2019年8月19日(月)

最終日。終わってしまうことに対する大いなる寂しさと、わずかに混じる安堵を噛みしめて朝食を食べる。連合いが言う通り朝飯のクオリティが高くてずいずい食べる。早めにレンタカーを返却、無事故で終えて何より。モノレールで首里城へ行く。赤かった。その後は土産を見ながら那覇の街をぶらつく。ジュンク堂書店などにも行く。那覇は観光以外の産業に従事する人間もかなり多いと思われて、観光ムードを常時高めている街で普通に働くということを、私も連合い上手く想像できなかった。最後に空港でA&Wのハンバーガーを食べる。

離陸直前の飛行機においては、客室乗務員が緊急時の器具の使い方を、流れてくる機内アナウンスに沿って、彼女たち自身は言葉を発することなく、身振り手振りで説明していた。でも、私たちのほとんどが、それに対して注意を向けていなかった。二十時半の便だったから、皆一様に疲れていたのかもしれない。私は彼女たちの説明をじっと見ていると、不思議な気持ちになった。かなり重要な、場合によっては生死に直結する事項の説明に、こんなにも注意を向けないということがあっていいのだろうか? そして彼女たちの、自分たちがほとんど見られていないことを自覚しているような表情は? でも行き道の私もそうだったし、今後飛行機に乗る私も、熱心にそれを見ることはない可能性が高かった。

東京に帰ると、本当は乗りたかったバスが一杯だったから、電車に乗る必要があった。モノレールのあとに乗った山手線においては、合コン帰りと思われる男女が、かなり支配的な会話をしていた。月曜日からそんな状態になれるなんて、大学生かもしれなかった。でもそれで私たちのあいだに残っていた、旅行から帰ってきたとき特有の浮遊感みたいなものは、消えなかった。私は中野駅で、彼女は中央線でもう少し先に住んでいるから、私が先に電車を降りることになった。四日間大きなトラブルも諍いもなく、楽しい時間を過ごせてよかったです。ありがとうございます。

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