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大手とベンチャーの新規事業

こんにちは、「本業課長、副業社長」です。
今日は、ここ3ヶ月くらいで副業で相談をいただいた内容について、考えることがあったので、稚拙な内容ですがアウトプットとして形に残したいと思います。

それが今日のテーマでもある「大手企業とベンチャー企業の新規事業」についてです。

考えるきっかけ

この1年で、
・大手企業の方から「新規事業制度構築をゼロベースから作りたい」という相談
・ベンチャー企業の方から「創業事業の次に収益の柱となる新事業を作りたい」という相談
をもらうケースが個人的に多くありました。

前者は、新規事業室や事業企画などの部門長
後者は、社長やビジネス系の役員
から、話をいただくケースが多かったように思います。

私が独立した時は、後者のケースを支援することがほとんどで、創業事業を大きくするパートナーとして一緒に机を並べて働くことが多かったです。
ですが、ここ1、2年くらいは大手企業からの相談が割合的に多く、どの企業も新しい事業への投資を活発にしてるんだなという印象です。
(それもそれで、そう感じたタイミングは遅いような気もしてます)

大手企業には、「ヒト」も「モノ」も「お金」も「情報」はもちろん、
「技術」や「ブランド」「のれん」もあり、有名なコンサルティングファーグがパートナーとして参画しているケースもあるのに、なぜそこまで多くの問題を抱えるのか?
(ベンチャーは何にもないところからのスタートになることが多いので、壁はあまり無いのではないか、と思っていたこともある)

本格的に支援するようになるにつれて、考えるようになりました。
そこで目をつけたのが、それぞれの「新規事業サイクルとプロセス」でした。

大手企業の新規事業サイクル・プロセス

大手企業における新規事業の展開は、多くの段階を経ています。

まずはアイデアの発掘段階から始まり、市場調査や顧客ニーズの分析を行います。

次に、詳細なビジネスプランの策定やリソースの確保、組織内の合意形成などを行います。

その後、製品やサービスの開発、マーケティング戦略の立案、販売チャネルの構築などを進めます。また同時に、商品の製造や販売、顧客の獲得・維持などのフェーズに移ります。

最終的には、特許の侵害調査やビジネスリーガルのチェックなどを経て、正式に進めることが許可されます。

このように大手企業は、組織の規模や複雑さ、多くの利害関係者との調整など、様々な制約に直面しながら新規事業を展開していくのです。

ベンチャー企業の新規事業サイクル・プロセス

一方、ベンチャー企業は大手企業と比べると、よりスピーディーで柔軟な新規事業サイクルを持っています。

ベンチャー企業は小規模な組織であるため、社長・役員がトップダウンで陣頭指揮を取っているケースも多く、意思決定がスムーズに行われ、迅速な行動が可能です。

彼らはリスクを冒しながらも、アイデアを素早く試し、市場に開放し、フィードバックを得ることで事業の方向性を調整していきます。

また、ベンチャー企業はアジャイルな開発手法を採用することが多く、市場の反応や顧客のフィードバックをもとに製品やサービスを改善していくのです。

新規事業へ投資できるリソースが限定的であることもあり、迅速かつ柔軟なサイクルでないと、ベンチャーは生き残ることが難しくなっていきます。

よって、制度や仕組みという枠ぐに囚われずに、アイデアを次々と投下し、改善を重ねることで、成功体験を積み上げることを重要視されています。

考えた結論

簡単に記載しましたが、実際はもっと会社固有事情などもあり、もっと複雑なものになっています。

結論を先に述べると、重要なことは
「小さな検証の数を積み上げること」を組み込むこと、でした。

私の専門は「リーンスタートアップ」の考え方に基づく新規事業の創出になりますが、ベンチャー企業の支援だけではなく、大手企業の新規事業サイクルをブレイクスルーするための武器になるのではという仮説を持つことができました。
(リーンが専門であることは別の機会に触れたいと思います)

あくまで仮説ではありましたが、10社近くヒアリングし、仮説検証・テスト支援をやることで確信に変わっていくことになりました。

大手企業の相談者にお願いをし、過去の新規事業プラグラムや制度について、成り立ちや変遷、承認された事業のその後等々を徹底してヒアリングさせていただき、新しい新規事業創出プログラムを一緒にデザインをさせていただくことができました。

その中に上記で持った仮説をベースとし、リーンスタートアップの要素を大手企業の新規事業プラグラムに組み込み、運用を開始。
結果はあえて訂正的な表現で言うと、
「10年過去やった中で、一番多くの事業承認と正式サービスイン」
を実現することができました。

最後に

新規事業は、どのような規模や背景を持つ企業であっても重要なチャレンジです。大手企業とベンチャー企業は、それぞれ異なるサイクルを持ちながらも、成功に向けて取り組んでいます。

私は、それぞれの特徴を理解し、適切な新規事業創出サイクル・プロセスをデザインすることで、大きな変化を生み出すことができるということを、是非もっと知っていただきたいと思います。

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