kafumi

話すのが下手なので、上手く人に伝えたくても伝えられないことを文字で残したいと思います。

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掲載短歌まとめ

雑誌や本に掲載していただいたりラジオで紹介して頂いた自作短歌をまとめていきます。 ○2024年7月10日更新

    • 【一首鑑賞】オールアラウンドユー/木下龍也より

      木下龍也さんのオールアラウンドユーを読みました。ちなみに私が買ったのは赤です。部屋に置いておしゃれで嬉しい! 特に好きだった歌を引いて私なりの感想や想像を残したいと思います。 波の旅に思いをはせました。 自分が主体として海に行ったところを想像したのですが、長い旅を終えた、波の終わりが自分でいいのかなと考えてしまいました。 ひとつひとつ、と本来地続きである波が区切って表現されていることによって波が生き物のように思えてくると思いました。 部屋の中から窓の外を眺めているの

      • 【一首鑑賞】母の愛、僕のラブ/柴田葵より

        NHKラジオで柴田葵さんの「産まれたらなんと呼ぼうか春の日にきみはきっぱり別人になれ」という歌を知り、こちらの歌集を手にとりました。 開いているとものすごいエネルギーが伝わってきて、序盤から気がつけば頬がゆるんでいました! せっかくなので、好きだった歌について拙いながらも一首ずつ感想を書いてみたいと思います。 エスカレーターの動きを恐竜の背びれに喩えた歌です。確かにエスカレーターの動きは見ていて愉快ですし、ギザギザした感触と上下する動きからから恐竜の背びれを持ってきたと

        • 【読書記録】最果てアーケード/小川洋子

           小川洋子さんの小説を読んだ後は、夢を見ていたような気分になる。この小説は特にその感覚が強い。 それは深く眠っているときの夢ではない。 限りなく夢と現実との境目を彷徨っている、あの感じに似ている。  例えば、何か大切なものを落とそうとして手を伸ばしたら目が覚めて天井に向かって掌をかざしているとき、悲しくて涙が出た状態で目覚めるとき、高いところから落下した瞬間にガクンという振動で目が覚めるとき。 その時々は感覚が鮮明に刻み込まれているが、起きてから時間が経過していくにつ

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        掲載短歌まとめ

        • 【一首鑑賞】オールアラウンドユー/木下龍也より

        • 【一首鑑賞】母の愛、僕のラブ/柴田葵より

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          朝のパン屋

           パンは、朝の食べ物である。午前中の光を浴びてパン屋さんに焼き立てのパンが肩を寄せ合って並んでいるのを見ると、なんだかうっとりしてしまう。よく見るときれいな丸型のパンや少し穴の空いたパンなどパンの顔にも人間のように個性があるし、イースト菌の力を借りて膨らんだパンはその内側に実は私たちの知らないエネルギーを蓄えていて自ら、朝の日の下で誰にも気付かれないような控えめな光を放っているかのではないか、そういうふうに感じることもある。  一方で私は朝が苦手だ。目覚ましのアラームは環境

          朝のパン屋