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教師と「空気」

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日本独特の「空気を読む」力と教育の関係性について考えます。
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記事一覧

空気とその問題、空気を変えるには:カギは教師の主体性

教師の働くブラックな環境が注目を浴び出してしばらく経ちます。ニュースでも教師の多忙さに注…

Kae Takaoka
7か月前
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教師と「空気」とは その4

教師と「空気」とは その1 その2 その3 の続きです。ちなみにこれは先日、世間学会で発…

Kae Takaoka
10か月前
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教師と「空気」とは その3

教師と「空気」とは その1 その2 の続きです。ちなみにこれは先日、世間学会で発表したも…

Kae Takaoka
10か月前
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教師と「空気」とは その2

教師と「空気」とは その1 の続きです。ちなみにこれはは先日、世間学会で発表したものの抜…

Kae Takaoka
10か月前
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教師と「空気」とは その1

アメリカの大学院で教師と「空気」を研究しています。その過程で見えてきた空気の姿の一部をシ…

Kae Takaoka
10か月前
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キケン!「こども(生徒)のため」論

こんにちは。 私は、アメリカの大学院で日本の公立学校の特殊性について「空気を読む」といっ…

Kae Takaoka
1年前
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「個」と「学校エトス」と「空気」

今の教育現場におけるテンションのありかはこれに尽きます。 私が教師として幸せになれ無かったのはまさにこのためです。 学校エトス(school ethos)というのは学校が組織として求めている精神性のようなもののこと。日本の場合は歴史的、文化的背景から教師が無意識に追い求めてしまうschool ethosは「犠牲文化」でこれは学術研究でも支持されています。そして私は、それを陰ながら(?)支えてきたのが「空気を読む」行為だと私は思っています。 空気を読むこと自体は良くも悪くも

大事なのは自分を守る瞬発力

クレーマーへの対応についてアメリカ人と話をしていた時のこと。 相手が罵ってきたり、失礼な…

Kae Takaoka
1年前
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「空気」を読まない善行のパワフルさ

何度も書いてきましたが、空気を読むことは「いい」こともあります。 日本人にとって利益があ…

Kae Takaoka
2年前
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海外経験が活かされない日本の教育現場、は本当だった(のか)

私は2019年度にワシントン州へ派遣教員として1年間赴任し、公立高校🇺🇸で1年勤務しました。…

Kae Takaoka
2年前
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ウクライナで銃の使い方を習って自衛する市民が増えている様子を伝える日本の報道で「愛国心が高まる中で、このような訓練に参加しない選択肢ができなくなっているのでは」という空気を読む日本らしい質問。それに対するウクライナの答えは「個人の自由」。

Kae Takaoka
2年前
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#153 「絶対化」を生み出す空気

小学校では当たり前のように転出入がある。環境が変わる子どもも、転居の手続きや引っ越し準備…

shigara
2年前
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教師としてのテンション(緊張):なぜ教師として幸せになれなかったのか?

教師として長く日本で働く中で、私は「幸せ」ではなかったと思っています。もちろん生徒は可愛…

Kae Takaoka
2年前
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「空気」を読む、をコンピテンシーにするには

空気を読むという行為は確かに「能力」です。 人の気持ちや意図を「積極的」に考え、感じ取る。しかも独りよがりな判断ではなく、環境や背景によってその決断をかえる。 ハイコンテクスト文化でなければ山本七平のいうように「超能力」のように見えるでしょう。 人に合わせることを、大きな心理的苦痛を伴わずにできることも大きな能力です。時と場合によってはそれが必要なこともあります。 この「空気」を読む行為をコンピテンシーとして認識するためにはもうひと段階必要ではないかと考えています。