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一級建築士【計画】_日本建築史03【アマテラスVSスサノオと住吉大社】

皆さん。こんばんは。

Kaede Architect'sのなかむラテです。

前回に引き続き第三弾となる今回は、一級建築士学科試験の【計画】に出題されたことがある『住吉大社』と住吉大社が祀る『三貴神』の中でもアマテラスとスサノオについての雑学を書いていこうと思います。

前回の【太陽神アマテラスの誕生と伊勢神宮】の続きになりますので、まだ読んでいない方は下記からご覧頂けます。

それでは、『アマテラスVSスサノオ』、そしてアマテラスとスサノオのそれぞれの『神話』について書いていこうと思います。

******古事記******

アマテラスVSスサノオ

イザナギの禊によって誕生した太陽神アマテラスと夜の神ツクヨミ、そして海の神のスサノオの三貴神でしたが、

アマテラスが期待通りに高天原(神々がいる天界の地)を納めたのに対して、末っ子で暴れん坊のスサノオは海を納めることをサボりしました。

(だから海はいつも荒れていると言われているそうです)

更には、「母であるイザナミに会いたい」と駄々をこね続けたために、遂には高天原を追放されることになりました。

スサノオは別れの挨拶のために、姉である太陽神アマテラスの元に向かいましたが、アマテラスは「暴れん坊の弟が国を奪いに来た」と勘違いしてしまいます。

身の潔白を示すべく勝負を仕掛け、無事にアマテラスに自身の潔白を証明することが出来、一時は追放を間逃れたスサノオでしたが、

国造りに精を出さなかったスサノオは、田んぼを壊したり、皮を剥いだ馬を暴れさせたりと、乱暴の限りを尽くしました。

こうしてスサノオは、遂に高天原を追放され、下界である芦原中国の『出雲の国』に行くことになったのです。

神話『天岩戸』

スサノオの問題児すぎる乱暴に困り果てた姉のアマテラスは「天岩戸」にこもってしまいます。

太陽神であるアマテラスが姿を消したことで、高天原と芦原中国は暗闇に包まれ、稲が枯れ、疫病が流行るようになってしまいました。

困った高天原のいる神々たちは、相談し合い、「アマテラスを引っ張り出す作戦」を実行します。

その作戦とは、「楽しいことが好きなアマテラスが隠れている天岩戸の前で、神々たちが音楽を奏で、とにかく楽しげに踊る」というもの。

「私がいなくなり、暗闇になったはずなのに、どうしてそんなに楽しそうなの?」

と疑問を抱いたアマテラスはこっそりと外を覗きみることにします。

すると神達はこう言いました。

「あなたよりも尊い神が現れたので、歓迎の祭りをしています」と、、

そんな言葉にショックを受けたアマテラス。

そして、アマテラスが虚をつかれた瞬間に、力持ちの神が、アマテラスを天岩戸から引っぱり出し、

世界に平和が戻りました。

というお話です。

神話『ヤマタノオロチ』

高天原を追放され、出雲の国に降り立ったスサノオは、大きな川のほとりで泣く老夫婦に出会いました。

話を聞くと、「その老夫婦には8人の娘がいましたが、毎年1人ずつ大蛇であるヤマタノオロチに娘を奪われ、最後に残ったクシナダヒメも今晩生贄にされてしまう」というのです。

娘を守りたくても、8つの頭を持つヤマタノオロチはとんでもない怪物です。なす術もありません。

その話を聞いたスサノオは、自分の正体を明かし、ヤマタノオロチを撃退することを提案します。

まず、スサノオは自分の髪の毛の中にクシナダヒメを隠します。笑

次に、8つの門を作り、その先にとても強い酒を置きました。

しばらくすると、ヤマタノオロチがやって来て、強い酒の入った樽に頭を突っ込み、酒を全て飲み干しました。

ヤマタノオロチの8つ頭は全て酔っ払い眠ってしまいました。

スサノオは、その隙をついて刀でヤマタノオロチに斬りかかり、見事撃退したのです。

斬り刻んだヤマタノオロチの身体から出て来た『草薙剣(くさなぎのつるぎ)』は、姉であるアマテラスの機嫌を取るために献上しました。

そして、スサノオはクシナダヒメと結婚し、出雲で幸せに暮らしました。

というお話です。

***************

以上が、アマテラスとスサノオのダブル主人公の物語の一部です。

今後もアマテラスとスサノオは、古事記の中にも何度か登場しますが、今回はここまでにします。

『住吉大社』-三貴神と神功皇后を祀る

古事記に登場してくる三貴神(アマテラス、ツクヨミ、スサノオ)と神功皇后(アマテラスが乗り移って中国を攻めることになる)の4人の神様を祀っているのが、『住吉大社』です。

4人の神を祀っていることから、

本殿は同じ形、同じ大きさの『4棟』が西を向いて配置されています。

更に本殿は『住吉造』呼ばれ、最も古い神社本殿形式の一つです。

『住吉造』の建築的特徴としては、伊勢神宮と同様に「切妻造」だが、伊勢神宮とは違う「妻入り」となっています。

「高床」ですが、伊勢神宮と違い、回り縁は巡っておらず、高欄(手摺り)もないのも覚えておきたいところです。

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次回

スサノオの子孫である大国主大神(オオクニヌシ)を祀る『出雲大社』についてです。

是非お読み頂けると嬉しいです。

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