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お月見復活!?ムーンアートフェスin下北沢

この記事では、アートを通じた月見文化へのアプローチを観察し、文化を掘り起こす方法を考察していきます。

落書き

アートフェスについて

ムーンアートナイト下北沢では、月にまつわるアートを下北沢全域を利用しながら展示していくアートフェスです。当日はただでさえ人通りの多い下北沢がさらに活気に満ち溢れた様子でした。合計6名のアーティストによって行われた展示は、巨大な展示物から映像、NFTアートなどの分野に渡って行われ、現代的アートを持って行われました。

月見の風習がない

近年、特に若者にとっては月見を行う風習はあまりなく、親から引き継いでいなければ行われることは少ないです。特に、現代建築には外と内を繋ぐ縁側は存在しないため、家族でゆったり眺めることも難しくなっているのでしょう。

月見文化の掘り起こし

しかし、このフェスでは大きな造られた月ではありましたが、十五夜に多くの人々が空を見上げ、月を眺める様子を見ることができました。私はこの光景にひどく感動したと同時に、様々な文化の掘り起こしへの可能性も感じました。技術を用いて魅力を引き出すことで、今廃れようとしている日本の繊細な文化を立ち上げることができるのではないかと期待させてくれました。
技術を用いることで、侘び寂びの魅力は低下してしまいますが、文化に触れる機会を生み出し、本来の魅力に気づくというプロセスを考えることで、このようなアートフェスには非常に大きな価値があったのではないかと思います。アートなどのイベントを通じ、月見文化を掘り起こす、月見の楽しさをもう一度思い出すことができるのではないかと感じました。

イベント成功の要因

今回のようなイベントを再現するために必要なことを抽出してみると、「多くの人が訪れること」ができること、「記憶の魅力に干渉すること」の2つではないかと思いました。まず、無料で通りすがりの人でもみることの出来る展示形態によって、SNSの発達した現代では偶発的な出会いと積極的出会いの双方に影響を与えていたように思います。広告の主体がユーザー一人一人であることを意識し、まずネットワークに乗ることを意識することが大切なのかもしれません。そして、もう一つが記憶の魅力に干渉することです。これは、月とうさぎという多くの日本人が記憶にあり、ロマンを感じるものを題材にしたことで、人々の足を止めることができたのではないかと思います。すなわち、多くの人が共通認識をしていて、思わず確認してしまいたくなるような、ロマンを日頃から観察しておくことで、文化を掘り起こす際に役に立つのではないだろうかと考えました。
結論としては、現在消えかけている文化への興味がなくなったのではなく継承がされていないだけであるため、アートフェスのような形で文化に触れる機会を作ることが重要であり、そのためには、SNSへの意識と記憶と結びついたロマンが必要であるということです。

お月見文化がもっと広まると楽しそうですね。
ハロウィンのようになってしまうと困りものですが。



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