【介護保険】ヘルパーは酒タバコは買えないよ!
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「ケアマネジャー(以下:ケアマネ)は何でも叶えて上げるのが仕事じゃないよ」というテーマで書いていきたいと思います。
先日Twitterのフォロワーさんがツイートされた内容を見て感じることがありました。
内容としては、
独居の利用者支援で自ら買い物に行けない方が介護保険の訪問介護で支援を受けている。その方は酒もタバコも買いたい。でも身内もおらず近所の人が酒とタバコは買ってきてくれるがマージンをお支払いしている。年金も少ないので極力お金は払いたくない。どうしたら良いか?
というものでした。
※文面は多少異なります。
この問題はケアマネなら誰しも考え悩むと思います。
答えは人それぞれだと思いますが、確実にやってはいけないことがいくつかあると私は考えます。
この記事は
・ケアマネ業務に興味のある方
・(新人)ケアマネさん
の参考になるように書いていきます。
介護保険サービスで嗜好品は買えないよ。
今回のお話を進める前に、介護保険の訪問介護(ヘルパー)での買い物支援において出来ること出来ないことを簡単にご説明します。
今回の買い物支援についてですが、ヘルパーが買って来れるものは「日常生活品」です。要は日常生活に「必要な物」に限られます。
酒やタバコ、ペットの餌などは嗜好品の部類に入るので基本的には「介護保険」を利用してヘルパーに買ってきてもらう事は出来ません。
これはよくよく考えて頂きたいのですが、自分が生きていく上で必要だけど「自分で買うことが出来ない」から支援を受けるわけで、酒・タバコなどは生きていく上で絶対に必要でしょうか?
酒・タバコはあくまで個人の嗜好品になるので、どうしても欲しいのであれば介護保険(税金が関係する国の制度)を利用するのはお門違いだと思います。
酒・タバコを自ら買いに行けない高齢者に対する対応
もしそのような高齢者がそばにいたらあなたならどうしますか?
買ってきてあげますか?
ご近所付き合いで買ってきて差し上げたり、個人のボランティア精神で買ってくるのは一向にかまわないと思います。
しかし、ケアマネを始め介護保険サービス事業者は個人の感情でそれを買って差し上げることをやるべきではないと私は考えます。
何故なら上記で上げたように介護保険サービスでそれを行うことは好ましくないとされているからです。
もし一人の方にそれをするのであれば、介護保険サービスを利用している方全てに同様に行う必要があります。
中にはケアマネが自ら動いて買ってくるなんてこともあるようですが、私は絶対反対です。
これをやるケアマネやサービス事業者に問いたい事は3つ。
①全ての利用者に同じように買って来れるか?
②一生その利用者の担当で居続けられるか?
③継続し続けられるのか?
1つずつ考えていきます。
①すべての利用者に同じように買って来れるか?
一人の利用者に対して介護保険では対応するべきではないことを行った場合(ここでは命に係わることは除外して考えます)。
全ての利用者に同様に行えないのであれば平等性に欠けます。
平等に行えないのであれば、それは公的サービスとは言えません。
従ってすべての利用者に同様に出来ないことはやるべきではないということになります。
②一生その方の担当で居続けられるか?
もしケアマネが利用者の希望を叶え酒とタバコを買ってきたとします。
利用者はきっと「ケアマネは言えば買ってきてくれる」という認識に変わるでしょう。
「今回は特別ね」などという言葉はあくまでその時限りでしか通じません。また困れば同じように頼まれることでしょう。
一度そのような対応を取った場合、あなたは一生その方の担当で居続けられるのでしょうか?
本来ケアマネはケアマネが行うべき仕事(ケアマネジメント)以外は行うべきではないことになっています。たとえ身体に触れる介護であってもケアマネジャーはやるべきではないのです。
という事はもし次に担当になったケアマネはその方の酒・タバコは買って来ないでしょう。
その時利用者は何と思うでしょうか?「〇〇さんはやってくれたのに!」
これって誰が問題ですか?利用者ですか?後任のケアマネですか?
どちらでもなく、いい加減な仕事をした前任者です。という事は一度やるべきではない対応を取ったケアマネは最後までその利用者の担当で居続ける必要があると私は思います。
それが出来ないのであればやるべきではない。ただそれだけです。
③継続し続けられるのか?
これも②に共通しますが、一度酒・タバコを買った場合その後誰がどのように買ってくるのでしょうか?
ケアマネですか?ヘルパーですか?
継続できない支援はやるべきではないのが良くわかるのではないでしょうか。
さらに深堀りすると、もし中途半端な親切心でケアマネやヘルパーが酒やタバコを買わなければ利用者自ら「買う方法」を考え実行したかもしれません。
他者に頼む。店に電話する。通販の利用などなど、色々と考え行動したかもしれません。
その「行動の芽」を摘んだのは中途半端な親切心や同情で行動した人になります。
介護の専門職は決して「行動の芽」を摘むような支援をしてはいけないと私は考えます。
まとめ
独居で身寄りもなくお金もない。そのような利用者は非常に多くいらっしゃいます。
それが良いとも悪いとも思いません。
その方が生きてきた人生にとやかく言うほど野暮なことはない。
ただ、そこに同情し中途半端な親切心でやるべきではないことをすることは私は違うと思います。
利用者の能力を活かして自ら望む生活を叶える手段を共に考える=自立支援だと私は考えます。
今日はかなり力が入って記事を書いたので、所々厳しい表現になってしまったことお詫びいたします。
私がどうしても伝えたいことは「介護・福祉」は出来ないことを叶えることでもなければ、同情し親切にすることでもないということ。
その方自身が自分の人生と向き合って最期をどう迎えたいかを真剣に考え寄り添う事が「介護・福祉」の本質ではないかと思います。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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今日はこの辺で。
ではまた!!
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