20時54分、YouTubeを見ていると急に電話が。
画面に映っているのは中学時代の恩師の名前。
就活中、こんな人になりたいんだと語っていたあの人。
中途半端だった中学時代の自分に
「お前にとってプロは通過点でしかない」と言ってくれた人。
嬉しかった。けど、少し出るのが憚られた。
何を話したら良いかわからなかったから。
前に話したのは2019年12月。まさに感染症拡大の直前。
「自分卒業後もサッカー続けたいです。Jリーグが無理でも海外に行きたいです。」
そう伝えていた。が、もうそのつもりはない。
伝えなきゃいけない。きっと気にして連絡をくれたんだろう。
そう思って出た。
「どこいんだよ!!飲もうぜ!!!」
なんか違う。
「しんしん?笑」
コーチだった。これまた小学校の時からめちゃくちゃ可愛がってくれてた大好きな人。
スキンヘッド×グラサンの見た目からは想像もつかないほど優しくて面白い人。
小6で移籍してくる前から知っていてくれて
最後のカップ戦では優勝した後に
「お前がMVPだ!」って言ってくれた人。なぜか覚えてる。
後ろから聞こえる笑い声。少ししてから、
「おう、元気か。」
あの人だった。
「どうだ、サッカーの調子は。進路どうする?」
「就職することにしました。」
「まじか。そうか。みんなお前のこと応援してたんだけどな。」
「そうなんですね。」
「あいつはとびっきりのバカだって。褒め言葉だよ。」
「はい、すみません。」
「いや、それはいいんだよ。じゃあサッカーもうやめるの?」
「競技としてのサッカーは大学で終わろうと思ってます。」
「そうか。じゃあ就職したら土日コーチやれよ、うちで。」
「はい、それはぜひやりたいです。けど、配属が全国なのでどこになるかまだわからないんですよね、、」
「どこだって新幹線で3時間くらいで来れるだろ。交通費だしてやるから。日本なんか狭いだろ。」
「まじすか?笑」
本気なのか冗談なのか。現役の時に、ヨーロッパ南米渡り歩いてる人が言うとなんか妙に説得力出るからやめてほしい。
「俺とお前は切り離せないだろ?韓国まで行かなきゃ諦めないよ。むしろ韓国でも飛行機で来れるだろ。」
酔っ払ってるのかもしれないけど、アツすぎる。
「それはもちろんそうです。」
「じゃあ、連絡してくれな。待ってんだから。」
「すみません、ありがとうございます。」
「じゃあな」
約10分。
正直、心境としては複雑。
応援してくれてた。
けど、応えられなかった。
前からわかってたけどまた痛感した。
一方、それでも応援してくれる。
それでも期待して、必要としてくれる。
また一緒に戦えるかも、と想うだけで熱くなった。
今の自分に出来ることは何か。
1つは本気でサッカーをやり切ること。応援してくれる人のためにも中途半端で終わらないこと。
もう1つは大切なものを大切にすること。正直、不誠実過ぎた。もう一度大切な人、大切な事、大切なものを見極めてちゃんと大切にすること。そこにエネルギーを注げるようにする。
突然のことだったけど、改めて、幸せで恵まれていると気づいた。
がんばろう。
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