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人生フラフラロンドン日記 ~Week 4~
ロンドンに来てから1ヶ月が経過。やっとビッグ・ベンを見れた。といってもたまたまなんだけども。乗り換えで駅を出たら目の前にあった。これ見るとやっぱりイギリスにいるんだって思う。最後に見た時はまだまだ改装工事中で時計以外隠されていた残念タワーだったので少し嬉しかった。大きいものを見るとやっぱりテンション上がりますね。僕はデケ〜人工建造物を見て「デケ〜」って言ってる瞬間が好きです。
ロンドンでもちらほらと暖かい日が増えてきた。増えてきたというより体が適応してきたと言う方が正しいかもしれない。気温は11~12度なので…。それでもちらほら上着が無くても大丈夫な日があったので春は近い気がする。そんな日は大体半袖の人も見かけるから訳が分からなくなる。みんな強い。
一昨日、桜みたいな木を見かけてロンドンでも春を感じてた pic.twitter.com/mNg5BPcyRM
— 𝙆𝙖𝙚𝙙𝙚 (@_mam_e) March 12, 2022
この前、桜みたいな木を見かけたのも少し嬉しくなったことの一つ。でもこれ桜じゃ無くてアーモンドらしい。アーモンドって何かもっと茶色とかの地味な木かと思ってました。半袖の人出現と合わせてこれもロンドンの春。
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今週のニュースは何と言ってもこれ。
新居(というかフラットシェアなので新部屋?)が決まりました。
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(契約時のまだ何もない部屋の状態)
マジで良かった。字が汚過ぎて何も読めない不動産屋や、ウシジマくんみたいな不動産屋に囲まれてお金を置いていくように迫られる内見を乗り越え、ついに家が見つかった。本当に良かった。
もともと1ヶ月あれば家なんて見つかるだろうと思っていたけども、これがまた中々見つからず、まず内見申し込みのメールが10件に2~3件しか返ってこないという確率の低さなので焦りに焦っていた。内見に行っても上記の感じだったりもして心も折れていた。何より住む家がないという状態はかなりストレスになることを知った(衣食住の住を舐めちゃいけない)。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74289285/picture_pc_a67ffbf171c50d3baa46a1c97e1e40f4.jpg?width=800)
そんなこんなで何とかたどり着いた幾度目かの内見。あまり期待せずに行ったが思っていたよりもいい物件だった。都心に近く最寄りのバス停もスーパーも公園も近い。週末にはマーケットが開かれ賑わっている下町という印象。何より不動産屋もイタリア移民らしく、英語が下手くそな自分の話を親身に聞いてくれたので、今までの不動産屋とのギャップからかイチコロで落ちた。「すぐに契約させてくれ!」となった。
日本から持ってきた荷物も多かったので、徐々に引っ越しするには丁度いいかとホームステイ終了まで1週間を残して契約した。翌日、午前中の語学学校の授業も終わって「引っ越しするぞ~♪」とウキウキで新居に到着。するとあんなに不動産屋が簡単に開けていた家のドアが開かない。「アレ…?」と色々試していた時だった。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74289029/picture_pc_634a4b9633046e4bdfb47d71e7d897ea.jpg?width=800)
やりました。壊しました。
流石に入居1日目に鍵壊す奴もいないだろうがやってしまった。めちゃくちゃ落ち込んだ。大量の荷物を抱えて家に入れずどうしようもなく立ちつくしました。ホームステイ終わる前に契約していて良かったね…。さよならスマブラのマークみたいな鍵。
不動産屋に呆れられながらも2日後に新しい鍵を受け取る。£45の痛い出費だった、泣ける。不動産屋にドアの開け方をレクチャーされ再びトライするも全く開かない。不動産屋はこんな簡単なのにって見せてくれるけど開けられず、自分も不動産屋も何でかわからない。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74289444/picture_pc_dd3eb03a3cfd0a743b4b1d840522d71e.jpg?width=800)
いや、マジで何なん、このドア
恋人に写真送ったら「現代アート?」って返ってきた。ドアノブがないので鍵をノブのように使うのだけども、これがかなりコツがいる。初めての人は絶対開けられないと思う。奮闘すること20分、何とかコツを掴み開けることに成功。「君が開けられないと僕が帰れない」と言っていた不動産屋も心なしか嬉しそうだった。本当にすみません…。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74289967/picture_pc_77ffd32e23aa5c54dc64cc9043e7203f.jpg?width=800)
そして日曜日にホームステイを終えて、引っ越した。Zone 4からZone 1(というか境目)に引越し。埼玉から港区に来たようなものだ。色々揉めたホストファミリーも最後だけは優しかった。でも最後までお互いの名前を呼ぶことはなかった。多分俺の名前は覚えていなかったのだろう。窓だけは大きいこの部屋が少しだけ好きだった。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74288032/picture_pc_049039424ca75b9c0772e42711f255c3.jpg?width=800)
こんな感じで部屋が完成。IKEA様々です。
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僕がこれから住む街はテムズ川の向こう側、サウスロンドンにある。ロンドンの治安は大きく分類すると西と北が良く、東と南が悪い。簡単に言うと日本人の駐在さんが多かったりして治安も良く高級住宅街が多いのが西、北はこっちの家族層やリタイアした人たちが多い。東と南は移民が多く治安が悪いと聞いていたので少し不安だった。もちろんこれから僕が住む街の犯罪率も平均よりも高い。だけど東にアーティストが多数移住して行ったり、音楽シーンでもサウスロンドンの名を聞くのが多くなったように、ロンドンの新しいカルチャーの発信地は東と南だった。混沌と多様性の中から新しいものは生まれていく。初めて来た時にはテムズ川を渡りながらTom Mischの「South Of The River」を聴いていた。「I want to stay South of the River.(僕はサウス・オブ・ザ・リバーにいたい)」から始まるこの歌は「You should come South of the River. This is where it all starts. (サウス・オブ・ザ・リバーに来てよ。ここからすべてが始まるんだ)」なんて歌詞がある。新生活も南から始まる。
ただこの街は今、再開発のど真ん中にある。街を歩けば移民でごった返して混沌としているエリアも高層マンションが並ぶお洒落なエリアも隣り合わせだ。もともと中心地に住めずに川向こうの貧民街だったはずが再開発で高級住宅街に替わろうとしている。通り一本挟んで切り替わるその様はあまりにもギャップが大きくて、ジェントリフィケーションの最前線にいることを実感する。様々なカルチャーの興隆で人気になった東と南の街どこでも起きている問題。ここもいつまでも住める街ではないのかもしれない。10年もすればきっと雑多なエリアは小さくなっていくだろう。
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でも僕は家から都心に向かう時にバスの中から見ることになるテムズ川の景色がとても好きだ。川向こうに見える都心のビル群も、ビッグベンやウェストミンスター宮殿の中世の雰囲気もロンドンにいる気にさせてくれるから。この街の活気も、この混沌とした雰囲気も好き。下町と都会が混ざっている景色は少し東京の月島に似ていて居心地がいい。このまま街がどう変わっていくのか無事に見届けられたらいいなと思う。家賃高騰しないでくれ〜。
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そんなこんなロンドンに来て1ヶ月経ったわけだけども、家探しも無事に終わり住所を手に入れてやっとロンドン在住と言えるようになった。字面はかっこいいけども、語学学校が終わっていよいよ所属が何もない人になったと思うと結構怖い。まだ何者にもなれてない。なれるのかはわからんが。たったの1ヶ月、されど24分の1と考えるとあっという間に終わっていくんだろうなとも思う。でもここからがスタートということで。
……ああ、壁が薄いからかフラットメイトが一生咳をしてる音が聞こえる……。絶対コロナな気がする。リビングもないので未だに顔を合わせていないがなんとか生き残りたい。コロナなりたくね〜…。イギリス生活はまだまだ続く。
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引越しうどん。ありがとう丸亀ロンドン店。普通に飲み干しました。
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