2019年7月18日(木)

京アニ放火に相当なショックを受けている。こうして純文学を読む、映画演劇を見る、時折アニメも見る、そんな人間に育ったのも、本当に元を辿れば中学生時分の深夜に京アニ版の【Kanon】を偶然見たことに端を発しているわけで、その後も何個も思い入れのある作品を生み出している会社であって、ゆえに私は憤慨してショックを受けているのだ。しかしこれが京アニ以外のアニメ会社だったら、私はここまでショックを受けていただろうか? あるいは例えば私の人生において衝撃をもたらしたわけでもない、何らかの部品工場や事務用品メーカーだとしたら? 間違いなく答えはNOだろう。そして死亡者の中に、山田尚子監督が含まれていないと知った時の安堵。こんな具合の、人命の価値に傾斜を付ける無意識に、どう付き合っていけばいいのか私は未だにわかっていないしもしかすることこれは悩む振りをしているだけかもしれないが、とにかく去来した哀しさや祈るみたいな気持ちを無下にする必要は全くないので、ささやかな祈りを捧げている。みたいなことを考えつつ鳴らない電話も待っていたので、当然労働に集中している余裕はなかったし当分生まれそうもない、明日が休みでよかった。

#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

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