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がんになって初めて思ったこと、それは「生きたい」

こんばんは。
かげです。

24歳で精巣がんと診断され、現在経過観察中です。
24歳でがんという貴重な経験をしたので、
それを発信しようという考えです。

実際僕自身、精巣がんになった時、
ネットで同じ病気の人を探したけれど
ほとんど見当たらなかったので、
同じ病気の人の励みになればと思い書いています。

こんなにも医療が発達した現代でも日本人の死因のトップはがんです。
実に2人に1人が生涯でがんと診断されるデータがあるそうです。

じゃあ僕の精巣がんも珍しくないんじゃないかと思ったけど
10万人に1人の病気らしいです。少なすぎ・・

けれど考え方を変えてみると、
日本人12000万人の中で
男性が半分だとして、その中の10万分の1が
精巣がんだとすると
12000万÷2÷10万=600
つまり僕と同じ病気の人が600人もいるんだ
とポジティブになれます(笑)

そんな話はさておき、
がんになった時の心情をお話します。

精巣がんという種類のがんは
罹患するまで知りませんでした。
しかし、がんは死に至る病気だということは
良く知っていました。

親戚にもがんで亡くなった人がいたから。

何回もした血液検査
MRIセンターの機械の中
入院の荷造りをしている時
手術前日
手術台の上

多くの場面、多くの瞬間に思った事は
生きたい


当たり前じゃん。って思った人がいるかもしれません。
しかし僕にとっては初めての感情でした。

今まで24年以上生きてきて、「死ぬのは嫌だなあ」
程度には思った事はありました。
がんになって初めて、自分の中に、
「明日がきて当たり前」
「生きていて当たり前」
「自分が死ぬのはかなり先」
という感覚があったのだと分かりました。

現代の日本で
「死」を身近に感じる方が難しいのかもしれません。

人生で初めての「生きたい」という感情を抱いた僕が
みなさんに伝えたい事は
感謝することです。

朝起きたら、今日を生きられることに感謝
ご飯をおなか一杯食べられることに感謝
家族や友人に感謝
健康な体に感謝
寝るときに、一日生きられたことに感謝

そうすることで、今がもっと輝くし、
時間を大切にすることができます。

僕はがんになって、
後悔しないように残りの人生を生きていきたいと強く思いました。

だから死ぬまでにやりたいことを考えた。
一番に思い浮かんだのは、
僕のために泣いてくれた家族や友人のこと。

経過観察になった今でも
自分の大切な人たちの涙する顔を思い出すと
本当に胸が苦しくなる。

その顔を見た時に、
「この人たちを幸せにしよう」
と思いました。

僕にとって大切なことは
誰かのために生きることだったんだと気づきました。

家族や友人がこれ以上悲しまないように、
僕が残りの人生を本気で生きて、
彼らに恩返ししたいし、安心させたい。

24年生きてきた僕の人生はいつの間にか
僕だけのものじゃなくなっていました。

がんになったことは幸運なんて絶対に言えないけど、
僕が素敵な人たちに愛されて生きてこれたことが
わかったから、よかったのかもしれないって今は言える。

今、心身ともに健康な人
周りへの感謝を忘れずに好きなことに全力で取り組んでほしい
家族や友人を大切にしてほしい
たとえ明日自分がこの世を去るとしても、後悔しないように
今日を本気で生きてほしい

今、病気で苦しんでいる人
あなたは一人じゃないことを忘れないでほしい
あなたを想って涙を流してくれる人がいる
自分を大切にしてほしい
時には逃げてもいいし誰かを頼ってもいい
自分一人で抱え込まないで

以上です。

これを読んだ人に少しでも勇気を与えられることを願っています。


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