ミンミンゼミメイン

ミンミンゼミが、「撮影してくれ」とわたしの自宅を訪ねてきた。

お盆休みを直撃した台風10号がさったと思ったら、空の色が一変した。眩しいほどの濃い青色の夏空が消え、霞がかかったような淡い水色に変わった。
これを書いている8月24日の空も淡い水色で、夏の終わりを告げている。

夜、うるさく鳴いていた蝉の声も聞こえなくなり、虫の声が寂しげに聞こえるだけ。

秋の気配が、だんだん濃くなってゆく。町中から蝉が姿を消す前に、「ミンミンゼミ」と「ツクツクボウシ」を撮影したいと考えた。
で、外に出かける時にはカメラを持参していたのだが、チャンスに恵まれない。見つけても、被写体が遠い梢にとまっていたり、夕方だったりと、鮮明に撮れない。

⬆︎上の画像はすべてツクツクボウシ。

やっと「ツクツクボウシ」を撮影し終え、残るは「ミンミンゼミ」だけ。数が少ないだけに、「今年は無理かな」と思っていたら、
24日の早朝、むこうからやってきたのだ。
自宅の窓を開け放ち、パソコン画面で動画配信サービスのHuluを見ていたときだ、ドラマの会話のシーンから「ミンミンミンミーン」と蝉の声が聞こえる。シーンにそぐわない蝉の声で、不思議に思い、画面をよく見たのだが、パソコンからではないようだった。部屋を見渡し、どこで鳴いているのか探していたら、リビングの窓外の手すりに「ミンミンゼミ」がとまっているのが、網戸越しに見えた。
「ミンミンミンミーン、ミンミンミンミーン」
と、独特の響く鳴き声。
まるで、「撮影してくれ」と、わたしを訪ねてきたみたい。カメラを手に、30センチくらいの距離に近づいても逃げない。

⬆︎ミンミンゼミ。夏の終わりの蝉たちは、体力が弱っているのか、近づいても逃げない。

今年の夏の撮影は、これで終わり。休んでいたマンガを再開しよう。


マンガだけに集中した生活ができたら!! 夢はいつか現実しますか? 私はあなたに何をバトンタッチできるでしょうか。