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着物で海外【フランス旅】キモノでモン・サン・ミシェル

2018年12月24日~30日 パリ&モン・サン・ミシェル

2年前のちょうどクリスマスシーズン、初めてのパリに行ってきました。

当時の記録に加筆修正してお届けします。

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クリスマス25日をパリで過ごした後は、一泊でモン・サン・ミシェルに行ってきました。
パリからモン・サン・ミシェルへは1日のバスツアーが一般的。
でも、わたしはモン・サン・ミシェルに泊まりたかったの♡

一旦パリのホテルはチェックアウト、でも、荷物は預かってもらえたので、一泊分の荷物だけを持ってレッツゴーです。

フランスの特急電車TGVとバスで向かいます。
この辺りの手配がすべて組込まれた個人ツアーにお願いしました♪
ツアーのいいところはいろんな手配をしてくれる上に、上述の「一泊空ける間、荷物を預かってくれること」も事前に交渉すみなこと。フランス語はもちろん、英語もろくすっぽ話せないわたしには交渉事は少なければ少ないほどいいのです。

あ、わたし、「ボンジュール」と「シュルブブレ」と「メルシ」だけで個人フリーツアーで行きました。あと、もう忘れてしまったけれど、「お勘定お願いします」も覚えていったかな。それだけで、とりあえずは何とかなります!(というより、なんとかするしかないよね、話せないんだから 汗)

個人フリーツアーを選んだ理由はTVGにも乗りたかったから。特に鉄道マニアというわけではないですが、特急電車は大好き! せっかくパリから移動するのなら、乗ってみたい!!

……たぶん、バスツアーのほうが楽です(笑)。TGVを使う場合、パリからTGVでレンヌ駅まで。レンヌ駅からはバスでモン・サン・ミシェルの対岸まで行き、そこからシャトルバスに乗り換えます。

乗り換えもたくさんあって、実際、モン・サン・ミシェルまでの道のりではいろいろあありました、どきどきしっぱなしだったのですが、その話はまた後ほど。


ということで、モン・サン・ミシェルです。

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うっすらの曇り空。
まさにフランスの冬の景色です。
風も強くて寒い!と思ったのですが、この程度はまだまだ序ノ口だったことを翌日に知ることになります・・・・・・。

まずはホテルにチェックイン。
今回こだわったのは島内宿泊。夜景としての島が見える島外と島内、選べるツアーでしたが、もう、迷いもせずに島内宿泊!(はい、これも娘に相談なし。どうやら娘は島外がよかったらしい 笑)。
フランスのホテルって意外に融通が利いて(というより、ルーズ? 笑)、チェックイン時間前でもにこやかにお部屋に入れてくれました。

オーベルジュなホテルだったので、階下にレストランもありました。
こちらで遅めのランチをいただくことに。

モン・サン・ミシェルで食べる予定だったオムレツとムール貝。

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オムレツはふわっふわ。でも、ちょっとお味は薄い、かな。ムール貝は日本で食べるものよりかなり小粒ですが、味は美味しい♪ シードルとともにいただきました。

が、とにかく、量が多い!!
その昔、歩き詰めで疲れた巡礼者をいたわるために作られたでっかなオムレツなんだとか。

パンも食べ放題?
バターも含めて、どれもこれもとても美味しいのですが、量が多い!!
食べるのに必死です(汗

どちらも食べたいから二人でシェアすればいいか♪なんて思ってましたが、二人で一つでよかったぐらいです。

お隣の西洋人のご夫婦は食事のあとにデザートも召し上がっていて、うらやましかったよ。レストランのマダムに「デザートは?」って聞かれたのですが、とても入らない・・・・・。最後には「おいしかった?」と心配そうに聞かれてしまいました(汗)。申し訳ないです、食べるスピードが下がっていたのは、味のせいではなく、量のせいです……。

その後はパンパンのおなかを抱えて、短時間決戦でお土産の購入へ。

メインストリートは一本だけ。この道の両側にずらりとお土産物屋さんが並んでいます。

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さすが、観光地だけあって、お土産物屋さんがいっぱい! 旧で細い坂道・階段の両端にぎっしりのお土産物屋さん。安価なものから、ちょっといいものまであって、楽しくて時間があっというまに過ぎます! 観光客の人もかなり多かったです。いっぱい買うと入れてくれるバッグもモン・サン・ミシェル♪

わたしはここで自分用にちょっと奮発してゴブラン織りの小さなポシェットを買いました。プチ財布とスマホを入れるのにちょうどいいぐらいもの。
じつはそのあとにスマホのケースが壊れ……このポシェットが大活躍することになりました。

一度ホテルに戻って大量になってしまったお土産を部屋に置いた後、日帰りの観光客がいなくなる頃合いを見計らって修道院へ向かいました。

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これは事前に調べた情報から。たいていの人は日帰りなので、夕方少し前ぐらいに修道院に行くと空いていてゆっくり見られるよ、と。

修道院見学に必要な時間はガイドブックでは1時間程度とあったので、余裕を見て閉院2時間前ぐらいに行ったのですが・・・・・足りません(汗


たしかに、ざっと見るだけなら1時間もあれば十分です。が、ガイドを借りてじっくり見ようとしたら、2時間でも足りません(汗)。イヤホンガイドを借りたのですが、これがとても長いうえに詳しいのです。一か所につき数種類あったりして、とても2時間ではすべてを聞ききれません!

せっかくのモンサンミッシェル。見どころもたくさんあります。急がずにじっくり見学していただけたらいいかなぁと思います。

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がらんとした祭壇。ああ、ここに信仰はもうないんだなって思いました。

ノートルダムや奇跡のメダイ協会は「詰まって」ました。でも、ここはからっぽ。

建物としてはとても素晴らしくて、でも、どこもかしこもがらんとしてました。

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景色も最高!
どんよりとした空、鉛色の海、殺風景な陸地。
冷たい雨に強い風。
昔、ここが祈りの場であったことがよくわかります。
『絶望』に近い風景。
『禁欲』以外はなにもないところ。
吹き付ける風の冷たさは『虚無』にも似てる。

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あちらこちらに残るのは、昔、この場所で敬虔な祈りを捧げた人たちの想い。がらんとした修道院の中に、昔の人たちの想いのカケラが落ちていました。
モン・サン・ミシェルはすでに宗教施設ではなくなっています。それだけに、古いモノがまだ残っている、いわば、信仰の遺跡。

パリ初日に行ったノートルダムには信仰が生きてました。

生きた信仰と信仰の遺跡。

その違いがはっきりわかります。

かなり寒くてつらいところですが、冬のモン・サン・ミシェル、わたしはオススメです。この寒さの中にこそ、祈りの場としてのこの地の真髄があるような気がします。

観光地としてのオンシーズンは夏らしいのですけどね(笑)。実際、夏のモン・サン・ミシェルの写真はもっと晴れやかで、景色もきれいです。こんなに「すべてが鉛色」じゃない。

でも、わたしはこんなモン・サン・ミシェルに呼ばれたんだなって思いました。

じつはね、最初にパリに行こう!と思ったとき、モン・サン・ミシェルに行くつもりはなかったのです。ノートルダムと一緒(笑)。でも、申し込み直前に急に「モン・サン・ミシェルに行きたい!」と思ってしまって。急遽、パリ&モン・サン・ミシェルに変更したのでした(娘の承諾なしで 笑)。

そのあと、「冬のモン・サン・ミシェルは寒くてつらい」と聞いて、密かに後悔してました。が、行ってみたら、大正解!(わたし的には)。

干潟観光とかしたい方は・・・・・・夏がいいかも?(笑)
それに、わたしはこの虚無的な風景にとても感動したけれど、人のよってはがっがりするかもしれません(汗

あ、修道院の中も寒いです。石造りで暖房もないうえ、普通に吹き抜けです。暖かくしてお出かけください。

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夜にはこの地方の子羊を食べる予定が‥‥お腹いっぱいでとても食べられない。泣く泣く断念しました。
なんでもね、塩風で育った草を食べた羊なので、少し塩辛い味がするらしいのよ、その羊。どうしても食べたかったのですが……ガレット数枚しか食べられませんでした。
こんなとき、少食がうらめしい‥‥。

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夜には陸地とつながっている桟橋までお散歩。島の夜景をパシャリ。
予定では桟橋あるいて陸地まで行くつもりでしたが……寒かったので、こちらも断念。ま、きれいな夜景が見えたから、いいか。

翌日。
モン・サン・ミシェルの日の出はなんと8:58! あちらの冬は朝が遅いです(というか、朝早くから観光地を駆け巡っているのは日本人ぐらいなものかもしれない……)
日の出が見られるかな?と思ってましたが、残念ながらくもり空。

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が、この曇り空もまたモン・サン・ミシェル的。朝方の冷え込みはとてつもなく厳しいです。人っ子一人いない、冷たい光景。わたしはこれが見られて満足です。

が、この日は前日よりも風が強い!!
島内はまだよかったのですが、帰り道、桟橋のシャトルバス停に行くまでに、本気で吹き飛ばされそうになりました。これ、暴風警報並みじゃない???

モン・サン・ミシェルがわたしたちを帰すまいとしている、閉じ込めようとしているのではないか?とすら思ってしまうほどの狂気的な風‥‥。

これ、風に煽られて転んだら、骨の1本や2本はやられる。それどころか、海に落ちて、生きて帰れないかもしれない(あとから知りましたが、このあたりの潮の流れが速く、昔は巡礼者が亡くなることもあったとか 汗)。

本気で恐怖でした。風をこんなに怖いと思ったことは初めて。

幸いなことに、わたしたちが乗れるバスが来るまでの間、ホテル専用?のバスが避難先として車内を提供してくれまして……あの運転手のおじさんはわたしたちの命の恩人です。いえ、大げさでもなんてもなく、本気でモン・サン・ミシェルにヤられるかと思った……。

陸地についてからも風はとても強くて、レンヌ駅までのバスもなかなか来なくて(時間ぎりぎりに来た)、どんどん不安になってきました。

わたしたち、ここに置き去りにされたらどうなってしまうの??
バスが来たとき、心底ほっとしました。

不安だった分、バスの中はとても安心してゆっくり景色を楽しんでました。レンヌからモン・サン・ミシェルまでは田舎の風景の中を入っていきます。これがなかなか良いのです。

のちほど、ホテルの紹介も合わせて、詳しくご紹介しますね!

今回、パリを9時56分発のTGVにのり、パリ13時過ぎ着のTGVで帰ってきましたが、時間が許すなら、もう一本早いので向かい、帰りももっとゆったりの方がいいかなぁ。
夏なら干潟ツアーとかもありますしね。
←今回は余りに寒くて干潟ツアーなんたとんてもない!状態でしたが(笑

いろいろあったモン・サン・ミシェルですが、ここはとてもおすすめです!バスツアーならパリから一日で行って帰ってこられますので、ぜひ、足を延ばされることをお勧めします。

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