2023年8月も後半に差し掛かったので振り返る
光陰矢のごとし
本当に時間が経つのは早い。2023年になったと思ったらもうお盆を過ぎた。
行政書士として仕事を実際に始めたのが2015年の5月なので、行政書士のキャリアとしては8年以上になった。
新人の頃の自分を思い返すと、8年のキャリアの行政書士は、小学生が高校生を別世界の大人のように思えたのと同じように、まるで神様のようにも思えたものだが、実際になってみるとなんとも味気なく、「気づいたら8年もこの仕事をしているんだな・・・」という感覚である。
何周年記念とか、周りを誘ってパーティーをすることもなく淡々と過ごしてきたので、自分自身の整理も兼ねて、少なくとも今年起こった出来事を振り返ってみる。
なお、小ネタ的なものもあるが、加々美の趣味だと持ってご容赦願いたい。
1.メタバースで外国人の在留相談を続けている
2022年11月から始めたメタバース「VRChat」での外国人向け相談イベント「VR外国人相談るーむ『キイテ』」
大人気を博している・・・というわけではないが、毎週コンスタントに続け、毎回1、2名程度の相談者が訪れる。
相談者の誘導や話し相手などをしてくれる「サポーター」や通訳を手伝ってくれる方もいるので、大変助かっている。
交流目的で参加する方もおり、色々な言語でその国の文化や言語を教え合ったり、まさしく国際交流も楽しめるイベント。
このワールド自体は私自身がunityというゲームエンジンを使って試行錯誤しながら構築してきた。
大抵はBoothというサイトで3Dのデータを購入できるので、それを並べるだけなのだが、相性によってバグが発生したりするなど、調整に手間がかかり、「unityわからん」という叫びはX(旧Twitter)ではよく見かける。
しかし、このイベントのお陰でメタバースに対する知見が深まり、様々なコミュニティや仕事に結びついた。
2.Meta Works Projectに参画
キイテのイベントをしていたところ、とある税理士から声が掛かり、Youtubeの動画に出ないかというお誘いがあった。
「うしくん」と名乗る彼もVRChatのユーザーで、VRの経歴は彼の方が長い。
彼のYoutubeチャンネルでメタバースについて語った。
私がマイクのセッティングをミスってほとんど自分の声が入っていないが、とにかく熱く語っている。
こんな一風変わった税理士と出会い、一緒にメタバースでの経済活動を盛り上げようというプロジェクトを立ち上げることになり、彼を中心に「Meta Works Project」がスタートした。
私はどうやら「バーチャルタレント」になったらしい。
このプロジェクトでは、VR体験イベントや、メタバース関連の情報交換を行ったりしている。
私は数あるメタバースのプラットフォームの利用規約を分析し、数多のメタバース関連の情報を流し続けたところ、参加メンバーから「あいつはメタバースの研究者か!?」という声があったようだ。
3.突如、ルールメイキングに関わることに
そんなこんなでメタバースに関わっていた折、かの税理士うしくんから、とある団体で「デジタルノマドビザ」というものについて検討しているので、参加してみないか?というお誘いを受けた。
外国人の在留手続業務を行っている私は、メタバース空間で仕事をするときの外国人の在留資格はどうなるのかが気になり、とあるレポートを書いていた時期だ。
自身の思考の整理のため一般には公開していないが、このレポートを読んだうしくんがその団体のメンバーに共有したところ、どうやら興味を持ってもらえたようだった。
RULEMAKERS DAO
これがその団体だ。
(なお、"DAO"そのものの説明は手間なのでご自身で調べていただきたい。)
このDAOでは、弁護士や起業家、学生、議員等が集まり、日本の法制度に関して法整備をすることを目的につくられた団体である。
これまでのロビイング団体とは異なり、特定の利害に関わりなく、だれでもルールメイキングに主体的に参画できる。
さて、このDAOでは「デジタルノマドビザ」を作ろうという話が持ち上がり、手伝える人を探していたところ、私が入ることになった。
そもそも私は「デジタルノマド」という言葉を始めて聞いたので、そこから勉強することになったのだが、どうやらメタバースと相性が良い話だということがわかってきた。
つまり、デジタルノマドは、国境を越えてリモートワークをしながら旅行をする「ノマド(遊牧民)」のようなライフスタイルであり、メタバースも国境を越えて仕事をすることが可能になれば同じ「デジタルノマド」になり得る。
議論の中心となる在留資格にかかる入管法制については、メンバーの中で特に私に知見があったので、かなり意見を反映してもらった。
気がついたら私が法制度リサーチチームのとりまとめを行うことになっていた。
(弁護士、税理士、社労士の先生方には大きなお力添えをいただきました。)
そしてなんと6月には政府の骨太の方針に盛り込まれた。
自分自身が行政書士として国のルールメイキングに関わるという、これまで全く想像もしていなかった出来事である。
なお、デジタルノマドビザの議論については私が書いたブログ記事を参照してほしい。
日本版「デジタルノマドビザ」創設に向けた議論
4.AR名刺を作った
AR名刺を作ってみた。
メタバースと現実世界を繋ぐツールを色々模索していたが、恐らくこれがビジネスでの現状の最適解のような気がしている。
商用利用可能なメタバースが出てきたり、プラットフォームとパートナーシップ契約を結んで商用利用をする企業も増えるなど、徐々にメタバースのビジネス活用は増えてはいるものの、メタバースで仕事をするというのはまだまだ技術的にも社会的にも難しいという印象である。
ひとまず私は商用利用可能なMy Vketで自分の事務所のワールドを用意し、いわば3次元ホームページのようなものを構築する。
行政書士はメタバースにいる(Vket)
士業でこんなことをやっている人は恐らく私くらいだろう。
5.メタバースについて行政書士向けのセミナーをした
日本法令さんからお声がけいただき、行政書士向けのFacebook Liveでメタバースと行政書士というテーマでセミナーをさせていただいた。
そもそもメタバースとは何かという話から、行政書士としてメタバースを活用するにはどうすればよいかという内容である。
メタバースについては「オワコン」説が定期的に流れるが、大抵は「Meta社の業績悪化=メタバースオワコンw」「セカンドライフの二の舞w」「時代はChatGPT w」という雑な感想なので無視している。
6.iPad ProのMagic KeyboardのMagsafe化
完全に小ネタであるが、iPadでMagic Keyboardを使っている人にはマジでお勧めしたい。
iPad のMagic Keyboardは、iPadをMacのようにトラックパッド操作ができるので私も愛用しているが、唯一イラつかせるのが充電である。
この場合の充電は、本体のUSB-Cに直接差し込むか、Magic Keyboardの差し込み部分に差し込むかのどちらかである。
しかし、本体に差すのは見た目がよくないので、Magic Keyboard に差したい。
でも持ち上げたときに端子を痛めるのではないかというストレスがある。
私は特にMagic Keyboardをそのまま持ち出すことがほとんどなのでこの接続の抜き差しは端子だけでなく、私の寿命も縮める。
Mac の Magsafeのようにマグネットで付けばいいのにと思ってたところで、手に入れたのがこれ。
幸福度がハンパない。
邪魔にならないし、どうせMagic Keyboard側の差し込みは充電にしか使えないので構わない。
これはMagic Keyboardを使っている全iPadユーザーに薦めたい。
このキーボードを買ったら即Magsafe化せよ。
振り返っての感想
怒濤の8か月間であった。
去年から続けてメタバースに関わることになったが、かなりの時間を費やした。
メタバースに関わらなければ、ルールメイキングにも関われなかっただろう。
自分の人生の中で、かなり大きなインパクトのある出来事だった。
さて、ここからしばらくは、充電期間を置くこととする。
自分のもう一つの目標を達成しなければならない。
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