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第23話「ユマニチュード入門」を読んで~訪問介護~



初めに

 皆様、いつも有り難うございます。
画像はgoma_cheese様からお借りしました。
有り難うございます。

 「ユマニチュード入門」を、読みました。今回の記事はその感想文です。


◼️著者◼️
本田 美和子
イヴ・ジネスト
ロゼット・マレスコッティ
◼️発行者◼️
株式会社 医学書院
代表取締役 金原 優

全146ページ 


ユマニチュードという言葉は、フランス領マルティニーク島出身の詩人であり政治家であったエメ・セゼールが1940年代に提唱した、植民地に住む黒人が自らの”黒人らしさ”を取り戻そうと開始した活動「ネグリチュード」にその起源をもちます。

「ユマニチュード入門」P5-9行12行

 私と致しましては、

大事にしたい「キーワード」

は2つあります。

「人間の尊厳を取り戻す」
「あなたに関心があって来た」

わかっている様で、なかなか難しいと感じるキーワードです。


 まずは、「Section2  ユマニチュードの4つの柱」の前置きとなる、「人間の尊厳を取り戻す」です。

「人間の尊厳を取り戻すために」

 これは、こちらの本の主題だと、私は感じました。

(1)その能力や状態を正しく観察し、評価と分析を行うこと

(2)見つめ、話しかけ、触れ、立つことや移動を効果的にサポートすること

(3)その行動の抑制も強制も行わない環境をつくることができれば、ケアを受ける人の能力を維持したり改善することができるはずだ

「ユマニチュード入門」P40-11行~15行

 (2)は、ユマニチュードの4つの柱の事で、勿論、取り入れるところは取り入れたいです。
 (1)については、私からのアプローチを変えてゆく事で、様々な角度から検討して参ります。
 (3)については、私の記事の「第22話の結び」でまとめた、自己決定をして頂く事や、ヘルパーが説明や助言を行う、等の対応でクリアーにして行けるのではないか、と、考えております。そして、無理をしない事。


 次に、

「あなたに関心がある」

ですが、「Sction3  心をつかむ5つのステップ」で述べられています。

「Sction3  心をつかむ5つのステップ」

5つのステップとは

1.出会いの準備
2.ケアの準備
3.知覚の連結
4.感情の固定
5.再会の約束

「ユマニチュード入門」P93-16行~23行

の事です。

 ケアのために訪問したのではなく、お会いしに来た、お話しに来た、といった心意気、ご挨拶方法に、好感を持ちました。皆様にとっては当たり前かもしれませんが、私はいつの間にか、型で決まってしまってきていたので身が引き締まる思いでした。

認知機能の程度に合わせた笑顔と話しかけ方で、義務として仕事のために近づいてきたのではなく、あくまでも”あなたに関心があって来た”ということを強調します

「ユマニチュード入門」P104-3~5行

あなたに関心がある、という心がけが、ケアを作業で終わらせない様に感じます。

これを具現化するための、ステップのひとつが

目が合ったら二秒以内に話しかける。

「ユマニチュード入門」P108-8行

…お客様にお会いしてから話のネタを考えようとしても、なかなか閃かないので、今日はこんなお話をしてみよう、と予め用意しておいたり、訪問時間以外に何をされて、どんな想いでいらっしゃるのか、想像しておく等でよりコミュニケーションが広がるかな、と思います。


まとめ

 人間の尊厳を取り戻す事を貫いて考え抜かれた一冊だと感じました。

その人の”人間らしさ”を尊重し続ける状況こそがユマニチュードの状態であると、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティは1995年に定義づけました。

「ユマニチュード入門」P5-20行~23行

 対応方法も具体的に書かれていて、すぐ実践出来る内容でした。こちらの本は入門ですので、まだまだユマニチュードは奥深く、様々に検討されている事かと思います。
関係者の方々、どうも有り難うございました。良書に巡り会えたと、喜んでおります。
 どうしたら現場に取り入れていけるか、試行錯誤しながら取り組みたいと思いました。


 今回は以上です。
 皆様、どうも有り難うございました。
宜しければ、また、お願い申し上げます。

ひかり

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