散っても漬けても春の風 啓翁桜
寒い日が続くと、春が恋しくなります。
一足先に春を楽しむなら、啓翁桜(けいおうざくら)です。
花の区分は、バラ科スモモ属・寒緋桜(かんひざくら)群です。読んで字のごとし、寒い時期に緋色(薄い赤色)の花をつけます。
蕾だと色が濃く、開花すると淡い色に染まります。
珍しい名前ですが、この桜を作った良永「啓」太郎さんの名前と、お「爺」さんという字から出来ています。
アマリリスと共に生けてみました。
蕾の時点では、もう少し小ぶりの花と共に生けていたのですが、開花すると華やかさが一気に出るので、アマリリスのような大きな花と一緒に生けました。
散る前に調理!
そんな啓翁桜ですが、当たり前ながら家に置いておくと、がっつり花びらが散ります。
お掃除が少し大変ではあるのですが、そのまま散らすのはもったいないので塩漬けにしてみました。
用意するもの
・桜
・塩
・梅酢(穀物酢、レモン果汁でも良い)
・保存容器
収穫する
満開を楽しませてくれた啓翁桜をぷちっと手で収穫します。
散る姿も美しいと言われる桜ですが、これだけ見ててもなんだか春を味わった気持ちになれます。
水に浸けて、ほこりなど(虫がいないかチェック)をきれいに落とします。
キッチンペーパーで水滴をおさえたら
花の20%の量の塩を、桜と塩を交互に密閉出来る袋に入れます。
今回はレモン果汁をひたひたになるように入れました。
重しをのせて7日ほど冷蔵庫で保存します。トマトパック(苦笑)
7日後、桜のピンクが少し濃くなりました。
ざるに空け、キッチンペーパーで水分を軽くおさえます。
まとまった桜を一つずつ花びらが重ならないように広げていきます。
お箸でそっとほぐすと、意外にもそれぞれがしっかりしていて造形を崩さず広げることができました。
これを風通しのよい場所で陰干しします。
乾燥するとピンクの色味が薄まってしまうので、
少し水分が残る程度に(約1時間)干します。
保存用の塩を結晶が見える程度にまぶし保存容器に移して
ついに完成!!
新芽がついたとき、開花時、散るとき、漬かるとき。
どれをとっても、やはり桜は春の風を運んでくれます。
さて、何と合わせて食べようか。
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