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Kacotamの育て方

この記事は、Kacotam × 寄付月間2023アドベントカレンダーの23日目の記事です。

 学び支援事業ディレクターの斉藤(けーりー)が、ボランティアとして、職員として関わってきたKacotamを振り返り、その進化の原動力について書きました。

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 Kacotamに関わり始めて早いもので7年半(内、3年はボランティアとして)が経過しました。この間、学習支援(教科学習、体験学習、キャリア学習等)や居場所づくりといった「子どもと関わる活動」はもちろん、広報・ファンドレイジングやシステム開発といった、「子どもと関わる活動を支える活動」にも取り組んできました。そして気がつけば職員になっていました。

 関わり始めた頃と比べると、Kacotamはとてつもない進化を遂げています。今回は、その裏側を少しだけご紹介します。

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立場に関係なく団体に貢献できる

 Kacotamの常勤職員は、2012年1月〜2019年2月まで1名。2019年3月〜2023年3月まで2名、2023年4〜10月まで3名、2023年11〜は4名の体制。このほか数名の非常勤職員がいますが、子どもと関わる活動も、それを支える活動(バックオフィス系)も、ボランティアが中心となって活動が成り立っています。
 このかたちで、毎年のように新しい活動や拠点をスタートさせ、既存の活動の継続やカイゼンを進められたのは、立場によらず誰もが団体に意見し、ビジョン・ミッションの達成にむけた動きを推し進めることができるという組織風土によるものだと感じています。

 実際、気がつけば職員になっちゃっていましたが、ボランティアとして関わってきたときから、かなり事業全体とか団体全体に影響のあるであろう活動に参画できていました。
 自分の関わった大きな部分でいえば、システム開発室と活動の情報化推進は、自分の強みを活かしてコミットできた部分で、団体の成長に大きく寄与したものだろうと思います。

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現場を中心に考える —— 団体の決断は現場の声に基づいて行う。現場の人でなければ分からない、状況、その場の雰囲気がある。

 Kacotamが大事にすることをまとめたカコタムクレドに書かれた一節です。現場で感じる「もっとこうできたら」という感覚に気がついたメンバーの発した「一声」が種になって新しい活動ができることがしばしばあります。

 例えば、2017年4月〜2019年3月に実施されていた「カコタ部」。「絵を描くのが好き」、「ギターを弾けるようになりたい」、「写真を撮るのが好き」という子どもの声に共鳴したメンバーらが、それぞれの企画を実施すると、もっと継続的に出来ないだろうか……との想いが出てきて、立ち上がったものでした。
 2020年4月には、全国的な臨時休校期間が長引き、対面での活動停止も続く中、「さすがに学習習慣がある程度ある子でもリズムを乱されているのでは?Zoomとかで自習室とかどうですか?」といったメンバーからの一声で始まったのが「オンライン自習室」でした。

 現場での取り組みのカイゼンや子どもの潜在的なニーズに応じた取り組みなどの細かいことも含めると、枚挙にいとまがありません。

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ポジティブな言葉で伝える —— 「ここがダメ」「ここができていないね」ではなく、「ここはこういうふうにすると、もっとよくなるね。」とポジティブな言葉で伝えるようにする。

行動が伴わない正論はいらない —— 考える、口を出すだけでなく、自ら行動していこう。

 同じくカコタムクレドにある一節です。団体の名前の由来にもなっている「んがえる・うどうする・のし」とも関係してくる部分だろうと思います。
 Kacotamが育っていく上で重要なのは、この部分を体現できるメンバーが団体内にどれだけいるかだと感じています。
 「〇〇拠点盛り上がっているよね」「〇〇(活動)はなんか頑張っているよね」という話題に上がる拠点や活動を振り返ると、活動しているメンバーの中に職員とかボランティアとかコーディネーターとかといった立場に関係なく、取り上げたクレドの一節や「かこたむ」を体現しているメンバーが複数人いることが多いように思います。

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結びに代えて:一人ひとりの存在が、社会を変える可能性を秘めている

 Kacotamでは、職員だとかボランティアだとか利用者だとかの立場によらず、活動を発展させ、「すべての子どもが学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できる社会」に近づく取り組みを生み出せる力になれます。
 直接的に活動を担う人の他、Kacotamについて話題に取り上げてくれている人、寄付金や寄贈品で活動を支えてくれている人、……様々な立ち位置でKacotamと関わる人々の力でKacotamはそのビジョンに向けて活動の歩みを進めていけています。

 Kacotamに関わる一人ひとりの想いの総体としてのKacotamが、「 すべての子どもが学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できる社会」の実現に向けて、「環境に左右されない楽しい学びの場を全ての子ども・若者へ」届けていけるように、時勢を見極めながら、団体内外の資源を調整して取り組みを進めていくことが、学び支援事業ディレクターとしての職責だろうと深く思う次第です。

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