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介護の特定技能実習生 授業の工夫

こんにちは。
介護福祉士の資格を持っている日本語教師です。
いま、介護の特定技能実習生で、これから実務者研修を受ける予定の方々に授業を行っています。実務者研修がしっかり受けられる日本語力や知識を身に着けつけるためのサポートです。
 
今回は授業をする際に工夫していることを書こうと思います。
 
初めて特定技能の方々に日本語を教えて気づいたことは
「介護の専門知識が全然ない」ということでした。
 
例えば「見当識障害」「嚥下」「咀嚼」「拘縮」など、現場でもよく使う言葉を知らなかったのです。
中には現場で働いて1年以上の方もいるのですが、これらの言葉を聞いたことがないことに驚きました。
 
これでは初めは覚えることがあまりにも多すぎて、途中で学ぶことが嫌になってしまわないかと心配になりました。
 
以前、EPA候補者に介護の日本語を教えていました。
EPAは施設に配属後、2年目から本格的に介護の専門知識を学び始めます。
急激に勉強内容がレベルアップするので、あまりにも言葉が難しく、覚えることが多すぎて、勉強することを諦めてしまう候補者がいたことを思い出しました。
 



特定技能の方々に授業をしていると、覚えることの多さと言葉の
難しさに苦労しているのを感じます。
学習意欲が低下してしまわないように、いろいろ試行錯誤しながら授業をしているのですが、その一つとして勉強したことを
「利用者さんと結びつける」ことをしています。
 
例えば、今週の授業でいうと、レビー小体型認知症を理解してもらった後に
 
「利用者さんにレビー小体型認知症の人はいますか」と聞いてみました。
 
すると「たぶんいます。いつもベッドの下に赤ちゃんがいるという利用者さんがいます」
 
と答えが返ってきました。
 
たぶん、その利用者さんはレビー小体型認知症だと思うのですが、私はその利用者さんを知らないので断定はできません。次に出勤するときに、その利用者さんがレビー小体型認知症か、ほかのスタッフに聞いてみてくださいと簡単な宿題を出しました。
 
利用者さんと専門知識が結びつくとイメージしやすいですし、忘れません。
仕事で役に立つことを勉強していると実感してもらうことも大事です。
 
実務者研修を受けるためや国家試験に合格するために、ただ専門知識を学んでいると、言葉が難しく、学ぶ量も膨大でどんどんモチベーションが下がっていきます。
ですが、学んだことが自分の仕事で役に立ったり、利用者さんと結びつくことで、学習することに興味を持ってもらいたいと思っています。
 
どうしたら学習者が学習意欲を持って勉強を続けられるか、いつも試行錯誤しながら授業をしています。
 
次回は、介護の特定技能の制度について書こうと思います。


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