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エスカルゴバターのランプステーキ

ボンソワー!ケイチェルおじだよ。

1年近くnoteでおうちご飯を晒してきて、おいたんが牛肉をほとんど食べてないということにお気づきの方もいるかもしれない。前に安い薄切りモモ肉3パック買ったときに牛丼やらビーフストロガノフ作ったくらいかな。

決して牛肉が嫌いなわけじゃないんだ。むしろ好き。だけど豚肉も同じくらい好きなので、わざわざ高い牛肉を選ぼうという気にならんのだよね。

でもたまにはステーキでも食べちゃおうかなって思ってたところに、先日ミクニシェフが美味しそうな牛ランプ肉のステーキを焼いてらした。

このなかでミクニシェフが仰ってることに逐一同意したわ。やっぱり牛ステーキは固くてなんぼ。歯を食いしばって一生懸命噛みしめることで、神様が頑張ったご褒美として肉の旨みを与えてくれるんだよ。そうやって人間は自然の中で生きてるってことを実感するし、野生ってものを思い出すわけだ。サシの入った和牛なんて食べたくないわ。口の中で溶けるだあ?そんなヤワな肉なんてなあ…やっぱり食べたいかも。誰かに奢ってもらえるなら食べたい(笑)

いや、でもミクニシェフが「欧米の人は肉の脂を好まない」って仰ってるのは、最近はコーベビーフが世界的に人気があるとは言え、やはりある程度真実でもあって、フランスでも赤身の固い肉のステーキを好む人が多かった。おいたんもフランスの場末のビストロで安いステークフリット食べるたびにいつのまにか赤身のステーキが美味しいと思うようになったな。

以前、土井善晴先生が動画で仰ってたけど、日本人も江戸時代までは肉や魚の脂を食べなかったらしい。マグロのトロなんかも捨ててたって言うんだよね。そもそも和食には油を使って調理する料理がほとんどないもんね(それも地方によって違うかもしれないけど)。

土井先生によると、戦後の日本で「フライパン運動」なるものがあったらしい。一家に1枚フライパンを買って、油で炒めた料理をしましょうっていうキャンペーンが行われたそうなんだよね。推測するに、終戦直後の食糧危機を乗り切るために厚生省か農水省あたりが旗を振って、油で国民のカロリー摂取を高めようとしたんじゃなかろうか。日本人が「油は美味しい」と思い始めたのは案外最近なのかもしれない。ことほど左様に人間の味覚ってのは絶対的なものじゃなくて、時代や社会に作られるものなんだろうな。おいたんなんか、誰かが「美味しい」って言ってる物にいとも簡単に影響されて、「これ美味しいわ」ってすぐ思っちゃうから、自分の味覚なんてあってないようなものかもしれないと思ってる。

前置きが長くなったけど、何はともあれステーキだ。ミクニシェフは「ブール・カフェ・ド・パリ」っていうパセリバターを作ってるんだけど、おいたんはnoteでフォローさせて頂いてる修家シェフのエスカルゴバターを作ってみたい。

本来はエスカルゴに入れるバターソースだけど、魚介類でも肉でも何にでも合う万能調味料とのことで、前から一度作ってみたかったんだよね。

材料はこちら。詳しい作り方や分量は修家シェフの記事または動画をご覧ください。

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修家シェフのレシピではエシャロットのところを、スーパーにあったペコロスにしてみます。ペコロスって初めて買ったけど、名前が可愛すぎよな。

さらに、エスカルゴバターと言えばパセリではなくタラゴン(エストラゴン)を使うのも定番なので、香りの似ているアニス酒(リカール)を小さじ1入れてみます。

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フープロでガーしてできあがりました。

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保存はミクニシェフのマネしてクッキングペーパーでクルクルキャンディー状に。

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これを冷凍庫で冷やし固めます。

せっかくなので付け合わせのサラダのドレッシングも修家シェフのレシピで作っちゃおう。こちらの新玉ねぎのヴィネグレット

新玉ねぎじゃなくてペコロスで作りました。米酢や米油の代わりに白ワインビネガーとサラダ油で。

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味見してみたら、これだけ飲みたいくらい美味しいわ。ドレッシングって自分で作ると旨いのねー。

さていよいよランプ肉を焼いていくよ。

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ことステーキとなると、炒飯やペペロンチーノ並みにネット警察が(特に男性に)多いよな。やれ塩は30分前に振れだの、いや焼く直前だだの、は?焼いてる途中に塩するのがプロですけど?だの、焼いた後に塩しないと肉が台無しだよーだの、お前ら全員フライパン体操でもやってろ。

おいたんは正直、塩のタイミングや火加減はおろか、焼き具合さえもどうでもいい。レアでもミディアムでもウェルダンでも全部同じくらい好きだ。

唯一のこだわりは塩コショウ原理主義で、いきなりステーキのワイルドステーキ450gも味変なしで最後まで塩コショウのみで食べるくらいだけど、今回はエスカルゴバター乗せるから原理主義でも何でもなかった。ちなみにいきなりステーキは、レアで食べ始めて、鉄板で焼きながら最後はウェルダンで締められるから、あのスタイルいいなって思ってる。

そんな話はともかく肉を焼こう。塩コショウのタイミングは気分次第で。

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ミクニシェフみたいに側面も焼くよ。

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両面がこんがり焼けたら、火を少し落としてアロゼ。

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おっと、一緒にペコリン焼くの忘れてた。このあたりで雪塩で下味しときました。

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適当なところで肉をお皿にあげてコショウ振って、エスカルゴバター乗せて出来上がり。

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バゲットはまみげさんが美味しいって言ってたサミットのやつ。これ美味しい。こんなところもすぐ影響されるおいたん。

ミクニシェフのマネしたからミディアムレアに仕上がってるね。肉が程よい固さでうんまい。

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塩が少し足りなかったので岩塩ゴリゴリしました。塩コショウに加えてエスカルゴバターのステーキも美味しいな。アニスの香りがほんのりして、リカール入れたのも良かった。もうこれからはエスカルゴバター原理主義者になります。

おわり。

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