2019年8月28日(水)

その停留所が始発であるからしばし停車しているバスが何らかの予備動作が行われたわけではないのにもかかわらず今にも発車しそうな雰囲気をどうしてか纏って、そして本当に発車してしまうのだが、それに間に合わないと即座に判断、次の停留所まで猛然と駆けていく女子の後ろ姿の、跳ねては収まるおかっぱ頭を、私はバスの窓から眺めていた。結局次のバス停で彼女は間に合ってよかったね。

世界の終わりの安易な描写みたいなかたちで、鳥たちが囀りというには穏やかさに欠けた声音で鳴きながら、電線に凝集していた。こうして見ると沁みみたいだ。

#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

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