見出し画像

世界から私の色が消える日

最近発売された携帯には、写真を撮ったあとでAIがより鮮やかな色を塗ってくれる機能があります。
AIは日々いろんな色を学習し続けているので、私たち人間が見た色よりも鮮やかな色をつけることができるそうです。

私はその話を聞いた時、
一瞬で悲しい気持ちになりました。
自分で見ている世界の色の上に、
AIが出したそれっぽい色が塗られてしまうのです。
たしかにそっちの方が鮮やかなのかもしれない、
私が撮るよりずっと鮮やかに映るのかもしれない。

でもそれを続けていったら
私は私の見ている世界の色がわからなくなってしまうような気がする。それは悲しい。

私が見ている美しい世界は鮮やかなだけじゃないと思うのです。
やさしい色や、淡い色や、
あの激しい色たちは、
機械に塗られているんだと
そう思ってしまう時代が来ることが怖い。

私はできるだけ私の見た世界をきちんと見つめていたい。そして、それを残したい。そうしなければ、私は私の見ている世界に自信を持てなくなってしまう気がする。
私の感性にも、私の人生にも自信を持てなくなってしまう。

AIと共存を考える日々だけど、私はまだまだ怖いと思ってしまう。

だからもう少し今のカメラを楽しむね。
何より私の瞳というカメラを、楽しむわ。

#毎日更新
#毎日note
#AI
#日記
#エッセイ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?