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転職で年収が半分になった話
年収がなぜ半分に?
まず、始めに誤解のないようお話しますと、まったく後悔はしていなくて、むしろ自分から進んでこの転職を選びました。2022年10月から新しい会社で働いていますが、それ以前は日系企業でシンガポール駐在員として働いていました。
正直、年収を上げようと思えば上げられたと思います。外資系やコンサルなどへ転職すればおそらく年収はさらに上がっていたはずです。しかしながら、僕は年収よりも経験を選びました。自分にとって魅力的なポジションを選んだ結果、たまたま年収が半分になってしまったという話です。
クセの強い工場長
まずは転職経緯についてお付き合いください。
当時、僕は日系企業のシンガポール工場のファイナンス部門で働いていました。転職を考え始めたきっかけは、まあ、とにもかくにも、仕事がおもんなかったからです。
私は、製造現場の改善活動のようなことに携わっていましたが、工場の責任者(日本人駐在員)とあまり馬が合いませんでした。彼はかなりクセの強いお人柄でした。
今でも思い出すと、腹の底が沸々と煮えかえってくるのですが、そもそも工場長のくせに現場の改善活動に興味がなく、チャレンジ精神がまったく見られない器の小さい男でした。
唯一興味があるのは、販売拠点からのオーダーを遅延なく製造・出荷することだけでした。すでに出来上がっている仕組みを現状維持することに関して彼は優秀かもしれませんが、新しい領域へチャレンジすることに関しては興味すら沸かないっていう…「お前それでも責任者かよ」ってずっと心の中で思ってました。
工場長をクビにしないと無理っすね
着任当初、現状把握をするために、一ライン工として作業着を着用し、ライン工のおばちゃん達と一緒にモノづくりの現場で2ヶ月ほど働きました。その結果、改善の余地がありそうなところが見えてました。
データ収集を行い、数値的根拠を用いて、改善の余地がありそうな部分を工場長に説明しましたが、特にこれといった理由もなく、すべて却下されました(笑)
シンガポール工場でやってみたいプロジェクトは山ほどありましたが、すべてよく分からない理由で却下されてしまったので、僕は何をどうしたらいいのか分かりませんでした。
本社にいる上司への報告として「改善活動は工場長をクビにしないと無理っすね」って冗談交じりで言ったところ、「了解」と返ってきました。
「おい、まじかよ!『了解』だけ?」ってツッコミたくなりましたが、当時の僕は、とにかく工場長とだけは関わりたくなかったので、僕は晴れてこのミッションを放棄することにしました(笑)
暇ってのは苦痛を与える
というわけで、コアミッションがなくなり、仕事がめちゃ暇になりました。ルーティン業務もそこまで多くなかったので、プライベートを充実させる方向に切り替えました。
ハロートークで友達作りをしたり、中国語のスクールに通い始めたり、ティンダーで女の子とデートしたりって感じでしたね。シンガポールでデートしたタイ人女性と”そういう”行為をしたことがあるのですが、
Thai girl was a Tiger on my bed
(ベットの上で、タイガールはタイガーだったわ。なんつって)
と言うとローカルの友達にめちゃウケました。この面白さはThai girlとTigerが韻を踏んでいるところです。しょーもないダジャレですね(笑)
さて、本題に戻します。仕事が楽なのは良かったのですが、暇というのは精神的にかなり苦痛を与えます。このまま5年10年が経ったあとに、何もスキルが身につかず、どうしようもない人間になってしまうことへの危機感が常にあって、プライベートも手放しで楽しめない日々が続いていました。
海外か?ベンチャーか?
というわけで、自分の市場価値を図るためにビズリーチに登録してみます。企業からの直接オファーもけっこうあったので、「仮に今の会社を辞めたとしても転職できる」と、少しホッとしたのを覚えています。いろんな会社を見ているうちに、次第に転職欲が湧いてきました。
もともとベンチャーに行きたかったので、始めはベンチャーへ応募しまくっていましたが、「海外生活と英語が中途半端なままでいいのか?」という想いがこみ上げ、かなり迷っていました。とりあえず、ベンチャーと海外駐在の2軸で転職活動を進めることにしました。
ベンチャーは書類で落ちることはありませんでしたが、海外駐在ポジションはわりと書類で落ちることが多かったです。海外駐在ポジションは人気かつ件数も少ないため、倍率がかなり高いとエージェントも言ってました。
シンガポールで現地採用のポジションも探しましたが、現地採用だと結局、日本人であることを生かす仕事になりやすいため、多くの場合、営業ポジションになるケースが多いと考えました。営業も楽しいし、個人的に好きですが、新しい経験という意味ではより経営側に近いポジションを希望していましたので。
そして、フィリピン駐在×IPO実務担当というポジションと出会います。
フィリピン駐在×IPO実務担当
フィリピンの公用語の1つは英語であるため引続き英語の勉強ができるうえに、IPO実務経験をキャリアに加えると、ベンチャーへの転職の可能性も残せるため、僕としては理想的なポジションでした。
書類通過、一次面接、最終面接とトントン拍子に進み、あっさり内定が貰えてしまいました。すんなり内定が貰えた要因の1つは、本社が栃木県だったので優秀な人材からの応募が少なかったのかもしれません。
(その言い方、自分が優秀であるような言いぶりやな笑)
ただ、田舎の会社なので東京のような給料水準ではなく、年収としてはかなりのダウンを覚悟する必要がありました。前職では海外赴任手当込みで1200万円(会社負担の家賃を除く)ほど貰っていましたが、今はおよそ半分となっています。
今回の転職について、年収の半分を払う価値があったかどうかについてまだ断定的なことは言えませんが、自分が決めた選択を正解にしていく覚悟のもと、今後も頑張っていこうと思います。そして、2年以内に元の年収に戻すつもりで、キャリアプランを考えてみようと思っています。
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