_テクニック_の前に_在り方_から学ぶコーチング_AOC_Art_of_Coaching_セミナーを体験して見えたもの

"テクニック"の前に"在り方"から学ぶコーチング、AOC(Art of Coaching)セミナーを体験して見えたもの

先日、コーチングを学ぶために、2.5日のセミナーに参加した。
結論から書くと、自分の内側にまさかこんな変化が起こるとは思わなかった。

今日は、その体験前後で自分の中で起きた変化についての話を交え、
コーチングとはなんぞや?ということについて書いてみたいと思う。

私が今回2.5日お世話になったのが、AOC(Art of Coaching)のセミナーだ(https://www.art-of-coaching.jp/)。
ちなみに講師でありコーチは、数年前からお世話になっている木村純子さん。
AOCのコーチングセミナーは、大きく3つのステージがあって、約1年間かけて、コーチングを学んでいく。その最初のステージである”ステージ1:Daichi”に参加した。

AOCでは、コーチングのテクニックよりも、コーチの”在り方”を大切にしている。
「人間理解とは?」という壮大な問いかけからスタートし、まずは"コーチの在り方"がベースにあり、それを体現する手法としてテクニックがある、という教え方をしてくれるので、この点が私にはとてもフィットするなと思い、受講させていただくこととなった。


そして初日から、衝撃を受けることになる。
コーチングでは、よく

”共感と傾聴の姿勢で、相手を在るがままに観る”

と言われているけれど、
相手を在りのままに観られるためには、
まずは自らの内側、奥底にあるものと向き合う必要があった。

これまで無意識に自分の中に形成された価値観、
また、無意識に敢えて見ないようにしていたもの(蓋をしていたもの)、
そういったものを、プログラムと呼び、
それらのプログラムにスポットをあて意識化させる、ということを、
様々なワークを通して体験してく。


相手を理解し、在るがままに見られるためには、
自己理解(受容)からスタートする。
まずは自分。

これが、最初に大きく概念を覆されたことだった。


また、意識化させるという行為は、
「あぁ、なるほど。自分にはこういう思考の癖や価値観があるな。」と、発見しスッキリすることもある一方で、
自分のドロドロとした見たくなかったものをありありと見せつけられ、それと対峙し、味わう…
という、相当痛みを伴うこともあるということを思い知ることになった。

私は、様々なワークを通して、
次第に、自分の中に内在している”モヤっとする何か"、に薄々気づき始めた。
気づき始めたけど、無意識のプログラムがそれまで必死に見せようとしてこなかったわけだから、
その”何か”の実態がなかなか掴めずにいた。
次第にモヤモヤ、ヒリヒリとしたものがわいてきて、
セミナー2日目の後半くらいからは、だんだん頭がぼんやりして、帰宅する頃には頭がとても痛くなった。脳が「見るなー、気づくなー」と、悲鳴をあげている感じだった。

そして最終日の朝。
とても嫌な夢を見て目が覚めた。
心もずっしりと重くて、会場まで行く道中も若干憂鬱だった。


会場に到着すると、私以外にも、体に異変(?)が起きている人もいた。
心と体、脳って、繋がってるんだなぁ、って朦朧としながら思った。

そんな中で、最終日のセミナーが始まり、
なんと、開始早々、みんなの前で、木村コーチとのデモセッションを体験することになったのだ。
コーチも、私の中で起きていることを察してくださったのだと思う。
指名された時は、正直とっても嫌だな、怖いな、遠慮したいな、と思った。けれど、自分でも、そのモヤモヤの原因が何であるかを、怖いけど突き止め向き合ってみたかったし、その過程を参加者みなさんの前に晒すこと自体が、ひょっとしたら貢献になるのではないか?と思い、セッションを受けさせていただく決意をした。


最初に、今自分が抱えている課題を共有した。
情けない、格好悪い事実を包み隠さず、お伝えした。
包み隠さず話せたのは、
まず隣に居てくれた木村コーチが、なんとも言えない”素”の状態、温かい存在で佇んでいてくれたから。また、20名弱の参加者の皆さんの、「こいつを支えるぞ」という場のエネルギー、サポートを感じとれたお陰だと思う。

課題を話し終えると、コーチは、私が考えもしなかった問いを投げかけてきてくれる。
思考が、現在から、過去や未来と、様々な時点に飛び、
私だけじゃなく、その時々に関わった様々な人たちの様子や、その人たち気持ちにフォーカスしたりと、非常に多面的な視点で考えたり思いを馳せたり感覚を味わうことで、自分が今課題だと思っているプログラムが、
いつ形成されたもので、それはなんのために必要だったから形成されたか、
ということが炙り出されてきた。

本来は、私はそんなプログラムは不必要だった。
だけど、ある時から持たざるを得なくなった。
それを持つことで、私の中に、「〜べき」「〜ねば」という価値観が生まれ、その価値観を通してものごとを捉え、現実世界を見てきた。

持たざるを得なかった理由に気づく過程は、正直とても辛かった。
気がつけば、みんなの前でおいおいと泣いていた。
だけど、丁寧にコーチが投げかけてくれる質問に、逃げずに答えているうちに、次第に、その当時の状況や自分、そしてプログラム自体を、なんというか「許せる」気持ちが湧いてきた。
そして、最後は涙は出ているけど、なんだか心も頭もクリアーで、ものすごく思考が整理されている状態だった。


プログラムとは、ものごとを在るがままに捉えられず、歪ませてみせることもある。
だけど、それがあったからこそ、今まで自分を守り、成果・成功を得ることもできたのだよ、
と教えていただいた。
あとは、これから先そのプログラムとどう付き合うかは自分が決めれば良い。

そのような学びを通して、私は自分の中にあったひとつのプログラムを今回、優しい気持ちで解き放つことができた。

自分の内側が変わると、見えてくる世界が変わるという。
これから先、もっともっとコーチングについて深く学んでいきたいと思い、
濃厚な2.5日の幕を閉じた。

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