2019年10月18日(金)

駄目みたいですね。朝は起き上がることできず。午後からようやく活動して紀伊國屋に行く。柴崎友香の文庫で唯一持っていなかった【また会う日まで】とその脇にあった【演劇とその分身】、別館に移動して模造クリスタルの新刊を買って帰って柴崎友香の本を読む。

柴崎友香の小説は何も起こらないと評されがちだがそれは違う、空間と視線と心情の緻密な連動が全てのセンテンスで発生していて読んでいるあいだずっと脳が活性化している感覚がある、という感覚は保坂和志の言に大いに基づくものだが、この感覚は柴崎友香の作品を読む上で、という場面に限らず、また読み書きどちらに限定せず、私にとってかなり重要な指針となっている。この連動を起こして一つのシーンを作り上げて、それを薄らとした粗筋的な物語で繋いでいるのが柴崎友香の基本線であるが、恐らくは私が柴崎作品で一番好きな【ビリジアン】はその繋ぎさえぶん投げているという意味で、空間と視線と心情(と時間軸)の連動だけで書き連ねている、その佇まいとは掛け離れた過激な小説になっていて、本当に凄いと思います。

明日のキャンプに備えて早く寝ようとするが失敗する。

#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

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