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高校最後の宿題

毎年、3月に卒業していく高校三年生。彼らへの最後の授業が毎年1月末ごろにあります。就職をする生徒も多い私の勤務校では、この授業が彼らの人生において最後の英語の授業になることもあるかと思うと、何を伝えられるのか毎回悩みます。

そんな中、高校を巣立っていく彼らに私がいつも出している最後の宿題があります。それは「海外に行くこと」

卒業後すぐでなくてもいい。5年後でも10年後でもおじいちゃんおばあちゃんになってからでもいい。必ず海外に行って、そしてその経験を楽しむこと。そして、もし外国に行って、この宿題のことを覚えていたらエアメールを学校宛に送ってほしい。それが最後の宿題です。

驚かれるかもしれませんが「一生日本から出ないと決めている」と豪語する生徒は今でもいます。「英語が話せたらいいけど、自分は苦手だから海外は無理」というのもよくあります。英語が苦手でもいい、話せなくてもいいから、異なる生き方、異なる考え方、異なるものの見方があることを知り、自分はどう生きるかを考えて欲しい。私はそう思っています。そしてその答えを卒業後の時間で見つけて欲しいと願っています。

今まで韓国、イタリア、ネパールに行った生徒からエアメールが届きました。これからも届けばいいなと心待ちにしています。

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