戦争とは何か、戦争とはどのようにして始まるかということを知っておこう

日本では「戦争は悪い」とか、「戦争はダメだ」とか、とにかく戦争が悪い物であるとした上で、戦争から目を背ける論調ばかりが流れている。
もちろん戦争は最悪な存在であり、筆者も戦争は大嫌いであり、戦争することには大反対だ。
だが、その話と、「戦争とはどういうもので、どうやって戦争が始まるか」ということを知っておくこととは全く異なる。

戦争がどういうもので、戦争というものがどのようにして始まるかを知っておくことは、戦争をしないことに関する最も効果があるため、これらについて知っておくことは非常に重要である。

まず、戦争とは国家と国家が利害が衝突する事項について、話し合いで折り合いがつかない場合に、互いの国の軍隊を用いて武力と武力で勝敗を決する方法を用いるのが戦争である。
平たく言えば、国と国の争いについて、話し合いで解決しなかった場合に武力を用いるのが戦争である。

ここでお気づきだろうか。
人と人とが争い、話し合いで解決しなかったとき、人と人とが殺し合いで解決しあわなければならないわけではない。
話し合いが長引くことを許容すれば、永遠と話し合いを続ければ良いのである。

国と国の場合も同様で、話し合いによって解決しなかったとき、更なる話し合いを続ければ良いだけで、お互いの国の武力をもって解決を図る必要などないのである。

では、国と国とが話し合いで問題が解決しなかったときに武力と武力のぶつかり合いで解決を図るのが戦争であるが、戦争はどのようにして始まるのか。

まず、戦争の大前提として国際法では「侵略戦争は認めない」とする一方で、「防衛する権利は認める」とある。
つまり、「自分から侵略する戦争は認めない」とする一方で、「侵略され攻め込まれたら、自国を守るための戦争は認められる」となっている。
要するに、「殴られたら殴り返すことは許すけど、何人も自分から人を殴ることは許されない」となっているので、皆がこれを守れば、誰も人を殴ることがない、つまり、どの国も戦争を始めることがないということだ。

第二次世界大戦から頻繁に戦争をしているアメリカは、全ての戦争において如何に「アメリカが侵略したわけではない」という口実をつくってきたことがアメリカの公式文書からも明らかになっている。
アメリカは第二次世界大戦の時も、それ以降の戦争についても、いずれも戦争をしたくて行っていることが明らかにされており、そのすべてにおいて、アメリカは防衛戦争から始まったことや、同盟国が侵略されたことを理由として戦争を行っている。
つまり、先に他国に軍事的な攻撃をさせるということを誘発させることで戦争を開始しているのがアメリカだ。
この戦略は近年も使われ続けており、2022年2月から始まったロシアとウクライナの戦争についても、アメリカのネオコンの鉄砲玉であるウクライナがロシアにちょっかいを出し続けた結果、ロシアの堪忍袋の緒が切れる形でロシアに手を出させている。


近年、大国が戦争をする場合、アメリカのように裏から戦争を起こすように仕掛けているか、アメリカの同盟国のようにアメリカに追随して戦争に参加するか、アメリカやアメリカの鉄砲玉に挑発されて戦争を開始するか、のいずれかである。

日本では相変わらず、戦争の話となると「憲法9条を守ろう!戦争反対!」という謎の呪文を唱える団体が湧いて出てきて、本質的な話がかき消される。
日本という国が如何に無駄な戦争に巻き込まれないようにするためには、そもそも戦争というものがどういうもので、どのようにして始まるかを知った上で、戦争に巻き込まれない努力を続けるべきなのである。



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