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おすすめのランドスケープ関連の情報サイト

建築系の情報サイトはたくさんありますが、ランドスケープ系の情報サイトは非常に少ない。プロジェクトを進める際にデザインの参考になる事例を探すのも一苦労します。コロナウイルスなど、世界の大きな動きに対してランドスケープアーキテクチャがどう動いているかも不明瞭です。
少しでも情報環境が良くなればという思い、ランドスケープ系でおすすめの情報サイトをまとめることにしました。
ただし、海外のウェブサイトが多いですよ。頑張って英語読みましょう。

事例収集におすすめのサイト

ASLAのアワードのサイト

AILAのアワードのサイト

IFLA EuropeのProjectのサイト

Landezine

Landscape Climate Archive

新建築データ

Presidents Medals

Pinterest

プロジェクトの参考となる事例を探している場合は各国のランドスケープ協会からアワードを受けている作品を調べると良い事例として使える場合が多いです。特にアメリカのランドスケープ協会ASLA, (American Society of Landscape Architects)のアワードのサイトはとても良くまとまっていて見やすく参考になる事例がたくさん載っています。リンク先はProfessional部門のアワードのサイトですが、Student部門もあり、こちらはアイデア提案が多くなっています。Professionalの方は、実務的なことを考える上で、Studentの方は世界の先進的な考え方を知る上で、とても参考になります。

アメリカのアワードを調べつくしてしまった、オーストラリアについて調べたいという方は、AILA (Australian Institute of Landscape Architects)のアワードのサイトもおすすめです。アボリジニの文化や移民の人たちの文化を尊重する多文化主義の国ですので、文化に関するプロジェクトは面白いものが多いです。また、気候が乾燥しているため、雨水に関するプロジェクトも多いです。AILAのアワードのまとめのサイトはコチラから。
下の画像のようにとても見やすいサイトになっています。

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IFLA(International Federation of Landscape Architects)とは、ASLA, AILAを取りまとめているより大きな機関ですが、こちらのアワードのサイトはあまり整理されておらず、少し見辛いですが、AILAと同様、IFLAの下部組織であるIFLA Europeは、ヨーロッパのランドスケープの事例を調べるのに非常に良いサイトですのでこちらもチェックしてみて下さい。

また、Landezineというウェブサイトは、世界中のランドスケーププロジェクトを紹介しており、1つ1つのプロジェクトについてとても詳しい記事を書いています。そしてその記事が雑誌のように読みやすいです。また、フィルターの項目が多様なこともこのサイトの面白い点です。空間の使われ方でもカテゴリー分けされていますし、建材からそれを使っているプロジェクトを調べることも可能です。

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Landscape Climate Archiveは気候変動に関するランドスケープ提案をまとめたwebサイトです。こちらはASLAが基盤となり、Harvard GSDの学生により運営されているようです。気候変動に対する興味深いプロジェクトがまとまっています。また、自分の提案を提出することもできるので、他の人の事例を見るだけでなく、自分も公開してみると良いかもしれません。

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新建築データは雑誌『新建築』に掲載された作品をアーカイブしたウェブサイトです。建築の作品だけでなくランドスケープ関連の作品も多く、参考になりました。また、設計者や構造だけでなく、「まちづくり」などの柔らかいキーワードでも検索することができ、自分の探した事例を探しやすいウェブサイトになっています。
6月頃より細かなデータが公開されるようですが、とても期待しております。

Institute of British Architectsのアワードを受賞した建築の学生提案をまとめているPresidents Medalsというサイトも非常にレベルの高い作品が多く参考になります。建築の作品が多いですが、ランドスケープ的な提案のものも多々ありました。事例を探す上で良いサイトだと思います。

また、たくさんのアイデアに触れたい際にはPinterestを使っています。検索欄に簡単なアイデアのコンセプトを入れると、それに関連するプロジェクトがたくさん出てきます。
例えば、貯水池のデザインを考えたい際には
”Retention Pond Landscape Architecture”と検索すると

スクリーンショット 2020-04-11 午前7.12.28

様々なプロジェクトが出てきました。
ポイントは英語で検索することです。
一つのプロジェクトを選択すると、それと似たプロジェクトがさらに表示されるので、検索を続けると自分の探したいイメージに近いものに近づいていきます。

また、ポスターやプレゼンの際に、グラフィックの参考例を探す際にもPinterestは非常に役に立ちます。
ランドスケープを学ぶ上ではマストのアプリではないかな、と思います。

世界のランドスケープ情報サイト

Landscape Architecture Magazine

World Landscape Architecture

Landezine

Landscape Australia

Landscape Architecture MagazineはASLAにより運営されている情報サイトで、世界の情勢やそれにランドスケープアーキテクトの動向や最近のプロジェクトについて記事を更新しています。

また、オーストラリアのランドスケープアーキテクトDamian Holmes氏が運営しているWorld Landscape Architectureも世界のランドスケープの動向について記事をまとめています。こちらはオーストラリアや中国、韓国などアジア・オセアニアのプロジェクトについての記事が多く、メルボルンに住んでいる私にとって身近な話題が多いためLandscape Architecture Magazineよりもこちらをチェックすることが多いです。

Landezineはプロのランドスケープアーキテクトのインタビュー記事やレクチャが多く載っています。また、このサイトは世界の様々なランドスケープ設計事務所の情報を丁寧に記事にまとめて掲載しています。世界にどんな設計事務所があるのか調べるのにとても良いサイトです。

また、オーストラリアのランドスケープ事情についてより詳しく知りたい場合は、Landscape Australiaがとても役に立ちます。特に最近、竣工したプロジェクトについての情報が豊富です。

国内のランドスケープ情報雑誌

マルモ出版の「Landscape Design」は日本国内のランドスケープ関連の情報が載っています。特に最近、完成したランドスケープ作品について詳しい情報が載っているので、日本国内の流れを知るためにこの雑誌は必ずチェックした方が良いでしょう。

ランドスケープ関連の研究関連の情報を知りたい場合は日本造園学会のランドスケープ研究をチェックすると良いと思います。森林景観や環境心理学を研究したい人は日本森林学会誌、意匠について研究したい人は日本建築学会論文集、コミュニティや地域デザイン等について研究したい人は日本都市計画学会誌も見てみると良いと思います。

オンラインコミュニティ

様々な情報サイトを紹介しましたが、ランドスケープに関する事や留学情報について、直接人に聞くことが一番良いと思います。
facebookにてランドスケープを勉強している人・留学している人・仕事をしている人が集まるオンラインコミュニティを運営しています。現在、アメリカ、日本、イギリス、オーストラリア、南アフリカの留学生、デザイナーの方が参加してくださっています!
もしよしければ参加してみてください。

サークルトップlight

まとめ

情報格差という言葉が指すように、良い情報にアクセスできることが価値になってきました。今回、紹介したサイトは英語で読まないといけないものが多いですが、非常に良質な情報があります。英語を理由に読まないのは非常にもったいないです。
私が、留学で学んだことは英語で物事を調べると世界が2倍以上に広がるということでした。少し大変ですが、英語で調べ、読むということを続けていくと、日本語だけの世界で生きてた頃よりもっと広い世界を見ることができますよ。

建築・都市計画・ランドスケープの学生、社会人の方、またデザイン未経験の方に向けたランドスケープに関する記事を書いており、それらの記事をマガジンにまとめてnote本を作成しております。
ランドスケープとは何かという基礎的な内容や、海外留学についてなどを書いておりますので、どうぞ目次を手にとって見てください。
記事をまとめたマガジンは既に含まれている有料記事1本分の値段、100円で販売しておりお得になっております。こちらもご購入を検討して頂けると幸いです。よろしくお願いします。

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