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「働き方はライフスタイルである」という認識

先日、自分が教師としてなぜ幸せになれなかったのかを振り返った時に、思いのほか、その「幸せ感」が「働き方」と大きくリンクしていることに気がつきました。

生徒は可愛い、他の仕事では得られないやりがいもある。しかし、なぜそれを十分に楽しめないのか。この問題(テンション)は正しくいうと「働き方」というよりは「働くことに対する価値観」です。また後日書いて行きたいと思いますが、それは日本独特の「空気を読む」と「世間」につながるような要素が学校文化を伝統的に構成していることに関係しています。

考えてみれば、

日本は戦後、特に高度経済成長を経てライフスタイルが大きく変化した。

とよく言われたり書かれているのを目にしたりしますが、その「ライフスタイル」の文字の中に「働き方」は(本気の意味で)含まれていないように感じませんか。

ライフスタイル」:生活の様式・営み方。また、人生観・価値観・習慣などを含めた個人の生き方。

(Weblio)

しかしどれほどの人が、このカタカナで表現された「ライフスタイルの変化」と聞いて「働き方の変化」を本気で想像し、理解できる(た)でしょうか。日本では不思議なことにライフスタイル=仕事というつながりが成立していない、または未成熟であるように感じるのです。

ワークライフバランス(これもまたカタカナ)も一般的に耳にする単語になりましたが、これも仕事がライフスタイルであるという認識ではなく、むしろ「仕事VS私生活」という公私の区別された公式が成り立っています。興味深いことに、日本では「仕事という他者を含む集団(公)」 VS 「私の私生活(家庭生活・趣味など)という名のライフスタイル(私)」という認識のように思えてなりません。

そうでなければこれだけライフスタイルの変化が叫ばれている中で、教師の仕事がここ数十年変化が乏しいことを理解することが難しいと思うのです。もちろん私立の学校など時代の変化に伴う形で対応されているところもあるでしょうが、公立の現場はそうではありません。

働き方についてはようやく多くの先生方が声を上げ始めているかと思いますが、それがようやく始まったことは何を意味しているのか、少しずつ整理をして書いて行きたいと思っています。

そして、最後に大きな声で言いたい。

「仕事や働き方はライフスタイルそのものである」

と。
これほど世の中が変化している中、教師ひとり一人の価値観と働き方が合致していることが教育の質の向上にも大きく影響するのではないでしょうか。



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