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映画評

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書き換えられ続ける運命 -「ターミネーター」シリーズを改めて見返してみた-

書き換えられ続ける運命 -「ターミネーター」シリーズを改めて見返してみた-

 いよいよシリーズ最新作「ターミネーター:ニューフェイト」が明日11月8日(金)より公開される。 楽しみにしてる人もいると思うが「またやってんの?」という気持ちになった人もいるだろう。俺も正直そんな感じだ。

 「ターミネーター」シリーズ、2より後の「我こそは続編!」という作品があまりに多く、そのどれもが想定していたシリーズ化に失敗し、作り直されて、結果1と2を引きずりながらリブート続編が作り続け

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「エンドゲーム」の特に好きな「人間ドラマ」

「エンドゲーム」の特に好きな「人間ドラマ」

 ふせったーからの転載を基にしたものです。「アベンジャーズ/エンドゲーム」公開してすぐの頃はいろんなシーンでいちいち泣かされていたっけね・・・まだ半年前だけど懐かしく思い出しながら加筆修正などしてみる。

 今年の5/1に「アベンジャーズ/エンドゲーム」の3回目をMOVIXさいたまドルビーシネマで観て翌日書いたものをベースとしています。細かなドラマ部分にて人物の関係性の変遷や深みをさりげなくも巧み

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サノスはやはり「悪」である 〜「エンドゲーム」は「インフィニティ・ウォー」のアンサーになり得たのか〜

サノスはやはり「悪」である 〜「エンドゲーム」は「インフィニティ・ウォー」のアンサーになり得たのか〜

本稿は2019年4月末に公開された「アベンジャーズ /エンドゲーム」について「前作にてサノスが語った独自の『正義』にアベンジャーズ が答えられていない」という批判に対しふせったーに反論として書いたものを加筆修正したものである。

公開時、生涯ベスト1かというくらい泣きじゃくって魂奪われた映画なので、熱気に浮かされたものであることを予めご了承いただきたい。

無論、「エンドゲーム」のネタバレや核

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映画論映画としての「インセプション」 -何故「ダークナイト 」の次だったのか-

映画論映画としての「インセプション」 -何故「ダークナイト 」の次だったのか-

本稿は2010年夏に自分がmixi日記に書いたものを基に加筆修正を行なったものである。

9年前の自分の感想に向き合うという試みはなかなかおもしろく、そして今回ブログみたいなものを始めたくなった動機である「自分の思考のアーカイブ化」が既に行われていた先例でもあるため、第一回をクリストファー・ノーラン監督、レオナルド・ディカプリオ主演「インセプション」をテーマとした。

この映画は「鮮烈に植え付

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