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バナナを狙え! 職場改善、社内制度チェックのススメ

研究者たちが行ったある実験があります。
柵の中には5匹の猿と、1つのはしご、そして天井から魅力的なバナナが吊るされています。

やがて1匹の猿がバナナを手に入れようと、はしごに登ります。
その瞬間、研究者はピュッと、残りの4匹の猿に天井から冷水を浴びせます。今度は違う猿が、はしごに登ると、同様に冷水のシャワーが降りかかります。


やがて猿たちは、「はしごに登る=ビショビショになる(嫌んなっちゃう!)」ということを学び、はしごに登ろうとする猿はいなくなりました。


次に、1匹の猿を、その実験を知らない別の猿と入れ替えます。
新参者の猿は、嬉々として、バナナを目指してはしごに手をかけますが、その瞬間、他の猿たちから、「やめんか!」と叩かれてしまいます。
そうやって、1匹ずつ研究者たちは猿を入れ替えていきました。

すると、面白いことに、はしごに登ったことがない猿(冷水を浴びた経験がない猿)までも、新たに加わった猿を必死で食い止めるようになるのです。

やがて、最初の5匹が総入れ替えとなり、冷水シャワー経験が皆無の猿だけになっても、決してはしごに登り、バナナを手に入れようする猿はいなくなりました。


この話は実際に行われた科学的な実験を基にしているわけではなくて、組織心理学や社会心理学の概念を説明するために作られたストーリーのようです。実験記録は存在しません。


この話は、職場における「社内の仕組みや制度」「風土」にも当てはまるなぁ、と思ったんですね。

時に、なぜその制度が生まれたのか、その理由を知る人が誰もいないにもかかわらず、私たちは忠実にそれを守ろうとすることがあります。
「だって、ずっとこれでやってきたし。」「これが正しいやり方だからさ!」と。


でも、魅力的なバナナは、まだ天井からぶら下がっています。
もしかしたら、もうあの冷水シャワーを浴びることはないかもしれません。


時代が変わるにつれて、人々のニーズも当然変わっていきます。
それに伴って、時には立ち止まって、今の仕組みや制度が本当に最適なのか?問い直すことも必要だと思います。新しい、もっといいアイデア、仕組みがあるかもしれない。
そんなことを思いました。


では、社内で魅力的なバナナをゲットするために、どんなステップを踏めば良いでしょうか?

  1. 広い視野で考えてみる:まずは、その仕組みや制度が今日の目的に合っているかを見極めましょう。なぜバナナを手に入れたいのか?どうしたら手に入るか?なぜバナナに惹かれるのか?など、いろいろな角度から考えてみます。

  2. 社員たちの声を大切にする:「はしごに登らなくたってバナナを手に入れる方法がある!」と、新しいアイデアを持っている人たちがいるかもしれません。そんな人たちの声に耳を傾け、改善のヒントにしてみましょう。

  3. 変化は少しずつ取り入れる:大胆な改革も良いですが、人は変化に対して抵抗を持つこともあります。まずはスモールステップから始めて、受け入れる側が安心して慣れていけるようにすると良いでしょう。


変化を起こすことは最初は不安なこともあるかもしれません(流石にボコボコにはされないと思いますが)。
でも、そうやって、時に古い慣習、形骸化している制度に目を向けて、疑問を持って、新しい方向性を見出すことにチャレンジしてみませんか?
今の自分達にとって最適な形や魅力とは?
そんな風に、考えてみられることをオススメします^^


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