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無知の無知

ソクラテス「バナナって何か知ってる?」
上級国民 「バナナは黄色い果実だよ」
ソクラテス「黄色って何?果実って何?」
上級国民 「...」
ソクラテス「あなたは知ってるつもりになってるだけですね。知らないことを知ってる私の方が賢いです。」

有名な古代ギリシアの哲学者、ソクラテスの「無知の知」に関するエピソードです。

こんなこと言ってくるやつ周りにいたら友達やめますね。

さすがに極端なエピソードではあるが、もう少しレベルを落として見てみると、同様のことは身近に起きている気がする。

6/29放送のアベプラ(https://gxyt4.app.goo.gl/eB53b)で、お笑い芸人の芸人の小籔一豊さんがこんなことを言っていた。

お笑いの世界でも、すごい先輩ほど
「あそこあかんかったな」といつも反省している。
クソほどおもんない後輩に限ってスベり倒してるのに
「俺はいつかウケるし、今日スベったのはまわりのせいだ」と反省しない。
可愛がっている後輩にはいつも
「自分のことカスだと思えよ。カスだと思うからそこを補おうと努力できる。」と伝えている。


この「無知の知」を持つことの大切さは3年半の大学生活を通して嫌というほど感じさせられた。

大学一年時、自分は完全に無知の無知だった。

自分ができていないことを認識できていない。
高校時代までのサッカー観で頭はガチガチ。
自分はできてる。周りが理解してくれていないだけだ。
なのになぜ評価されない?なぜ試合出れない?
そんな感じだった。

そんな中で初めて試合に出してもらったのが、2018年7月の新人戦。

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サイドバックで先発。やっとチャンスをもらえた。ここでやってやるしかない。気合は十分。

キックオフ直後、相手GKからのロングボールに競り勝ち、跳ね返す。そして叫ぶ。164cmのやつが。笑
いいぞ、今日はノってる。調子が良い。
同サイドだった、イカれポンチ⑦T岡が相変わらずバモバモ叫んでる。

チームとしては押されてる。
でも俺はやられてない。一対一も突破されてない。バランスを崩してやられそうになったが、そのまま頭でボールに突っ込んだ。
応援団の目の前。みんな沸いてる。(気がした)
ナカムラコールも聞こえてきた。

そんな中、右サイドでボールロストしショートカウンターから失点。
大丈夫、俺のサイドからじゃない。

続いて、自分のマッチアップの相手にアーリークロスを上げられた。大丈夫、キーパーがキャッチしてくれる。と思っている矢先、相手FWに前で触られ失点。
俺の非はない、キーパーの処理ミスだ。

その後もポンポン失点。前半終了。結局前半だけで4失点。
それでも、自分は失点に絡んでいないから大丈夫。誰よりも闘っている。誰よりも闘志見せてる。

ハーフタイム。
「中村交代ね。」
は?なんで俺なの?もっと悪いやついくらでもいるだろ。1番闘ってただろ。

おかしい。ふざけるな。後半の記憶はほぼない。

試合後、監督に呼ばれ行くと、
「なぜ替えられたかわかる?闘ってないからだよ。下手はいいよ。闘う気がなければ無理だよ。」

いや、何を言っているんだ。俺が1番闘ってただろ。
全く理解出来なかった。受け入れられなかった。

おそらく、2年に突入する春まではその状態が続いていた。
きっかけは多分、急にFWをやらされたこと。何も分からない。何もできない。けど、やっていくうちに受けての気持ちがわかるようになった。ここに出して欲しいのに。ここは出さないでほしいのに。ここで見てほしいのに。

視野がかなり広がった。自分は何も出来ていなかった。何も分かっていなかった。自分はカスなんだ。やっと少しだけそう理解出来た。

そう思えてから、もう一度新人戦の映像を見返した。
「お前は闘っていない。闘う気がない。」
その意味がわかった気がした。


闘う=ボールに頭から突っ込むこと、競り合いに勝って叫ぶことではないとわかった。(アホみたいだけど本当にそう思ってた笑)
監督が言っていた闘うとは
【どうすれば失点しないか、どうすれば点を取れるのか考えて試合の中で実行し続けること】
だったのではないか。(確認したわけではないから勝手な予想ではある)


1失点目、右サイドでボールを失った後に戻れるポジションにいたか?失った直後すぐに戻ったか?最後まで全力でボールホルダーに寄せたか?点を返すために試合の中で考えていたか?工夫していたか?チャレンジできていたか?すべてNOだった。

少し立ち止まって客観的にみてみれば、すぐに気付いたはずだが、当時の自分にそんな視野の広さはなかった。



結局何が言いたいかというと、
自分はカスでできないことばかりだという認識を持たないと成長はないと思います。人並みですが。

どんな状況、どんな立場であっても謙虚さは忘れたらいけないなと。自分が成長するために。

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