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日常の中のドラマのような出来事〜とある本屋で編〜

書棚の本を取ろうとしたところ、同じ本を取ろうとした人と手が触れて「あっ...」となる。ドラマや小説などでよく見かける展開です。

先日本屋に行った際に、そんなドラマのような展開に遭遇しました。
ドラマのように恋は始まりませんでしたが、人との不思議な巡り合わせを感じる出来事でした。
 

いつもいく地元の本屋。特に何を買うかと決めることもなく、ブラブラと店内を探索していたところ、ボトボトと何かが落ちる音が聞こえました。
音のする方を見ると、少し離れた書棚の前の床に数冊の本が散らばっています。
 

「あぁ、平積みの本が滑り落ちたんだな...」そう思いながら、落ちた本の方へと歩いて行く私。その内の一冊を拾おうと手を伸ばすと、横から別の手がスッと伸びてきました。
 
あっ...、と気づき顔を上げると、そこには一人の女性が落ちた他の本を抱えながら、同じくこちらを見つめていました。お互い目があい私は一瞬フリーズ。

「あれ?これってよくある恋が始まる瞬間じゃね?」などと、私の頭の中に響く声。
しかし、彼女もまた自分と同じように、落ちた本を拾っていると気づくと、私は本を拾いながら、彼女に「それも一緒に戻しておきますよ〜」と一言。
 

「すみません、お願いします」とペコリと頭を下げながら、本を差し出す女性。私はその本を彼女から受け取ると、自分が拾った本と一緒に書棚へと戻しました。

書棚に本を戻し終わる頃には、その女性はすでにいなくなっており、私もそのまま何事もなく店を後にしました。
 

特にこれ以上の展開はありません。
ですが、たまたま偶然本が落ちる瞬間に近くにいて、そして躊躇なく落ちた本を拾いに行く。そんな心意気の女性と、まるでドラマのような展開をその一瞬だけでも味わう。

ある意味本が結んだ偶然の巡り合わせに、なんだか心がウキウキしちゃいました。
 
何気ない日常にもドラマのような心弾む出来事が潜んでいるのですね。
皆さんは、そんな経験ありますでしょうか?

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