2022年出会えてよかった小説3選
今年は人生で一番本を読んだ年でした。
再読した本も含めて50冊以上は読めたと思います。
そんな私が今年、出会えてよかったと思った小説を3冊紹介したいと思います。
『汝、星の如く』凪良ゆう
1冊目は、凪良ゆうさんの『汝、星の如く』です。
あらすじは以下の通りです。
ジャンルでいえば恋愛小説です。ですが、ただの恋愛小説ではありません。人の愛、人と人との繋がり、人生について考えさせられる小説です。
今年出会えてよかった小説1位、というより、1番大好きな小説かもしれません。
愛って永遠のテーマだと思います。
でもこの小説を読んで、愛がどんなものなのか少しだけわかったような気がします。
惹かれ合ったふたりの愛、彼らを取り巻く周囲の人物の愛、誰かが誰かに、何かに、向ける愛。
それは切なく、どこまでも美しい。
愛の形はさまざまで、そこに愛を感じたものやことに対してその愛は一生消えることがないのだと思います。
どこか窮屈な思いをしている方、忘れられない人がいる方、愛する人がいる方、愛について考えてみたい方。
何か響くものが必ずあると思います。
気になった方はぜひ手に取ってみたください。
『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ
2冊目は、町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』です。
2021年の本屋大賞を受賞しています。
あらすじは以下の通りです。
2021年の大賞作品で今更感はあるのですが、もっとはやくに読んでおけばよかったと後悔しました。
正直、読んでいて辛い場面も多いです。
でも、それはどこかで必ず起きていること。もしかしたら自分のすぐそばにいる誰かがそのような目に遭っているかもしれない。
52ヘルツのクジラはすぐ近くにいるかもしれない、すぐ近くで鳴いているかもしれない。
主人公の貴瑚自身も52ヘルツのクジラだったように、彼女もまた辛い過去を乗り越えて52ヘルツで鳴いている誰かの声を聴くんです。
「私はその声を聴こうとするから、どうか鳴くのをやめないで」
という貴瑚の強く優しい言葉に心を打たれました。
私も貴瑚のように、その声を聴こうとする人でありたいと思いました。
そして、その声を聴こうとする温かい世界であってほしいです。
どんな人にもおすすめしたい小説です。
※この小説で町田そのこさんのファンになりました。『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』もおすすめです!
『希望が死んだ夜に』天祢涼
3冊目は、天祢涼さんの『希望が死んだ夜に』です。
あらすじは以下の通りです。
先に言っておきます。
この小説は非常に重たいテーマであり、現代社会の闇の部分が描かれています。
こんな社会、くそくらえ。
知能と感情を持つ人間が創り上げたこの社会は、なぜこんなにも冷たく残酷なのだろう。
そう思わずにはいられませんでした。
でも、たったひとりでもその苦しみを分かち合える人がいるならば、手を取り合えたなら、救われる道もあるかもしれない。
それが希望となってほしい。
そう信じたいです。
『52ヘルツのクジラたち』の貴瑚と少年の出会いは、まさに希望だったのだと思います。
この小説のネガとのぞみもそうです。
だから彼女たちが望んだことを決して肯定できないけど、否定はしたくないと思うんです。
あまりに切ない真実に胸が張り裂けそうでした。
この物語はフィクションではないと思います。
ネガとのぞみのような人がいる。
彼女たちが希望を持って生きていけるような社会を築いていかなければならない。そんな大それたことでなくても、彼女たちの苦しみに気付き、手を差し伸べる人でありたい。強くそう思いました。
この小説を読むことで、社会に蔓延るさまざまな問題について考えるきっかけになると思います。
そういった意味でも、全員におすすめしたいです。
さいごに
今年出会えてよかった小説3選を紹介しました。
テーマが重めのものが多くて、明るく幸せに溢れた小説が好きな方には参考にならないかもしれません…ごめんなさい。
でも、どれも本当に素敵な作品です。
ぜひ本選びの参考にしてみてください。
今年も素敵な本との出会いがたくさんありました。
お正月休みも読書に明け暮れたいと思います。
来年は100冊読破したいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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