんケアマネとしての力量は千差万別。
「いつも報告や提案をしても何も動いてくれないから具体的に調整を依頼している」というサービス事業所担当者もいることでしょう。
仰ることはごもっとも。
だからこそ、ケアマネは事業所から頂いた報告から得た「情報」を無駄にしてはいけないし、「具体的な調整」の提案に甘えてはいけないと私は思います。
ここからは事例を交えて書いてみます。
尿器を引っ掛ける福祉用具を準備して欲しい
先日訪問看護師からとある利用者の件で連絡がありました。
利用者は認知症もなくしっかりした方ですが、疾患の影響でトイレまでの歩行が日によって難しく排せつの大半を尿器を利用して行っている方です。
調子の悪い日が増えて、尿器の利用頻度が多くなっているのですが、先日訪問した時には尿器を溢してしまい大惨事になっていた様子。
「尿器の配置が足元なので足に引っ掛けて溢してしまったみたいです。尿器をベッド柵に引っ掛けるような道具を用意して欲しいのですが…。私から福祉用具事業所に連絡しても良いですか??」
利用者の担当看護師から初めて掛かってきた電話がこの電話でした。
この電話を受け私は以下の疑問が瞬時に浮かんだと同時に福祉用具事業所への連絡は秒速で断りました。
尿器の配置を変更するだけで改善できないのか?
福祉用具でなくてはならないのか?(代用方法の提案は?)
そもそも本人がそれを望んでいるのか?
私はこのように瞬時に疑問が浮かぶような提案をしてくる担当者とは長く話すことはしません。
なぜならしっかりした利用者であれば本人に確認してしまった方が早いので…。
その後本人に電話を掛けると「(尿器の置き)場所を変えて様子を見るから良いよ。また困ったらカイゾウさんに連絡する」でした。
何とかしてあげたい。気持ちは分かるけど…
今回電話をしてきた訪問看護師が利用者の為を思ってケアマネに連絡をしてきた気持ちは十分伝わりました。
でも、それが利用者本人が望んでいることなのか、自分(今回の場合は看護師)が「してあげたいこと」なのかは考える必要があると思います。
支援する側の気持ちで考えると「してあげたいこと」は山ほどあります。
ここで考えなければならないのは支援者が「してあげたいこと」と利用者が「して欲しいこと」は一致しているのか?
この双方の気持ちが一致していなければ、どれだけ「してあげたい」という気持ちで行動していても信頼関係には繋がらないのだと思います。
自分がしてあげたいことではなく、相手がして欲しいことを支援する。
ここで重要なことはコミュニケーションなのだと思います。
今回事例に出した利用者は実は非常にコミュニケーションを取るのが難しい利用者です。その日の体調や機嫌によって態度が変わるので…。
とは言え、「してあげたいこと」をそのまま行動に移した結果「余計なこと」と利用者が感じてクレームに繋がる可能性もあります。
だからこそコミュニケーションを取り、相手が自分の提案に対してどう感じるのかを聞き取る必要があると思います。
「その支援(提案)は誰が望んでいることなのか?」
チームで情報を共有する上で、支援する側は常に自問自答しながら連携を取り合う必要があるのだと私は思います。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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