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介護の日本語 授業準備で困ったら①

介護の日本語に携わっていると、わからない言葉に出会うことが多いです。
 
今週の授業準備をしていたら、「自操」という言葉が出てきました。
「自走」の誤字だと思って調べてみたら、誤字ではないようでした。
 
私は介護福祉士の資格を持っている日本語教師ですが、今回のように、初めて見る言葉や、わからない言葉に出会うことが多いのが介護の日本語です。
 
介護の経験がない日本語教師は、私よりももっと未知の言葉に遭遇することが多いと思います。
 
では、授業の準備をしている際に、よくわからない言葉に出会ってしまったら、どうしたらいいのでしょうか。
 
まず、大前提となっていることは、私たちは
日本語教師だということです。
介護の専門家ではありませんから、わからないことがあるのは当然です。
日本語教師がわからない事柄を調べてみて、なかなか答えが出ないということは、それは日本語教育の領域ではなく介護の専門領域のはなしです
 
介護の専門領域に関しては、知ったかぶりで授業をすると学習者に間違った知識を教えてしまう可能性がありますから、日本語教師が安易に触れてはいけません。

クラスが開講する際に教師も自己紹介をすると思うのですが、自分は日本語教師であって介護の専門家ではないので、介護についてわからないこともあるかもしれないと断っておくといいと思います。

余談になりますが、私は学習者に介護技術に関する授業をしたことがありません。
私は介護現場経験もあり、現場では新人スタッフのトレーニングをしていた経験もありますので、学習者に介護技術のアドバイスをする気になればできます。
ですが、介護技術を教えるのは介護の専門領域であって日本語教育の領域ではありませんので、絶対に行わないようにしています。
私は日本語教師として学習者の前に立っているからです。
 
仮に介護技術を教えたとして、その技術が施設の介護方針と違っている可能性があります。そうした場合、施設から「余計なことは教えないでください!!」とクレームにつながる恐れもあります。

私たちは介護の専門家ではなく、日本語教師として介護の日本語の授業をしています。授業の準備をしていて、よくわからない言葉や知識に出会ったら、日本語教師として解決できそうなことなのか、できそうにないのか、まずは一歩立ち止まって考えてみるといいと思います。

長くなりましたので続きを次回に書こうと思います。
 

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