【かいとの読書録】2021年3月
こんにちは。かいとです。
もう4月が終わろうとしていますが、3月の読書録を残しておきます。
3月はなかなか読書ができなかったことから記録を公開することがなんだか嫌になってしまい、ズルズルと後回しにし続けてしまいました。。読書⇔公開の両輪の継続が自身の力になると思うので、またここから頑張ります。
怠惰な自分と見栄っ張りな自分を痛感した3月4月でした。
読書傾向としては仕事における自分の至らなさを感じることが多いこともあり、あまり読んでいなかった実用書系の読書が増えてきています。
物知り顔で「すぐ使えなくなってしまう知識なんて、、」とか「ビジネス書はサプリみたいなものだ」とか言っていたのですが、それは自分の無知から体よく背ける言い訳だったな、という弱さの再発見と、自分自身の実力の至らなさを直視できていなかったために、直接的な課題解決に向き合えていなかったのだと思いました。2年目になるタイミングで先輩から教えていただいた仕事術系の本を中心に読書を進めました。
一方小説系では長編小説へ挑戦を続けられています。重厚な小説を読むことは人生を追体験することになり、登場人物の感じ方・考え方を取り込むことができる気がしています。
また、3月は読書が進まなかったため冊数を稼ぎたいという邪な思いから青空文庫にある短めな本をいくつか読んでいます。時が経っても面白い話、読みやすい日本語は変わらないのだなと思いました。
記憶が遠くなっていますが、3月の本の振り返りをしていきます。
⑰山月記
高校?の国語の授業で読んでから長らく読んでいなかった「山月記」を読み返しました。トラになってしまった李徴氏は、エリート街道を進んでいたものの、傷つきながらも自分の才能を磨き続けていくことを避け、自尊心ばかりが大きくなってしまいどうしようもならなくなってしまった人です。
「自分はまだまだこんなものではない」という気持ちと「自分はこんなものかもしれない」という気持ちを日々抱えながら日々会社経営をしているのですが、そのどちらの気持ちも精一杯やっているものを人に評価される場で良いも悪いも評価され続ける中でこそ持ちうるものであり、人の評価から逃げてしまってはいけないのだと思いました。(李徴はトラになりながらも一人で詩を作ったりしていた)
「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」これらに負けずに人の評価にさらされ続けよう。
⑱檸檬
名前は聞いたことあるけど、読んだことがない小説だったので読んでみました。主人公がプラプラ散歩していて八百屋で檸檬を買い、それを「檸檬爆弾」として本屋さんに置いてくるという一連の流れを描いているのですが、檸檬の実をつぶさに観察し、鮮やかに言葉で表している表現と、1つの檸檬から空想を広げていく感性が素晴らしいなと思いました。
想像力の豊かさとそれを人に届ける表現力を磨きたい。
僕は料理が好きなので、いつか近所の八百屋で食材を買って料理にするまでの何気ない1日を文章に起こしてみようか。気が向いたら、やってみよう。
⑱蟹工船
色んな事情から金を稼ぐためにロシア沖にカニを取りに行く船に乗り込む労働者と、その船の持ち主である資本家、船長などとの対立を描くプロレタリア文学。
初めてプロレタリア文学を読んだのですが資本主義の闇の部分である格差問題を強烈に描き出していてちょっと嫌な気持ちがしつつも、労働者たちが立ち上がりクーデーターを起こしていく一連の流れは読んでいてその場にいるような興奮を覚えました。
ただ、蜂起したあと彼らはどうするつもりだったのだろう、、と思いました。格差は褒められたものではないし、解決していくべき問題ですが、感情的で局地的な行動だけでは本質的な解決には至らないのだなとも思いました。社会構造の問題であるから、思想を具体的なビジョンに変えていく力、戦略・戦術を持つことが重要だと思いました。資本論系の勉強をもっとしたい。
⑲杜子春
聞いたことあるけど読んだことなかった本シリーズ。
あらすじを書こうと思ったのですが、すぐに読めるので省略させていただきつつ、儒教的な教えが強い小説だなと思いました。貧乏を否定し、お金持ちを否定し、仙人を否定するも、親子の愛は絶対であり「人間らしい、正直な生活」こそが至高という結論になるからです。
まー、間違いないよな、と思いつつまだ何かをなしたい、いい暮らしがしたいという本音は僕の中にはあるわけで、素直で正直な気持ちは見失わないようにしながら東京での暮らしをもう少し頑張ろうと思いました。
一回死にかけた主人公が生き返って自分の素直な本心に立ち返る系の話って古今東西関係なく人の胸をうつフォーマットなのだなとも思いました。(最新のピクサー作品もそういうテーマだから)色んな神話や寓話が最新のフィクションの元になることに改めて納得しました。
⑳ストーリー311
3.11から10年ということで、当時のことをもう少し知りたいと思い読みました。漫画で色んな方の色んなお話をまとめている本で、読みやすくまた感情移入しやすいものでした。
僕は神奈川県在住だったので当時直接的な大きな被害はなかったですが、沿岸の地域だから津波の心配はあったし、テレビで流れる津波被害の映像、まっくらな海が萌え続けている映像などは強烈に覚えています。
いつ起こるかわからない、でも確実に起こってしまう地震に対して正しくインプットし、備えていきたいと思います。
当たり前の話ですが当時つらい思いをされた方とこれからご一緒にお仕事をすることがあったり、知り合うことがあったり、友達になることがあるかもしれない。そう考えると、震災に限らず、誰もが過去を抱えながら日々を生きているのだなとも思わされました。
想像力を最大限にして、人と関われるような人間になりたいです。
㉑直感力
㉒決断力
㉓大局観
棋士の羽生善治さんの著作を一気読みしました。
若いうちは良い意味でも恐れも知らず自由に新しい手を試したり、わからない局面でもえいやで決断ができたりする、しかし戦歴がついてくるとこの場面はこういう場面であるという大局観が身についてくる。
若いうちはその自由さが最大の武器であり、経験がついてくると大局観が武器になってくる。
といったお話でした。正直またその時はおもしろい!と興奮しながら読んでいたものの、振り返ってみて自分の中に全然蓄積できていない読書になってしまっていました。なんだか素直に受け入れる事ができず、中途半端に持論を空想させてしまっていたのだと思います。反省。
将棋がわからなかったので、とりあえず将棋やってみようかと思いアプリをいれて詰将棋からはじめました。2週間くらい時間ができたらやっていたのですが、俯瞰して冷静に王手に向かう道順を色んな要素を考慮しながら組み立てる思考プロセスが面白かったです。
あまり気張らず少しずつ、続けていったらこの本たちもいつかもっと理解できるかも。
㉔自分を捨てる仕事術
スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さんの元で働かれた石井さんの回顧録的な形で進む仕事術の本。
1-3年目の頃、とにかく自分のこだわりとか自分なりのやり方とかを捨てて、鈴木敏夫さんのマネをすることを徹底的に叩き込まれたそうです。
2月に「オールアバウト・トシオスズキ」を読んでいたこともあり興味深く読めました。とにかく徹底的に、1言一句違わずにメモを取ることから始めら得たそうです。その教えが実践されていることもあり、色々と逸話が多い本でまるで自分が鈴木さんに怒られているかのようなリアリティ、温度を感じる本でした。
仕事の仕方で悩んだ時は鈴木さん怒られにこの本を読みに行こうと思っています。
㉕いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書
このタイトルを見た時、「真理だなあ」と思いました。
自分の仕事がうまく行かない時、もしくは自分の仕事がうまくいくか不安に感じる時はたいてい見通しが立っておらず段取りがイメージできていない時であると気付かされたからです。
そのプロジェクトや仕事の背景・目的・意味を理解すること、理解できたら仕事を締め切りで切り分けていくこと、いつでも良い仕事から素早く終わらせること、などなど具体的なアクションも多く実践に移すイメージがわきました。
水野さんの本は今までにもいくつか読んだことがあるのですが「センスは知識から始まる」など、「すごい人だけができる」と思いがちなことをしっかりと分析し、理解しやすいようにデザインしてくれるのがすごいなと思いながら読書しました。これからもちょくちょく読んでみます。
㉖男女脳戦略
男性脳と女性脳(性別に限らずタイプの話)で考え方・感じ方に違いがあるからそれを正しく理解し、コミュニケーションをするだけで成果・結果が変わるという本。
心理学系は大学生の頃から好きで「話を聞かない男、地図の読めない女」といった男女の違いの本や、進化心理学の本などを読んできてはいましたが、それを仕事に活かすという意識までは持てていませんでした。
DaiGoさんの話や本は面白いんだけど、なんかそれが悔しくて素直に手に取れない事が多いのですが、読んでみると学びが多い。。それがまたなんだか悔しい。笑
人には知らせず、こっそり読んでこっそり活かしたい。(このnoteがあるから無理か、、)
青空文庫最高
全然読書できてた実感がない3月だったのですが、青空文庫のおかげで冊数が伸びていました。笑
冊数だけではなく時代が変わっても変わらない学び、気付きのようなものを比較的短い時間で0円で得られちゃうって、お金と時間のコスパ良すぎないか。
海外古典ばかり読んでいたなということにも気付かされたので青空文庫を活用しながら古い日本の本も読んでいきたい。
とりあえず、遅くなっちゃったけどnoteちゃんと書いて偉かったぞ。
GWまで後少し、頑張りましょう。
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