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あなたのいびきは大丈夫?寝ている時の睡眠時無呼吸症候群について

無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に空気の通り道である気道が狭くなることによって10秒以上の無呼吸状態と大きないびきを繰り返す病気のこと。

睡眠時無呼吸の原因や症状、病気リスク、診断方法やCPAPなどの改善方法をご紹介します。

いびきは眠りの質を悪くする大きな原因です。


あなたのいびきは大丈夫?寝ている時の睡眠時無呼吸症候群について


いびきをかいていても、眠っている間なので自覚がない場合もありますよね。

いびきとは、のどや鼻の粘膜が振動することによって音が鳴る現象です。

睡眠中は、全身の筋肉が緩み、のどの筋肉も緩むことでいびきをかきやすくなりますよ。

空気がうまく取り込めないと、のどが必至で空気を取り込もうと動くので、いびきをかきやすくなります。

また、アルコールや睡眠薬を摂ることや風邪をひいているときも、いびきをかきやすくなりますよ。


無呼吸症候群とは


睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に何度も呼吸が止まってしまう病気です。

具体的には、10秒以上呼吸が止まる状態が1時間で平均5回ある状態です。

寝ている間に呼吸が止まるので、熟睡できないだけでなく、さまざまな病気を併発する恐れがあります。


睡眠時無呼吸症候群は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)・中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)・これら2つの混合性睡眠時無呼吸症候群に分けられます。

中枢性睡眠時無呼吸症候群の場合は、特徴的ないびきがみられないことから、発覚が遅れることが多いです。


無呼吸症候群の原因は?


閉塞性と中枢性では原因が異なります。

閉塞性の場合は、上気道が塞がれたり狭められたりすることで呼吸が止まります。

上気道とは、鼻からのどにかけての空気の通り道の部分のことです。

閉塞性の原因で特に多いのが肥満です。

肥満で舌やのどの内側まで脂肪が付くと、のどの気道が狭くなってしまいます。

また、口呼吸をすることでも、いびきをかきやすくなってしまいます。

いびきをかく人のほとんどが口呼吸をしていると言われていますよ。

中枢性の場合は、脳や神経の機能に問題があり、呼吸そのものが停止することで呼吸が止まります。


こんな症状があったら無呼吸かも


睡眠時無呼吸症候群の1番わかりやすい症状が、大きないびきです。

同居する人がいる方は、いびきをかいていることを教えてもらえるので気づきやすいです。

また、睡眠時無呼吸症候群は、起床時に頭痛があることも多いですよ。

呼吸が止まると体内の二酸化炭素をうまく体の外に出せなくなってしまうので、血中の二酸化炭素濃度が高くなることで頭痛を引き起こしてしまいます。

また、睡眠時間はしっかり取れているのに、昼間眠くてしょうがないという場合にも、無呼吸症候群の可能性があります。

気づかないうちに呼吸が止まり、細かく何度も起きることで、深い睡眠が取れずに日中の眠気を引き起こしてしまいます。

また、しっかり眠れない睡眠不足が原因で、うつ病の原因となってしまうこともありますよ。

そのほか、睡眠時無呼吸症候群は、糖尿病・高血圧・狭心症・心筋梗塞といった合併症を起こしやすいことが知られています。

これらの合併症は、いびきで酸素が上手く取り込めないことと、血中の二酸化炭素濃度が上昇することが原因です。

さらに、高血圧は脳卒中を引き起こす原因となることがあります。脳卒中とは、脳の血管が破れたり詰まったりすることで起こります。

睡眠時無呼吸症候群の症状が重いほど、脳卒中の発症リスクも高くなります。

また、以前から透析患者に睡眠時無呼吸症候群が多いことが知られています。

透析は、腎臓の働きの代わりをする治療なので、腎不全の場合に受けることが多い治療法です。

このように、睡眠時無呼吸症候群はいろいろな体の不調の原因となってしまうので、早く発見して治療することが大切です。


無呼吸症候群の見極め方や診断方法


睡眠時無呼吸症候群の簡単な検査なら、自宅で検査することが可能です。

簡易検査では、手の指や鼻の下にセンサーを付けることで、呼吸状態や酸素飽和度を調べられます。

この検査で睡眠時無呼吸症候群の疑いがあると、病院で本格的なポリソムノグラフィー検査を受ける必要があります。

この検査では、脳波や心電図や呼吸の状態から、無呼吸時間や不整脈や睡眠の質を測ることができます。

ポリソムノグラフィー検査は、配線でセンサーをたくさん付けるので、入院が必要です。


いびきの改善方法や対応策


本格的な治療としては、CPAP(シーパップ)療法が有名です。CPAPとは、経鼻的持続陽圧呼吸療法のことで、閉塞性の睡眠時無呼吸症候群に有効です。

CPAP装置は鼻に付けたマスクから、常に空気が送られてきます。

気道が開いている状態をキープできるので、呼吸が止まるのを防ぐことができます。

CPAP装置は医療機関からレンタルするのが一般的なので、病院で診察を受ける必要があります。

いびき防止のために、マウスピースによる治療をおこなうことがあります。

いびき治療のためのマウスピースはスリープスプリントと呼ばれることもあります。

スリープスプリントをすると、下あごを前に出すことで舌が気道を塞がないようになります。

スリープスプリントは、歯科医院で作るほかに、市販されているものもあります。

つぎに、自分で取り組める改善方法についてご紹介します。

睡眠時無呼吸症候群の原因が肥満の場合は、ダイエットすることで改善します。

口呼吸が原因の場合は、口呼吸防止のテープを貼るという方法がありますよ。

ドラッグストアなどでも購入できるので、気軽に始められるところが魅力です。

また、鼻呼吸することで、口やのどの乾燥を防ぐ効果もありますよ。

そのほか、身体に合う寝具に変えることも効果的です。

首が曲がるといびきをかきやすくなるので、高さが合う枕や、柔らかすぎないマットレスを選ぶことで改善されますよ。


まとめ

睡眠時無呼吸症候群の原因や改善方法についてご紹介しました。

睡眠時無呼吸症候群を放置していると、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。

適切な治療を受けることや睡眠環境を整えることで、改善することができますよ。


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