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読んでる:「英文法の鬼100則」

折り返し地点だけども読了まであと数週間かかりそうなのでとりあえず書いておきます。

例によって英語に挑んでは挫折、挑んでは挫折してきたものの「魔術は英語の家庭教師」を真面目に通読したのち英単語セフィロトぶっこみをスプシで行うのがなかなか楽しく、「今回は……いける気がする……」と英文法を検索していて見つけた人の代表作を買ってみました。
アタリです。わたしにとってアタリ。

まず表紙みてほしい、「認知言語学で気持ちを捉える」。認知言語学アプローチ! そういうの私だいすき! 英文法がものにならなくてもいい、認知言語学の話聞かせて……! と思って買いました。
で、わたしの性質にめーっちゃあってたんですねー。

義務教育での「英語」は文章をいちいち解体しては日本語に置き換え、文法を解体しては日本語に置き換え、という、「翻訳」のためというか置き換えるための英語です。
だから古めのコンピューターみたいな、あれを取り出してOKなら次、さて次はこれを取り出してエラーだったから別の用法を当てはめて和訳してみる……みたいなイメージがあったんですよね。すげえ効率悪いレジみたいなやつ。あるいは役所の受付みたいなやつ。あととにかく暗記。

本書は「文法には「気持ち」が宿る」というのをモットーに、文法それぞれの概念、気持ちを教えてくれます。
これがすごく合ってた。
まだ折り返し地点にしか来てないけれど、「魔術は英語の家庭教師」に挙げられてた、言語のイメージは深い海から掬い取るようなもの、という感覚をはじめて感じられてるというか……

和訳じゃないんですよ、単語や構文をひとつひとつ日本語に当てはめていくんじゃなくて、英文で「この文章が示してるのはこういう状況なんだな」が概念として理解できて、その状況を日本語で描写しなおす、みたいなことがするっとできるようになる。

この「今までがなんだったんだ」っていう「するっとできるようになる」、むかしお絵描きで「脳の右側で描け」という本で全く同じ感覚になったことを思い出します。

美大芸大の入試って対象物をガン見したまま(対象物から目を逸らさない)自動的に右手がデッサンを行っている、というゾーン的なところに入るために予備校で数年がんばるんですけど、あの本読んでとりあえずやってみたら初日でその状態になってしまって「怖!?!?」ってむしろ恐怖したんですよね。
なんかこの英文法本、そんなかんじ。

英文がそのままイメージになって脳内で情景になる、みたいなの、もっとたくさん勉強した先にある達人の技と思ってたのに、なんかすでにその感覚が得られつつある。なんだこれは。

かつてベストセラー系の英文法、英語入門本もいくつも購入しては挫折してきました。「一億人の英文法」は文体が平易なだけで既存の本との違いを感じられなかったし、「英文法のトリセツ」も同様。単にフランクな口調なだけで概念そのものの目が醒めるような解説は無く、あれらでわかるようになるって人はもともと固い文章を読み慣れてなかっただけな人なのではとうっすら思ってたり……

あと「Big Fat Cat」シリーズも手を出してて、あれはあれで「なるほどわかる!かも!」ってなれるんですが結局続かなくて、今この本を手元で読み進めながら思うのは「英文法用語を一切使っていなかったから」なんじゃないかなあ、とか。
Big Fat Catシリーズは「挫折の要因になりがちな英文本用語を使わない」というポリシーがあって、それはすばらしいことだし確かに本の中の英語はそれで理解できるんですけど、結局文法用語を覚えてないと「次」に行けないんですよ。

わたしはなにかを説明する際に「専門用語でまくしたてるのは二流、専門用語を使わずに理解させられるのが一流、超一流は聞き手が聞き終えたあとに専門用語の概念インストールが完了してる」っていうのを心がけてるんですが(わたしの業種は説明七割の仕事だから)、まさにこの、本書は「英文法の用語の概念が暗記でなくちゃんと理解できる」になってて、まじですごいです。あと私個人との相性がおそらくめちゃ高い。技術書は相性がある。
(手前味噌ですが先日マガジンでやってたNISA解説も、この「概念を伝えたあとでそれはこういう用語で呼ばれてます、の構成でした。あの形が一番理解しやすいと私は思ってる)

なんかほんとにはじめて、お恥ずかしいですが初めて文型がちゃんと理解できてる気分なのでまずは通読します。
で、読んでると「これ二周は必要だな」って思うので二周目はいって、でもって続刊の英熟語本に行きたい次第です。こっちはkindle unlimitedはいってる、ありがたい。英単語は先日メルカリで買った電子辞書にキクタンが入ってたのでこれ全部セフィロトぶっこみします。

3月末くらいには二周目終わってるといいなあ……4月末に英熟語本、5月末にキクタンぶっこみおわりくらいで6月あたりからなんか英語の本読めるといいな〜〜。

あと著者のyoutubeチャンネルもあって、これ作業中に聞き流してます。解説動画って作業BGMにいいんですよね。ところどころ「あ、それわかる」があっていいです。著者、芸人やってた時期もあるので話し方がすごく聞きやすいし助かる。

いちおう買ってしまったBigFatCatの文法本とかもそのまま所持してます、この本通読したあとに読んだら理解が深まるかもしれないから……

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