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投資における恐怖と強欲

お疲れ様です、かぶねこです。
今回はこんな感じのテーマで。

今日でポジションは一旦リセット。
しばらくは相場を傍観しよう。
ということで、相場全体の見つめ直し。



恐怖と強欲の振り子

投資の世界でも、市場は
・陶酔感と沈滞感の間を
・好材料への歓喜と悪材料
   に対する強迫観念の間を
・そして、過大評価と過小評価の間を

振り子のように揺れ動いている。

1991年4月11日付 顧客向けレター「第1四半期のパフォーマンス」より

今読んでいる本によると、投資における主要リスクは、「損失を出すリスク」「機会を逸失するリスク」の2つに集約できるそうだ。このうち、どちらかをほぼ排除することは可能だが、両方をなくすことはできない。

時期によっては、このリスクの振り子が軌道の一端に達する、つまり「恐怖」「強欲」どちらかが支配的になる状況が生じ、このサイクルが無くなることは決してない。

最近SNSでは、半導体市場の信頼感をアピールしたり、今の相場で得た利益を競うように披露する場面を見かける。NISA効果も相まって市場参加者全員が楽観的な、強欲の立場に揺れ動いていることが感じ取れないだろうか。

ジョンテンプルトン卿は「強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく」という格言を残したが、楽観が長ければ長いほど、反対方向への振り子のエネルギーは大きくなる。


日本市場

日経平均株価はつい先日最高値を超え、更に4万円も一時突破した。年初に3万3,000円強だったから約20%の上昇。確かに株価が1万円台だった頃とは上昇幅も違うわけで、もしこれが繰り返されれば簡単に5万円台が見えてきてもおかしくはないだろう。

強気相場というのは結構長く続くものらしい。日本バブルを振り返ると、崩壊前では83年から89年まで6年間は上昇相場が続いていた。小学校の入学から卒業までの期間だから、人々が恐怖を忘れたのも無理はない。

ちなみに2021年の3月に東洋経済ONLINEでは「歴史を見ればここからが本当のバブルになる」という記事で世界的な株高と書かれていて、なんと既にもう3年も経過している。

まあ、バブルというのは後になって分かるものなのだろう。直近で一番上昇率が高いのは2013年。1万円から1万6,000円まで約60%上げている。だが、そもそも円の価値は当時の3分の1も下がっており、今が日本市場のバブル頂点かどうかは予測不可だ。

ただし、調整が入ると2~3,000円は平気で下がる可能性は高いのは事実。取引の半数を占める海外投資家にとっては大したことないだろうが、私には大きなダメージだ。それゆえ米国の動向にも十分に気を配りたい。

こんな感じ?
1986年頃からの推移


米国市場

マグニフィセントセブンは、GAFAMにテスラとエヌビディアが加わった7銘柄のことで、今の米国の強気相場はこれらがけん引している。どの銘柄も上昇しているが、エヌビディアとメタは突出している。

特に昨年から400%以上も上昇しているエヌビディアは、いくら決算が良いとはいえ、この短期間での上げ幅を考えると流石に過熱感は否めない。チャートだけで見ると、素人目にも明らかに一気に上げ過ぎている気がするけれど、それでもエヌビディアは下がることはないと考える人も多い。


バブル

バブルには一抹の真理があるそうだ。2000年のハイテク株バブルではテクノロジーが実際に秘めている可能性が真理の種であり、そこに強気の理屈という肥料が与えられたという。

今の日経平均の記録的上昇の”種”はなんだろう。AI技術の飛躍的進歩だろうか、それとも日本のデフレ脱却という希望なのか。そして今回も永遠に続くかのような価格上昇が、本物のバブルを生み出すのだろうか。

余談だが、米金利の逆イールドは18か月続いている。期間が長くなりすぎてあまり聞かなくなってしまったが、景気後退シグナルとしては、過去8回のケースで最長で20か月だったというデータもあるようだ。

米国の失業率の直近3か月移動平均が過去12カ月の最低値と比較して0.5ポイント以上上昇した場合に景気後退の始まりを示す「サーム・ルール」という法則もあるらしい。

近年の割合から考えると、米国の失業率が3.9%を超えると、このルールを満たすらしいが、今のところは3.7%で推移しているそうだ。以前も書いたが、当然米国市場が傾きだしたら、日本市場も大きな煽りを受けることになる。


まとめ

バブルに関しては、「マネー・ショート(世紀の空売り)」で2008年のリーマンショック前に誰もが上昇を信じて疑わない中、空売りで成功した男たちが描かれていた。この映画も面白かったので、またいつか紹介したい。

と、余計な話をしてしまったが、空売りを狙いたいとかそういうことではない。私がすべきは強気相場における逆張りとかではなくて、強欲が支配する中で「損失を出すリスク」を忘れないこと、そして恐怖が支配するときに「損失を回避するリスク」を取ることだと肝に銘じておきたい。

またしても、最後にリバモアの話だが、現金は、過去、現在、未来、いつの時代にあっても「王様」であり、銃の弾薬は切らしてはならない。

この記事書くのに2時間くらいかかった。
めっちゃ疲れた、今回は以上です。


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