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学校に通えなくなってしまった子ども達/不登校体験談

お久しぶりです。最近一気に冷え込みましたね。布団が手放せない季節が近づいてきたことを感じています。そして1年があと2ヶ月で終わる…あっという間ですね(苦笑)

早速ですが今回は、現在増えている不登校について触れたいと思います。

昨年度の調査結果

昨年度の調査の結果によると、子どもの自殺は415人、不登校は19万6127人。どちらも過去最多となりました。この数値には少なからず『コロナ』が関係しているでしょう。また、相談体制や支援体制についての課題も明らかになりました。

コロナによる突然の休校

2020年。世界は一気に変わった。

コロナウイルスという未知のウイルスが発生した。

「学校を一斉休校とする。」

突然の宣言に教育現場は混乱した。生徒だけでなく教員も何も知らない状態。「明日から休校でよろしく」といきなり言われた教育現場の苦労は計り知れない。そして宣言通り一斉休校が始まった。

その休校期間は約3ヶ月。夏休みより長い。春季休業や夏季休業などの決められた休みでもなく、外出もしてはいけない状態。苦しい生活が長い期間続いた。

これからどうなるかわからない不安。未知のウイルスにかかるかもしれない恐怖。貴重な学生の期間を潰された怒り。特に受験生は不安が倍増しただろう。

休校期間明け

我が校では休校が明けると分散登校が始まったが他の学校もそうだろう。約2週間ほどの分散登校の後からはコロナ前とほぼ変わらない日程で学校生活が始まった。3ヶ月も休みがあったのに、そんなすぐに元の生活リズムに戻すことなんてできるわけない。

まずここに学校に行きづらくなる要因があると考える。

①生活リズムが不規則なせいで朝起きられなくなる。
②急にたくさんの時間を勉強に当てることになる。
③様々なストレスにより引き起こされた精神疾患。

何年もかけて作ってきたサイクルを1度崩すとなかなか元に戻せない。それを2週間ほどで治せと言っても無理がある。

そんな非日常の生活と制限のある生活を続けていたら誰でも耐えられなくなる。また、コロナの感染が怖くて欠席する子どももいるだろう。ストレス、感染への恐怖で学校から足が遠のいた生徒が多くなったと思う。

④感染への恐怖

自分が考えるに①〜④が不登校の主な要因だと思う。

支援体制や相談体制はどうなのか

不登校と呼ばれる生徒達が増え、学校での対応はどうだったのか。文科省の通知にはこう書いてある。

18歳以下の自殺は,学校の長期休業明けにかけて増加する傾向がある。特に,新型コロナウイルス感染症に伴う長期にわたる学校の休 業においては,通常の長期休業とは異なり,教育活動の再開の時期が不確定であることなどから,児童生徒の心が不安定になることが見込ま れる。そのため,学校として,保護者,地域住民,関係機関等と連携の上,教育活動再開後の児童生徒の自殺予防に向けた取組を積極 的に実施すること。


(1)学校における早期発見に向けた取組
○ 各学校において、長期休業の開始前からアンケート調査、教育相談等を実施し、悩みや困難を抱える児童生徒の早期発見に努めること。学校 が把握した悩みや困難を抱える児童生徒やいじめを受けた又は不登校となっている児童生徒等については、長期休業期間中においても、全校 (学年)登校日、部活動等の機会を捉え、又は保護者への連絡、家庭訪問等により、継続的に様子を確認すること。
○ 児童生徒に自殺を企図する兆候がみられた場合には、保護者、医療機関等と連携しながら組織的に対応すること。
○ 「SOSの出し方に関する教育」を含めた自殺予防教育、「心の健康の保持に係る教育」を実施するなどにより、児童生徒自身が心の危機に気づ
き、身近な信頼できる大人に相談できる力を培うとともに、児童生徒が安心してSOSを出すことのできる環境を整備すること。
○ 「24時間子供SOSダイヤル」を始めとする電話相談窓口や、SNS等を活用した相談窓口の周知を長期休業の開始前において積極的に行うこ と。
○ GIGAスクール構想で整備された1人1台端末を活用し、児童生徒の心身の状況の把握や教育相談に役立てることも考えられること。

実際の成果はデータで確認しづらいので事実は書けないが、自分が感じたことを書かせてもらう。我が校では心のアンケートが増えた気がする。ただ、心が不調だとしてもそれを素直に回答しない生徒が多い。自分の友達は「そんな悩んでても素直に答えないよね笑笑」と言っていた。

とはいえ、声に出さずにsosが出せるという面ではいい取り組みだと思うし、スクールカウンセラーとの相談へのハードルが低くなったのではないか。このスタイルで心が少し軽くなった生徒も実際いると思う。

また、行政が行なっている電話相談の案内も比較的多くなったと感じる。

では、不登校になってしまった生徒へ対する支援体制はどうか。

学校に来れていない生徒が教育を受けられない状況になっていないか。

学校以外の第3の機関が必要ではないか。

休校中に行ったオンライン授業を生かして学校に行きづらい生徒たちに自宅から学ぶ形を提供できないか。

個人的な意見ではフリースクール等の第3の機関がもっと増えるといいなと感じている。学校には行きたくないが、生活リズムは整えたい。話す相手が欲しい。と思っている生徒も保護者も多いと思う。それを受け止める機関があるといいなと思っているが、法人だけでは厳しいところがあるだろう。

ただこれからの社会では、フリースクールなどの機関が必要不可欠になると思う。

支援体制・相談体制ともにまだまだ課題は山積みである。

不登校気味の自分が感じたこと・伝えたいこと

長期の休校はかなり辛かった記憶があります。家庭環境がいいとはいえない家庭だったので外に出れない生活はとても苦痛でした。しかも、生活リズムが狂ってしまい休校明けがとても辛かった…2年生の夏前はそれなりに通っていたのですが、身内の不幸も重なり、心と体が耐えられなくなってしまい遅刻が増えました。

3年生になってから学校へ行く回数がかなり減りました。最終学年だし、楽しい学校生活を送りたいと思っていましたが…体が拒否反応を起こしてしまいました。朝起きられない、起きても腹痛に襲われる。そんな感じで行けなくなってしまいました。

高校1年までは不登校とは無縁だったので、不登校の子の気持ちは全く分かりませんでした。ただ、今の僕はその子達の気持ちが少しわかる気がします。

前日の夜は「明日こそ行く」と意気込む。しかし、翌朝になると「行きたくない」「お腹痛い」。自分でもなんでこうなるか分かりません。前日には行く気がものすごくあるんです。行かないといけない…!という気持ちが焦らせてしまって悪影響になっているのかもしれません。

周りの友達から「来いよー」と言われるのは嬉しさもありますが、受け取る相手によってはそれがプレッシャーになっているかもしれません。見守る体制が一番大事だと思います。

僕は学校が全てではないと思っています。不登校が悪いとは全く思いません。まずは少し休憩して活動へのエネルギーを蓄えて、その後原因を探ってみて自分に合った方法で学習を進めていけばいいと思います。学習も自分なりの方法でいいと思います。今は動画で勉強ができる時代です。学校以外でも十分学べます。

ただいつまでも閉じこもっていては変わりません。まずはゆっくり休む、布団から出る、ちゃんとご飯を食べる、気分転換に外出してみる。無理に大きな一歩を踏み出す必要なんてありません。少しずつでもいいんです。「そんなレベル?」と思われるくらいでもいいんです。それを日々繰り返すだけで成長します。焦らなくていいです。ゆっくり確実に歩んでいきましょう。

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」  byイチロー



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