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パイの日

パイといっても食べ物のパイではなく「π」。
数学で聞いたことのある、あの円周率のパイの事です。

娘が通っていたアメリカの小学校では、この円周率3.14にちなんで、3月14日にパイの日という学校行事がありました。

観たことはないけど、なぜか映画ライフオブパイのライオンの映像が頭から離れないまま、学校へ向かうとパイとはParents Involved in Education の略で、要は授業参観でした。

しかし、そこはアメリカ。
日本のように保護者が後ろで1時間黙って見るだけなんて事はありません。生徒一人一人が、選んだ国について調べた事をパソコンを使って発表する方式です。彼らは各国の代表者ということになっていて、それぞれの机に保護者が行くと、その国について色々教えてくれるのです。生徒はあらかじめ、国を決め、調べ学習をし、パソコンでスライドを作成しています。保護者は自分の子供の机だけではなく、いろんな生徒の話を聞いたり、質問をしたり、交流しながら過ごします。先生は基本的に何もせず、保護者と話したりしています。この時間内なら保護者は出入り自由ですし、お客(保護者)が来ない生徒は遊んだりしていて気楽なものです。

親も自分で選んで自分の子ども意外の発表机を訪れるので、他の生徒や保護者とも話ができます。また、他の友達や保護者たちと娘がどう関わっているかも見ることができて、学校の様子がよくわかりました。

日本では娘に友達の名前を言われてもピンとこないことも多いのですが、この方式だと子どもや親の顔までしっかり覚えていました。

そして何より日本と全く違う学習環境の中、しかも英語で発表をがんばっている娘が誇らしいと感じたと同時に、「毎日めっちゃ楽しい!」という言葉に驚いた母でありました。大人だったら、言葉や文化が違う環境で勉強に取り組む事は楽しいよりもストレスの方が大きいのではと思ったりしますが、子供にとっては飛び越えられれハードルなのですね。

子どもってすごい。

日本でもこんなに生き生きと学校に行ってほしいものです。写真を見返すと、やっぱりアメリカにいたときの方が表情が断然良くて、なんだかしんみりしてしまいました。

ちなみに、パイの日は日本はホワイトデーですね。アメリカでホワイトデーと言うと白人を祝う日か?と驚かれたのを思い出しました。しかし、チョコレートは黒だからホワイトデーって、今はちょっと笑えないギャグですよね。


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