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日記

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2021年6月の記事一覧

2021年6月30日(水)

在宅勤務だった。ガストに行った。モーニングにつけることができるベーコンとソーセージは明らかに百円以下の価値しかなく、端的に言って美味しくないので損失ばかりが先行することならわかっていたにも拘わらず、衝動的につけてしまった。不要だった。Wi-Fiを繋ぐと自動的に連れていかれるニュースのトップページに、すかいらーくの先行きが怪しい理由、と題された記事があった。中身は読まなかった。帰って洗濯をしてから仕

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2021年6月29日(火)

滝口悠生の【長い一日】を買って読んだ。個人を再構築するための営みとしての記述はともかく、発表を目指すという意味において、俺、小説書く必要あるのか? と思わせられてしまうくらい面白さが続いていた。

2021年6月28日(月)

全体的に気概に欠ける一日だった。Rovoがサブスクに来ていることに気がついて聴いていた。宇宙だったが、これは柴崎友香の作品でRovoと宇宙の関連性を見知っていたからこそ受け取れた感じなように思えてならない。

2021年6月27日(日)

両家顔合わせの日だった。スーツを着て電車に乗って、展示場やオフィスが入居している新宿の高層ビルに行くなんて、まるでサラリーマンでもしているかのようだった。早めに会場周辺に到着し、同じビルの地下に入っているカヤトーストを提供している店に行こうという画策はそこが臨時休業になっていたため頓挫して、結局タリーズコーヒーに行った。カヤトーストがどのような食べ物か、これを書いている今でさえわかっていない私はそ

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2021年6月26日(土)

金と引き換えに心身の休息や快楽をどこまでも追及することを許すことをあらかじめ決めていた日だった。人間の手指の動きだけで他者の心身をどうにかしてしまえるのは、恐ろしいことのように思えた。私は私が楽器になったみたいだと、どこか冷めた部分で冷静に思っていた節もあった。相互の歩み寄りが大事だった。そのあとはサウナに行った。池袋に新しくできた施設らしかった。人間たちがひしめきあって蒸されていたり、蒸されるた

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2021年6月25日(金)

文章が書けないし読めもしないというタイミングが、久方ぶりにやってきた。あらゆる文章の入出力が、私の心身に何ひとつ棘を残さずに、そのまま素通りしていく感覚だった。どうせいつか戻ってくるだろうという楽観的な気持ちをここに表明しておくことで、焦燥を中和しておくことにした。今日という日に生じた事柄で個別に記しておくべき何かがあるのかどうかさえ、わからなかった。平板というよりほかなかった。

2021年6月24日(木)

夕方から株主総会が予定されていた。その予定から逆算されているような時間を過ごされることを余儀なくされた。始まってしまえばすぐに終わった。弊社のような会社にとってはまさに儀式や手続きと言った風情の会、報告のための報告と言った資料と説明で、それゆえに大事だった。

2021年6月23日(水)



ガードレールがひとつだけ逆に取り付けられていた ということに気がついたけれども これはいつからだろうか そしてなぜ今日気づいたのか 一度気づいてしまえば 気づかなかったこれまでの自分のことが 不思議だった

2021年6月22日(火)

新宿の伊勢丹の近く、本館とメンズ館のあいだを三丁目の方面に抜け出たところから北のほうを眺めると、富士そばを同時に二つの視界に収めることができるスポットがあることに気がついた。惜しむらくは富士そばをそこまで推していない点だった。富士そばは麺が柔いのだが、蕎麦だろうが饂飩だろうが拉麺だろうが、麺は硬めのほうが好ましいのだ。

2021年6月21日(月)

階段の踊り場にたどり着いたのは そこに上ってきたのか下ってきたのかは ちょっともう思い出せないんですけど でも 窓の夕陽がきれいだったので 下りだったと思います それで 綺麗な夕陽に 目を奪われて立ち尽くす というのをやっていたのですが 踊り場なので踊ってください という看板が これはたぶん前に来たときはこんなものはなかったんですけど あって それなのに立ち尽くしているということは 踊りを拒否する

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2021年6月20日(日)

高円寺に行って作業をして古着を見たけれども惹かれるものがなくてつけ麺を食べてというのを終えたところでまだ午前中だった。高円寺から新宿まで歩いていくことにした。特に面白みのようなものはない青梅街道を東進していった。神田川は横断したことを気づかないほど細かった。新宿の西口のほうに広がる謎の地下道は特に休日は、照度・人間の不在・タイルの目地のいずれもが不安を感じさせる要素に満ちていた。映画【ファーザー】

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2021年6月19日(土)

家からほとんど出なかった。【ドキドキ文芸部】を今さらやった。ゲームの構造や核となる部分はあらかじめ知ってしまっていたし、【君と彼女と彼女の恋。】もプレイしていたことはあったので驚きは半減だったが、それでも面白かった。人々がすれ違っていく手順のよさや、ホラーとして、すなわち一つクリックするごとに予想外の、しかし起こってしまったあとになっては充分想定可能な範囲内、というのがホラーをシュールにせずにホラ

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2021年6月18日(金)

休みだった。二人でカフェに行った。広々として、今日は座らなかったけれどもテラス席もあって、モーニングには日替わりのそれなりのクオリティのスープがついて、パンはトーストだけでなく石窯で焼いた丸いパンを選ぶこともできる感じのいいカフェだったが、店員の威勢が異様によかった。居酒屋に出自を持っているように思えて仕方がなかった。客はみな大人しかったが、途中で威勢のいい客が一人でやってきた。その店員と客の注文

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2021年6月17日(木)

シャッターが降りている、ホームセンターと呼ぶには小振りな構えの、ただし例えばその二階に店主の住居があるというような個人店ではないという風情の店のなかから、商品と思われる目覚まし時計が鳴り響く音が聞こえてきた。誰も止める術を持たなかったし、時計が起こすべき人間もいなかった。人前で話した。いっそのこと開き直って抑揚のなさを売りにしていくよりほかないように思われた、それを売りにして受け入れられるにはそれ

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