M. Horkheimer「歴史と心理学」(1932)
①歴史と心理学の関係は直近数十年の進展の中で多く論じられてきた。しかし、あなたがたは私に、文献においてなされてきた、一部には名高い議論についての報告は期待できず、今日問題を提供する、複数の観点を体系的に展開させることも期待しないでください。そうではなく、社会科学の現状に相応しい歴史理論の枠組みの中で心理学に与えられるべき役割を明らかにすることを期待してください。こうした目的のために、そこで用いられている歴史概念というものは解明されねばならない。つまり哲学では、歴史の、不均質で