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日本人にとっての「宗教」

初めましての方 初めまして。
前回の記事を読んでくださった方 こんにちは。
香笛飲(かふぇいん)です。

本日は日本人にとっての宗教について考えていこうかと思います。

先日私は日本人の宗教観は最も理想的だ。というネットサイトを見た。
厚く宗教を信仰し教えを忠実に守る。
これが諸外国における基本的な宗教観だ。
私の主観で見る限りイスラム教は生活習慣にも根付いた深い宗教なのだろうと感じる。我々、日本人からしたらラマダンの文化など理解不能だろう。したところでなんだ?となって一蹴されるだろう。
イスラム教徒が本当に意味があるかというのを考えずただしているだけという所謂、思考停止状態なのか、これに意義を見出している意味のある行為なのか…これに関してはさておく。

我々日本人は様々な宗教の間に生きる多宗教民族であることはお気づきだろうか?我々の1年間をふりかえってみよう。


年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事。初詣である。
初詣の対象は神社・寺院のいずれでもかまわないとされている。日本では古くから神道と仏教信仰が融合した信仰形態である神仏習合による信仰が一般化していたためである。つまり、初詣に限らず社寺への参詣に神道・仏教の区別はあまり無いとされていたことの名残である。とはいえ参拝の対象となる物の宗教は仏教と神道となる。


2月になると異性に好意を伝えるためにチョコレートを渡す日がある。
2月14日バレンタインである。バレンタインの起源はローマ帝国時代にある。ローマ帝国では、2月14日はすべての神々の女王であり、家庭と結婚の女神であるユーノーの祝日だった。翌日は、豊年を祈願するルペルカリア祭の始まる日であった。当時若い男たちと女たちは生活が別だった。祭りの前日、女たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れる。翌日、男たちは桶から札を1枚ひいた。ひいた男と札の名の女は、祭りの間パートナーとして一緒にいることと定められていた。そして多くのパートナーたちはそのまま恋に落ち、そして結婚した。ローマ帝国皇帝のクラウディウス2世は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、兵士たちの婚姻を禁止した。キリスト教の司祭だったウァレンティヌス(バレンタイン)は、婚姻を禁止された兵士たちを憐れみ、彼らのために内緒で結婚式を行っていた。しかし、その噂が皇帝の耳に入り、皇帝は二度とそのような行為をしないようウァレンティヌスに命令した。しかし、ウァレンティヌスは皇帝の命令に屈しなかったため、最終的に彼は処刑された。彼の処刑の日は、ユーノーの祭日であり、ルペルカリア祭の前日である2月14日があえて選ばれた。ウァレンティヌスはルペルカリア祭に捧げる生贄とされたという。このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となったといわれている。

ちなみに日本では主に女性から男性に贈り物をする日とされているが欧米ではその逆である。ついでにホワイトデー日本企業が営利のために生み出して日であって日本特有の文化である。


夏に実家に帰省することがあるだろう。お盆である。
会社もお盆休みで休みになり実家に帰省し、お墓参りする。
これは先代供養の目的で行われている行事だが似たような目的で行われている行事がもうひとつある。
お彼岸だ彼岸とは三途の川のほとりの事だ。
一見同じに見えるお彼岸とお盆だが、
お彼岸は神道でお盆は仏教(日本で独自の変化をしたもの)である。


秋になると町中にカボチャ等があふれる。10月31日ハロウィーンである。日本のハロウィーンと言うとあまりいいイメージはない。暴動に近い何かが起こっている。それはさておき、ハロウィーンはキリスト教の行事…と思われいるが、それは違う。ケルト人と呼ばれる古来から欧州に住まう民族の宗教によって生み出された行事である。ケルト人にとって10月31日は1年の終わりとされており死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた。霊魂の不滅というものを信じているためだ。その中にいる有害な魔女や精霊から身を守るために仮面をかぶり魔除けの火を炊いた。これがハロウィーンの元々の目的とやり方である。キリスト教教会からすると異教徒行事であるため容認するところとしないところなどかなり別れている。


さて季節は冬に移り12月25日クリスマスである。クリスマスといえば赤い服を着たひげもじゃの男性がプレゼントを届けに来る。そう、サンタクロースである。子供たちが一年で一番楽しみにしてるであろう日だ。
まず、クリスマスの起源だが古代ローマの宗教の一つのミトラ教では12月25日は不滅の太陽が生まれる日とされ、太陽神ミトラを祝う冬至の祭があり、これを転用したものではないかと言われている。
これを転用し、キリスト教の一部宗派イエス・キリストの降誕を記念する祭日と位置づけられているものの、イエス・キリストの誕生日と考えられているわけでは無い。というのも降誕の日は新約聖書に具体的に記載されていないためである。キリストの降誕はマタイの福音書ルカの福音書に書かれている。

サンタクロースのモデルはシンタクラースでこれのモデルがキリスト教の聖人のニコラウスである。
「ある時ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた」という逸話が残されている。この逸話が由来となり、「夜中に家に入って、靴下の中にプレゼントを入れる」という、今日におけるサンタクロースの伝承が生まれている。

サンタクロースは大半が赤い服を着ているがこれはコカ・コーラがうった広告によってこのイメージが広がったとされている。

いくつかをピックアップしてみたが一般的な日本人が経験する年中行事をよく見ると沢山の宗教がかかわっていることがわかるだろう。

日本人にとっての宗教とはつまるところ営利目的に転用するための根源で信教を目的としないことがよくわかる。

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