沈黙の臓器が静かに悲鳴を上げている
沈黙の臓器
あなたは、「沈黙の臓器」と聞いて、それがどの臓器なのかすぐにピンと来るでしょうか?
沈黙の臓器、それは「肝臓」です。
今日はそんな肝臓について紹介しようと思います。
肝臓は栄養素の合成や血液の解毒・浄化を担っている肝臓 。
「肝心かなめ」の肝は、肝臓の肝を指しているそうで、それだけ肝臓は体の中で重要な働きをするという意味です。
実は、この肝臓は、悪くなっていてもなかなか分からない、自覚症状がでないということで、沈黙の臓器と言われています。
また、日本人の3割程度が脂肪肝であると報告されており、それはアルコール性と非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に大別されます。
NAFLDの一部は炎症と線維化を伴う非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に進行します。
NASHの患者数は近年増加しており、将来、肝硬変への進展や肝臓がんを発症するリスクがあります(引用: MedicalNote)。
「お酒を飲まないなら大丈夫」というイメージがありますが、そういうことではないんです。
肝臓が悪いとどうなるか
肝臓の状態は、健康診断や人間ドックよって確認することができます。
ただ、血液検査や超音波検査が検査項目に含まれていない場合は肝臓の状態を確認することができませんので注意が必要です。
もし、健康診断等で肝臓に関する検査を行っていない場合、次のような自覚があると要注意です。
①目のクマ、疲れ、ぼやけ、かすみ、視力低下、ドライアイ
この肝臓の状態がとりわけ現れやすいのが「目」らしいんです。
目は顔の中でも特に多くの血液を必要とする器官で、毛細血管がびっしりと張り巡らされています。
ですから、肝臓の働きがにぶると、目に健康な血液が十分にゆきわたらなくなり、目が疲れる、ぼやける、かすむ、視力低下、ドライアイといった症状が現れてきます。
さらに白目が血走り、目のまわりにクマやシワが出やすくなります(引用:医療法人 横山クリニック 横山内科)。
②爪の縦線
肝機能が低下し、体内のタンパク質の供給がうまく行われなくなると、爪の状態が悪化しやすくなります(引用:EPARK Medicalook)
③むくみ
肝硬変になると血液が肝臓に流入しづらくなり、血液の流れが悪くなります。
それにより血液の成分が血管外へ染みだしてきます。
また、肝臓は血液中を流れるタンパク質を作っていますが、肝機能が低下するとそのタンパク質も減少します。
血液の成分の割合が変化し、血液の成分が血管外へ染み出しお腹や手足に水分が溜まります。
それが、浮腫・腹水と呼ばれる合併症に繋がっていきます(引用:あすか製薬株式会社)。
④その他
イライラしやすくなる、体がだるい、食欲が低下する、便秘、右脇腹に違和感や鈍い痛みがある、、、。
と、実はこのように、さまざまな反応が現れると言われています。
もちろん、他の要因によって起こることもあり得ますので、これだけで肝臓病か否かを判断することはできません。
これらの状態というのは、一見して風邪等の症状のようだったり、胃腸が悪いようにも見えます。
また、単一では身体の状態の悪化を連想しづらいものも多いです。
これが沈黙の臓器たるゆえんでしょうか。
とはいうものの、実はこのように沈黙の臓器は様々な形で、静かに悲鳴をあげているとも言えます。
もし、いくつも当てはまるようなら、病院で検査してみましょう。
ちなみに、「肝臓は身体の中で1、2を争うくらい再生力のある臓器(引用:テレビ東京)」らしいです。
もし、状態が悪くても、生活習慣を見直せば、すぐに回復する可能性も高いのかも知れません。
ですので早期発見が大切ですね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?